【目次】
【基礎知識】NGは? 丈は? 色は?
大切なのは「不快感を与えない」こと、そして「動きやすさ」
「オフィスカジュアル」とは、社内で仕事をするのに適した服装のこと。身なりが整っていて「周囲に不快感を与えない」のに加え、実際に「働きやすい」装いであることが大切です。オフィスにふさわしい「スカート」選びにも、この考えが当てはまります。「不快感を与えない」また「動きやすい」デザインを選ぶという観点より、避けたいものは、以下のようなアイテムです。
【NGアイテム】
<不快感を与える>
・露出度が高い…ミニ丈、ボディラインを拾うシルエットや素材
・カジュアル過ぎる…デニム・スウェット・レザー地
・奇抜なデザイン…派手色、目立つ大きな柄、アシメなど過度にヒラヒラしたデザイン
<動きにくい>
・マキシスカートなど過度に長い丈
・ぴっちりして脚さばきが悪いシルエットや素材
おすすめの「丈」
オフィスカジュアルにふさわしい丈は、「膝丈」から「ミモレ丈」程度の長さ。「ミモレ丈」とは下の写真のような、ふくらはぎの中間程度の丈を指します。いずれの丈でも生脚はNG。ストッキング(あるいは黒タイツ)を合わせるのが、基本マナーです。
カーキにも似たドライな「ローリエ」は、ほかの色をミックスするよりも、同色でまとめることで、凛々しい持ち味が際立って。メインのスカートはハリのある生地が描くストレートシルエットが、ビジネスにふさわしい端正さと女らしさをアピール。上下ローリエが単調にならないよう、シルクサテンのブラウスと、素材コントラストが生まれるようにコーディネート。
おすすめの「形」
一番使いやすいのは、セットアップでも採用されている「タイトスカート」(下の写真参照)。上下ひと揃えで購入しておくと、それぞれを別コーデに活用でき、忙しい朝の洋服選びにも重宝します。「フレアスカート」や「プリーツスカート」「Aライン(台形)のスカート」も、オフィスカジュアルの許容範囲ですが、チュールなど甘すぎる素材は、ちょっと微妙なラインです。会社によって基準は異なるので、まずは無難なアイテムで出勤し、先輩がたがどんな服装かを観察して、ボーダーラインを見極めましょう。
ダークスーツというルールを守りながら、おしゃれに装うコツは素材と美シルエットにあり
ダークスーツが基本というかしこまった場でも、シルエットや素材感にこだわれば地味な色味でも、おしゃれに見えます。かっちりとしたフォルムのハンドバッグや、パンプスの艶感も、黒に華やぎを与えてくれるて、まさにパーフェクトな着こなし。黒のジャケットも質感があるので、ダークスーツなのに表情豊か。
「色」「柄」はどこまでOK?
黒・グレー・ネイビーといったダークカラーはじめ、清潔感のある白、フェミニンなベージュなど、定番カラーが鉄板です。またパステルカラーも目に優しく、不快感を与えません。
会社によって異なりますが、派手色・大柄を避ければ、柄ありもOK。小花柄・チェック(落ち着いた色のもの・下の写真参照)などは許容範囲内で、スーツに使われるピンストライプ・グレンチェック・千鳥格子も、もちろん問題ありません。
スカートのデザインはオーセンティックでも、色や柄でトレンドを取り入れたスタイリング。お仕事スタイルにさりげなく旬の気分を取り入れた、タイトスカートがおしゃれに見えるコーディネートです。
レースやリボンなど「装飾」はどこまでOK?
オフィスにはスーツで働いているかたもたくさんいるわけですから、ともに仕事をするうえで、調和の取れた装いを心掛けたいもの。装飾の付いたアイテムを取り入れる場合は、その上に「ジャケット」を纏って違和感ないかを、判断の基準にしてもいいかもしれません。下のスカートには「レース」「リボン」「ベルト」などが、それぞれあしらわれていますが、この程度の控えめさなら、問題ないと言えるでしょう。あまりに目立つフリルなどは、ちょっと考え物。あくまで働く場ですから、浮かれて見えるアイテムはNGです。
膨張色の白ジャケットはボトムとのバランスでスタイルアップを狙う!
