大人の女性は普段、パートナーが運転する助手席に乗る機会が多いもの。運転するパートナーをうまく喜ばせ、カーナビ以上の役割を果たせば、運転手に「助手席はやっぱりこの人でなければ!」「また乗せたい」と思わせることができるはずです。

そこで今回は、助手席に座ったときならではの大人のマナーやテクニックを、マナー・コミュニケーション講師であるEXSIA代表・松原奈緒美さんに教わります。

また乗せたい!と思わせる、大人女性の助手席マナー

助手席に座るときの基本の心構え

はじめに、ある程度、長い付き合いのパートナーか、夫の助手席に座る場合の基本的な心構えをチェックしておきましょう。

「長いお付き合いや夫婦になると、ついつい新鮮だったころ、気を付けていたことを忘れがち。男性側は『あ~、あのころはこうしてくれたのに…』『普通はこうなんじゃないの?』などと不満に思っていることもあります。そこで基本の心構えとして、助手席に座ったからには、かつての新鮮なときの行動を思い出して、運転手のパートナーへ思いやりと気配り、気遣いを実践してみましょう」

運転中に助手席でやってはいけない4つのNG行動

具体的に、助手席でエレガントな女性が心掛けたいことを松原さんに教えていただきましょう! まずは、やってはいけないNG行動から。

■1:ドライブ中に「あれ見て!」はNG

「楽しさを共有したいあまり、『ねえ、あれ見て!』『これ、みて!』を連発する方がいらっしゃいますが、これでは運転手は集中できず、邪魔どころか危険にすらなってしまいます」

■2:食べこぼしをしない

「車を大切にしている男性は多いものです。車内で何かを飲食する際には、食べこぼし、飲みこぼしには十分注意しましょう。相手が食べる際には、運転の妨げならないように、手助けすることもお忘れなく」

■3:乗るときスッピン、降りるときバッチリメイクは避ける

「車内はドレッサーではありません。しかも、付き合いが慣れてくると、『車が揺れてメイクできないじゃない!』と文句を言う方もいらっしゃるそう。その姿、周囲から見えていますよ。いくらできあがった際のお顔が素敵でも、そんな女性を助手席に乗せていること自体、彼のプライドを傷つける行動ですね」

■4:ニオイのマナーを守る

「ニオイは自分が好きな香りでも、相手は苦手ということがよくあります。特に密閉された狭い車中では気になるものです。相手の好きな香りであれば、気分転換になることもありますが、そうでないニオイは気分が悪くなることも。香水、たばこ、食べ物、車中で靴を脱ぐなどの際には注意しましょう」

運転をサポートするためにできる3つのこと

続いては、安全運転ができるように、助手席の役割を果たすためのポイントを教えていただきました。

楽しいドライブになるかどうかは助手席に座るあなた次第?

■1:常に楽しい雰囲気づくりを

「会話を弾ませたり、当日の行き先の下調べをしておき、情報提供をしたりすると、彼やご主人も『彼女(妻)も楽しんでくれているな』とうれしく感じるでしょう」

■2:渋滞した際などは、すかさずスマホで抜け道チェック

「運転中のスマホ操作は違反です。そこで、渋滞などにはまってしまった際には、助手席のあなたが抜け道チェックをしてサポートすると良いですね。うまくいかないこともあるかもしれませんが、一生懸命サポートしてくれる姿に『この人を隣に乗せていて良かったな!』と思ってくれるでしょう」

■3:遠出の際には、気分転換のガムやキャンディー、ドリンクなどを準備

「遠出をする際には、気分転換できるようガムやキャンディ、ドリンクなどを相手の好みに合わせて準備しておくと良いですね。車中も乾燥しやすいものです。『コーヒーあるよ!』などとすっと隣から出てきたら、運転手は『気が利くな!』と思うでしょう。

ポットなどに入れて持ってきてくれると、さりげない準備にグッとくるという男性も。もちろん、蓋を開けてあげたり、ガムやキャンディーの袋を開けてすぐに食べたり飲んだりできるよう、危険のないようにサポートしましょう」

カーナビゲーションの有無で、助手席の役割が変わる!

助手席の重要な役割として、ナビゲーターとしての役割があります。カーナビの有り無しで、助手席のナビゲーションの役割はどう変わるのでしょうか?

