仕事で成果を出したい。売り上げを上げたいと思っても、なかなかうまくいかない。何か法則はないものかと探していませんか?

そこで今回は、『1億売るオンナの8つの習慣』『図解 1億売るオンナの仕事術』『営業女子』などの著者である一般社団法人 営業部女子課の会 代表理事の太田彩子さんに、初対面の印象を3倍アップする方法、実践したい仕事術、モチベーションアップ法など、働く女性たちにとって有益となる情報を教わります。

初対面の印象を3倍アップする方法

太田さんは、営業女子のキャリア支援、人材育成の専門家。書籍タイトルの「1億円」というのは、「1億円売るくらいの、トップセールス」を表現しているそう。そのようなトップセールスの営業女子たちは、仕事で結果を出しながら、プライベートも充実させて人生を楽しんでいる様子です。まずは彼女たちが共通して心掛けている初対面の印象を3倍アップする方法を教えていただきました。

第一印象は何よりも大切にして
第一印象は何よりも大切にして

■1:笑顔を重視する

「破顔一笑、という言葉があるように、トップセールスの営業女子たちは、第一印象では『微笑む』ではなく、『心の底から笑顔になっている』雰囲気があります。もし自分が客としてどこかのお店に入ったとき、最高の笑顔で迎えてくれる店員さんにはこちらも気持ちよくなりますよね。同じく、営業のときも最初の印象では、何があってもとびっきりの笑顔でご縁に感謝しています。素敵な破顔になるためには、そのような大事な商談の前には鏡で自分をチェックしています。“どう見られるか”を意識すれば、自然と美意識も高まるはず」

■2:アイコンタクトは真剣に

「そうはいっても、ビジネスの商談は真剣勝負。懸命に自社の提案を進めたいのであれば、相手とアイコンタクトをしっかりとりながら、集中しています。自ら真剣なアイコンタクトを取れば、相手も返報性の法則で、あなたにも同じようにアイコンタクトをとってくれます。返報性の法則とは、相手に何かを行うと相手はお返しをしたくなり見返りを得られるという法則です」

1億売るための仕事術~「自分の強み」を仕事に活かす!

太田さんによると、1億売る営業女子たちは、「女性の強み」を活かして仕事で成果を出しているのだそうです。女性の強みとはどのようなものなのでしょう?

女性としての強み
女性としての強み

「女性の強みと言っても、仕事では男女性差は特に意識はしていません。しかしながら、個々の強みは存在します。多くの営業女子の支援に携わってきて、『共感性・協調性・親和性・勤勉性・繊細性・母性』の6つの強みが多くの女性に存在することがわかりました。

例えば、『共感コミュニケーション』『気配り』『自分が強くならなくても、周囲を巻き込む』などは女性が得意とすることのようです。またビジネスのお取引先と気持ちの良い、まめなコミュニケーションを取ることで、自分は強くならなくても、周りと協調し合いながら結果を出す、という強みもあるようです」

そうした自分の強みは、どうすれば見つけることができるのでしょうか。

「何よりも自分自身を知ることが大事です。そうはいっても、その機会はなかなかないもの。そこでおすすめなのが次のふたつです。ひとつは、オンラインの『強み診断』のようなツール。オンライン上で質問していくことで、自分の強みを知ることができ、自分が生かすべきものがわかります。

ふたつ目は、他人からのフィードバック。人は『どう自分を思われているか』を聴くのは怖いもの。しかしそこにしっかり向き合うことで、大きな成長があります」

1億売るためのモチベーションコントロールのポイント

営業女子に限らず、仕事をする上で、モチベーションが上がったり下がったりすることに悩んでいませんか? 太田さんは営業女子のモチベーションコントロールのための考え方と行動のポイントを次のように話します。

自分の機嫌は自分で取る
自分の機嫌は自分で取る

「ビジネスで結果を出しながら楽しく人生を送るためには、まず『考え方(姿勢)』があって、その結果として『行動』があります。多くの結果を出す営業女子は、些細な出来事で気分が高まったり、下がったりするのが当たり前のモチベーションに対してどう向き合い、どう対応していくかの『考え方』をしっかり持っています。大事なポイントは次のふたつです」

■1:落ち込んだときに少し視点を変えてみる

「“どんな出来事があっても、それをどう捉えるかで、結果が変わる”。臨床心理学者のアルバート・エリスの『ABC理論』というものがあります。例えば、上司に怖い顔で叱られたときに『私は上司にいつも嫌われている』と思うのか、それとも『上司はたまたま忙しかったのかな?』と見方を変えるのかによって、結果が大きく変わってきます。大事なのは、ある事実が起こり、考え方を少し違った視点で捉えるときに、多くの事実を集めること。例えば、『そのとき上司は、重要な経営会議の直後だったのかもしれないし、パソコン画面を険しい顔で見ていた直後だったのかもしれない』など。情報を多く集めて、視点を変えて捉えることで、その後の結果も変わってきます。

嫌われているという視点にとらわれていたら、上司とうまくいかないことばかりに執着してしまい、仕事のモチベーションも上がらず、最終的には職場を退職してしまうかもしれません。一方、上司はたまたま忙しかったかも? と視点を変えることで、悩みはなくなります。事実に対する捉え方次第で、結果はまったく変わってくるのです」

■2:「小さな成功体験」をスモールステップで積む。その後は、プチご褒美を

「いきなり大きな目標を掲げても、実現不可能であったり、遠すぎてモチベーションにならなかったりすることは多いものです。だからこそ、少しだけ先の小さな目標を着実に達成していくことで、自分自身の自信を高めることがポイントです。そして達成したら、小さなご褒美を自分に与えても良いです。例えば、仕事帰りに好きなスイーツを食べるなど。この小さな目標を達成する成功体験とプチご褒美を繰り返すことで、『私にもできる』という内的なパワーが高められます」

小さくてもいい、初めの一歩を
小さくてもいい、初めの一歩を

1億売るくらいの大きな成果を出したいのは、営業女子に限らず、多くの働く女性が日々感じていることではないでしょうか。成功のポイントが凝縮された今回教えていただいた内容、ぜひヒントにしてみましょう!

太田彩子さん
一般社団法人 営業部女子課の会代表理事、株式会社ベレフェクト 代表取締役。
(おおた あやこ)主に女性営業職や女性、営業職の人材育成、キャリア開発支援に携わり、のべ50,000人以上を支援してきた。営業女子のためのコミュニティ「営業部女子課」を主宰し、全国に展開、3,600人以上のネットワークにまで成長させた。NHK「ニュースウォッチ9」「おはよう日本」、日本テレビ系「newsZERO」などメディア出演多数。代表著書に『営業女子 働き方がわかる教科書』(プレジデント社)、『1億売るオンナの8つの習慣』(かんき出版)などがある。大学院にてカウンセリング心理学研究にも携わる。
営業部女子課
この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
WRITING :
石原亜香利