メンズのテーラリング技術を取り入れた着心地、控えめなディテールと素材選びに定評あり。写真は、織り模様で表情豊かに仕上げたコットン素材。
ミラノを颯爽と歩く小粋なマダムをイメージして、こなれ感たっぷりの色合わせに挑戦。バーガンディのブラウスとネイビースカートでつくる深みのある配色に、ゴールドのバングルでリッチ感を添えるのがお約束。エアリーなウールシルクのブラウスは、残暑厳しい晩夏の日でも楽しめる一枚。二の腕をさりげなく隠す、ラッフル使いが秀逸。
進化したハイウエストのタイトスカートでスタイルアップを狙う!
ベルト付きのハイウエストスカートは、年齢とともに気になるおなか周りをすっきりカバーしてくれる優れもの。ラップタイプだから、脚さばきもスムーズ。白ブラウスが、仕事にふさわしい緊張感を与えてくれます。
【タイトスカート】のコーデ例
×「ブラウス」
深みあるカーキをまとえばコンサバに終わらず、かっこよくて品がある装いに
深みあるカーキをまとえばコンサバに終わらず、かっこよくて品がある装いに。カーキのノースリーブブラウスなら、コクのある色味や、細めに設定されたボウタイでスマートな印象が楽しめます。コットンやシルクが混紡された肌触りのいい一枚は、シーズンレスで活躍。これに、キャリア服の定番ともいえる、黒のタイトスカートと合わせてキレ味よく。発光するほどに鮮やかなライムグリーンのバッグを仕上げに添えて、清々しい春の装いへ。
ワンピースに匹敵する華やかなブラウスは大人のマストアイテム
大人のブラウス選びのポイントは一枚でも華やかであること。ただし、スカートや小物まで甘めにすると過剰で野暮ったくなるので、あくまでも辛口に徹するべし。きりっとしたスリット入りのタイトスカート、パンチの効いた小物やジュエリーが洗練されたスタイルに。
ボリュームたっぷりの袖と、カフスのエレガントさで白ブラウスも存在感抜群。きりっとした細身のタイトスカートが素敵です。
深みのあるローズカラーは、まさに大人のピンク。アンティークブルーのブラウスに合わせて、くすみニュアンスを含んだ、きれい色配色の着こなしを楽しんで。ポンポンチャームで遊び心をトッピング。
シルバーローファーが決め手になる爽やかなプラチナグラデーション
涼やかな白~グレーのグラデーションの仕上げに、上品な光沢を放つシルバーの名品ローファーを投入。
だれもが一目おく凛とした女らしさ。それをスタイルアップしつつ実現してくれるのが、ボウブラウスとハイウエストスカート。配色で美人効果を意識するのもおしゃれ上手の視点。ターコイズ×グレージュならば、座っても、佇んでも、遠目でも…絵になる女性に!
オリーブ・カーキに清潔感のあるコントラストを与えるクリアなホワイト
ドロップショルダーが特徴的なトップスは、光沢のあるカットソー生地がつくり出すやわらかなドレープ感が美しい一着。バックスタイルがマーメイドラインになったタイトスカートを合わせて、配色とともに全身シルエットにも緩急をきかせると、洗練されたバランスに。シャンパンゴールドの甲深パンプスとジオメトリック柄バッグでモードな個性を加えて。
サイドに深いスリットが入った、可憐な花柄ブラウスを主役に。大人にふさわしい適度な肌見せが、ひそやかなおしゃれ心を満足させてくれます。合わせたボトムは、上品な白のひざ下丈スカート。コントラストの効いた配色で潔く。
ネイビーレザー&ゴールドジップに洗練が宿るバックパックはオンタイムにも活躍
英国王室御用達ブランドによる、シボ感のあるグレインカーフを用いたバックパックはハリ感があり、オンタイムにも重宝。白シャツ&タイトスカートの装いは、足元に白スニーカーを合わせて軽快に!
トラペーズフォルムのミニバッグを、ショルダーストラップでカスタマイズして。
×「ニット」
素材ミックスで緩急をつけたオールブラックの装いに、ブレスレットのように付けられるファーのカフスをトッピング。手元が華やぐうえ、手首がしっかり温まるのもうれしいポイントです。J.M. WESTONのローファーでハンサムな印象を加えて。
ネイビー×白の知的な着こなしにはパープル靴で女力を!