スマートフォンをうまく活用しましょう。

カーナビゲーションが有る場合

「カーナビがある場合には、次の行き先の設定など、積極的に手伝いましょう。何事も『一緒に行う、一緒に楽しむ』姿勢を忘れないでいると、ふたりの関係も良好に保てますし、楽しいドライブを過ごせるでしょう」

カーナビゲーションが無い場合

「スマホなどで地図を調べるなど、運転手ができないことは、助手席のあなたが行いましょう。遠出の際などは、行き先の情報誌を用意し、下調べや地図でナビをするなど共同作業で行うのがポイントです」

運転手の運転疲れや長時間の運転をいたわるためにできること

助手席に座った人は、運転手の疲れをいたわることも考えたいものです。

「運転手の口数が減ってきたり、テンションが下がってきたり、あくびをかいたり、姿勢をゴソゴソ変えたりなど、疲れのサインはどこかに出てきます。そんなときには、助手席のあなたがぜひ、いたわりの配慮をしましょう」

■1:BGMでいたわる

「相手の好きな曲や、ふたりの思い出の曲などをかけるなどすると、自然に口ずさみ運転に集中しやすかったり、話が弾むきっかけになったりします。また、疲れてきたときには、少しアップテンポな曲をかけると、気分転換につながります」

■2:温度調整などで気分転換を促す

「少し眠気が出てきているなら、若干、車内の温度を下げるなどするのも効果的です」

■3:休憩の提案をする

「『そろそろ休もうか?』など休憩の提案をしてくれると、運転手も休みやすいですよね。近場のパーキングエリアや道の駅などを雑誌やネットなどで見つければ、着くまでの話題づくりにもなります」

BGMや休憩をうまく利用することが楽しいドライブの鍵。

■4:運転ができるなら代わることも提案する

「『ちょっと変わろうか?』『私も運転してみたいな!』などの気遣いもいいですね。男性からは『運転して』とは言いにくいものです」

■5:最後に「おつかれさま」のひと言を!

「何よりも、あなたのひと言が疲れを癒します。『おつかれさま』『ありがとう』と伝えるだけで、頑張って運転してよかった!と思えるものです」

ドライブ中の会話で気をつけるべき4つのポイント

運転中も楽しく過ごしたいものです。楽しい話題で気持ちの良いドライブをしましょう。とはいえ、運転中の会話は、危険も伴います。松原さんに注意点を教えていただきました。

■1:運転の口出しはしない

「速度や車線変更、道などをいちいち口出しすると、不愉快に感じるものです。『運転してもらっている』という気持ちで、相手にお任せしましょう」

■2:愚痴や不満ばかり言わない

「家庭でもそうですが、職場や友人の愚痴や不平不満ばかり延々と話す女性もいます。聞いてもらってすっきりしたい気持ちはわからないでもないですが、それに付き合わされる立場も考えてみてください。運転する気が重くなりますね」

■3:渋滞にイライラしない

「渋滞は運転手も嫌なもの。『しまった!他の道を選択すればよかったかな?』と考えたりしています。そこであなたがイライラしてさらに口を挟むと、車内の雰囲気は最悪に。そんなときこそ、気分転換できるような会話を振ったり、『今のうちに食事場所考えようよ!』などと明るく余裕をもった振る舞いをしたりして乗り切りましょう」

■4:スマホに集中して無言はNG

下を向いていてはせっかくの美しい景色を見逃してしまうかも。

「車中は小さな空間。『一緒に楽しむ意識をもつ』ことが大切です。それなのに、黙ってスマホに集中していては、自分といるのが不愉快なのか? と思われたり、沈黙から空気が悪くなったりしてしまっても仕方がありません。なお、イヤホンの装着も相手を拒否しているように思われ、嫌われる行為です」

これも重要!車の乗り降りはエレガントに

松原さんは、車の助手席に乗り降りするときにもエレガントな振る舞いを心掛けることを勧めます。ぜひ意識してみましょう。

「ドアの開け閉めは静かに、周囲に配慮して行いましょう。いきなりバン! と力まかせに閉めるなどはエレガントではありません。また、乗り降りは、腰から向きを変えて脚をそろえて行うなど、運転手の株を上げるような振る舞いができると素敵な女性だと思います。ときどき、座っているときに座席に足を上げる女性がいると聞きますが、言語道断です」

いかがでしたでしょうか。助手席のマナーや役割は、思っている以上にたくさんありました。どれも運転手も自分も楽しくなるための方法です。ぜひ運転手が「また乗せたい!」と心の底から思うエレガントなふるまいや発言、配慮を行いましょう。

これであなたも「助手席に乗せたい女性」になれること間違いなしです!
松原奈緒美さん
EXSIA代表、マナー・コミュニケーション講師
(まつばら なおみ)マナー・コミュニケーション講師として年間120登壇以上の企業研修・講演を行う。同時に雑誌・テレビ出演などメディアでも活躍。NPO法人日本サービスマナー協会ゼネラルマネージャー。マナー講師の養成も手掛ける。
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この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
WRITING :
石原亜香利
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