好感度の高いネイビー×白の着こなしを、パープルの靴で外してより印象的に。
アームホール付きの杢グレーストール
クリエイティブな仕事に没頭する日は、黒を基調にかっこよく。ファッショニスタをお手本に、グレーのストールをマントのようにはおり、モダンな雰囲気に。
ピンク色のニットにチェックのスカートだと、大人には少々甘すぎ。チェックでもタイトなロングスカートを選び、ショートブーツと合わせた軽快バランスにすることで、印象に変化をつけましょう。
×「カーディガン」
カーディガンの優美な装飾が際立つようにボタンをきちんと留めて華やぎトップス風に。黒のタイトと組み合わせて、シンプルエレガントな着こなしを完成。
手編みの温もりを感じさせるブラウンのローゲージカーディガンに、きりっと白シャツ&オフ白のタイトスカートを合わせて。
×「アウター」
グレージュを基調にバランスよく配した黒が小粋なエレガンスを表現
ライダースのインに黒のタートルニットを着て、波打つような艶をたたえたタイトスカートを合わせた装い。配色でコントラストを効かせつつも、アイテムの組み合わせでも緩急をつけると奥行きが生まれておしゃれ感倍増。
マット&シャイニーな質感のメリハリで、格も華もあるジャケットスタイルを演出
黒のノーカラージャケットは、インに合わせるアイテムで表情を変えられるのが魅力。格も華やかさも必要な場では、幅広ボウの艶ブラックブラウス+セミマットな白のストレートスカートをコーディネート。ミックス素材のバッグとスエードのパンプスを投入して、端正なシルエットにモードな遊び心や洗練された色香をトッピング。ラグジュアリーな個性が香って、一目おかれる着こなしに。
優しい印象を与えるピンクのブラウスをひざ下丈のグレンチェックのロングスカートにINし、白ジャケットを着用した、クライアントとのアポイントがある日の品格漂う、コンサバティブな装い。
×「スーツ」
ごくシンプルなのに表情豊か。大人かわいいブラックスーツ
ふんわりとした上質なウール素材の一着は、黒でもどこか優しい印象。ボタンのないジャケットはむだを削ぎ落とした美しいシルエットで、カーディガン感覚ではおれる軽やかさ。ドレープのたっぷり入ったタック入りスカートで華やいで。
ジャケットとスーツになるスカートをセットアップに
堅い印象に見えないよう、深みのあるカーキの艷やかなサテンブラウスでこなれ感を加えた、スカートのセットアップスタイル。時計のベルト、バッグ、パンプスは黒でまとめて、きりりと締めて。
【フレアスカート】のコーデ例
×「ブラウス」
上半身の印象が決め手の日は、サックスブルーのブラウスに、パールネックレスを添えて、たおやかな女らしさを。スカートにインしてコンパクトにまとめるのがベスト。
秋も活躍しそうな、深い『オレガノ』グリーンのブラウス。シャイニーなシルクサテンなので、コットンライクな同系色スカートで素材のメリハリをつければ、こなれ感のあるワントーン・グラデーションに。シャープなデザインの黒小物を散らして、オンタイムらしい知的なムードをプラス。
×「ニット」
デザインスカートにリブのタートルネックを合わせた定番スタイリング。ハリのあるボンディング素材のスカートを合わせて、黒の質感にもメリハリをつけましょう。
【プリーツスカート】のコーデ例
×「ブラウス」
色香漂うブラックレースはモノトーンでまとめて品よく
繊細なレース使いにうっとりせずにはいられない、着映え効果の高い「印象派ブラウス」。上質なシルクの一枚は、モノトーン柄のプリーツスカートと合わせることで、きちんと感が求められるシーンにも映える。
ハリのあるシャンタン生地を使ったボウブラウスに、ブリックカラーのトレンチコートと、シルクオーガンジーのプリントスカートを合わせたコーディネート。色味が異なるベージュトーンでそろえた品のよい装いに、ふんわりボウのブラウスを合わせたら、ほどよい華やぎも加わって。
×「ニット」
襟元とそで口の白とミルキーベージュでネイビーを明るく彩る縦ラインを演出
ミルキーベージュ×白に、さわやかな知性を授けるのがネイビー。クリーンな配色が堅苦しい印象にならないように、ネイビーニットの襟元とそで口から白をのぞかせるのが、こなれ感のポイント。ミルキーベージュのスカートと響き合い、軽やかなエレガンスが香り立って。きちんと感のあるハンドバッグとパンプスで仕上げれば、だれからも愛される、進化系ノーブルスタイルの完成!
×「アウター」
ネイビー×ベージュを艶めきプリーツで繊細かつ優雅に一新!
ハリのあるネイビーのコートは、だれからも愛される上品さが魅力。学生風にならないように、艶や動きのある華アイテムを合わせて。すそフリンジのトップスと艶めくプリーツスカートで知的なネイビー×ベージュを優美に演出。
- TEXT :
- Precious.jp編集部