やらないといけない仕事があるのにやる気が出ないとき、ありますよね。

士気が下がった状態では、何をやっても成果は上がりません。とはいえ、本気で滅入っているときは、些細なことではなかなか回復しないもの。毎日活き活き仕事に取り組むためには、一体どうすればいいのでしょうか?

仕事術に詳しい経営コンサルタントの中島孝志さんによると、士気低下の大きな要因はやはりストレスで、例えば仕事の内容に飽き飽きしていたり生活リズムが乱れていたりすると心身ともにだらけやすくなるそうです。

ストレスが溜まってやる気が低下すると、負のスパイラルが発生します。生理的にも免疫力が落ち、身体を壊す確率アップ! つまり、心身の健康がモチベーション維持には不可欠なのです。そのために、朝習慣の見直しが必須。

そこで中島さんに聞いた、モチベーションが下がりやすくなってしまう、よくない朝習慣とその改善策を紹介します。やる気の波が激しい人は以下を参考にして、朝から好スタートを切っていきましょう!

モチベーションが下がりやすくなるのでやらない方がいい朝習慣

■1:朝日を浴びないのはNG

基本を疎かにすればモチベーションも低下する!

朝起きてから日光を浴びる習慣がある人は、案外少ないのではないでしょうか? 日々忙しく過ごすビジネスパーソンならなおさらです。しかし、朝日をしっかり浴びないと体内時計が整わず、睡眠の質にも悪影響を及ぼすのだと中島さんは言います。

「朝日は睡眠のリズムと密接に関係しています。太陽光が網膜の裏にある松果腺に当たると、メラトニンが正常になります。メラトニンが正常に分泌されると、幸福ホルモンと呼ばれるセロトニンが増えます。早起きして太陽光を浴びるだけで幸せな気分に満たされるわけです。

できれば毎日太陽が昇るころに起き、ご来光を浴びましょう。昼夜逆転せざるを得ない職種ではない限り、朝起きて夜には寝るという古代人のリズムで生活することをおすすめします」(中島さん)

仕事のモチベーションアップには、朝のスタートダッシュが肝心です。目が覚めたら、まず部屋のカーテンを開けて太陽光を浴び、体内時計のリズムを整える習慣を身につけましょう。

■2:朝に有用な情報に触れないのはNG

頭のスイッチが切り替わる情報に触れていますか?

朝の通勤時間中は、いつもどのように過ごしていますか? 実は、1日の始まりに読書をしたり、ビジネス講座の音声のような有用な情報に触れたりすることが、モチベーションの維持に役立つのだとか。

「仕事のモチベーションを下げてしまう要因として、飽きやマンネリが挙げられます。マンネリを打破し、頭のスイッチを切り替えるには、心地よい緊張感を演出することが効果的です。例えば、わたしは毎朝『通勤快読』という書評をネットで流しています。

書評のテキストを音声で吹き込むという情報のアウトプットによって、スイッチを切り替えるのです。こうした音声を聞いてみるのもいいですし、テキストを読むのもいいでしょう。大切なのは、1日の始まりの朝から、頭のスイッチをインテリジェンス・モードに切り替えることです」(中島さん)

刺激がない日常に飽き飽きしているマンネリ状態が、モチベーションを低下させるのは、先述のとおり。毎朝、上質な情報に触れて勉強し続ける習慣を身につけることで、マンネリ感を打破しましょう。

■3:睡眠時間や起床時刻がバラバラなのはNG

頻繁に夜更かしするのも実は危険

自分の睡眠の質について、きちんと理解できていますか? 睡眠時間がバラバラ、いつも寝不足気味……といった問題も、モチベーションが下がりやすくなる要因です。

「睡眠の深さと仕事の成果には密接な関係があることがわかっています。睡眠でエネルギーを回復し、スッキリ目覚めるためには、自分にぴったり合った睡眠時間と、何時に寝て何時に起きるべきかをつかむことが大切です。

そこでおすすめなのが、スマホ等のアプリを活用して睡眠ログをつけること。入眠、起床、目覚め感、仕事のパフォーマンス、体調、食事時間、運動、カフェイン摂取時間などを睡眠ログにインプットしてデータを蓄積すれば、あなたにとってベストな睡眠時間を突き止められます。

8時間睡眠がベストの人が6時間しか眠らなかった場合、翌日のパフォーマンスは25%ダウン、1日徹夜すると40%低下すると言われています。まとまった睡眠時間が取れないときは、細かく睡眠時間を積み上げてもOK。実際にこういうタイプの経営者は少なくありません。

そのかわり重要なのは熟睡すること。また、睡眠は長く取ればいいというものではない、という点にも注意しましょう」(中島さん)

モチベーションが上がらないという人は、睡眠の質や長さ(短すぎ、長すぎ)に問題があるかもしれません。ぜひ睡眠ログを活用して、自分にとってベストな睡眠時間を見つけてみてください。

■4:誰かに悩みを打ち明けないまま朝仕事に行くのはNG

悩み事を抱えているとモチベーションは低下する

ひとりで悩み事を抱えていては、モチベーションが上がらないのも当然ですよね。そのような状態では、毎朝起きることすらも苦痛に感じられるものです。中島さんは、気軽に悩みを話せる相手を見つけることを推奨しています。

「ビジネスパーソンの主なストレスといえば、我慢することと心配することではないでしょうか。ひとりで悶々と悩んでいては、解決しようにもアイデアは生まれません。ネガティブな感情をポジティブに転換するためには、誰かひとりでもいいので、相談相手(話し相手)を見つけることです。

愚痴を聞いてもらうもよし、悩み事を相談するもよし。あなたのいまの感情をダイレクトに受け容れてくれる人を探しましょう。話を聞いてもらえたというだけで効果は充分なので、たとえ解決できなくても気にすることはありません。ガス抜きができればその分、余裕が生まれます。この心の余裕がストレス耐性を生むのです」(中島さん)

自分ひとりで悩みを抱え込んだまま過ごしてしまうことが、モチベーションの低下を招きます。もし悩み事があったなら、朝の挨拶がてら、職場の仲間にちょっと愚痴を聞いてもらってみてはどうでしょうか。誰かに悩みを打ち明けるだけで、随分気持ちが晴れるはずです。

■5:朝食を記録しないのはNG

朝食写真投稿用アカウントをつくるのもアリ!

毎日の食事は、体調や健康の管理、ひいてはモチベーション維持にも大きく影響します。日々の食事内容を記録していないと管理もままなりません。最悪の場合、健康を害してしまう恐れも……。そこで中島さん自身も実践しているのは、今日食べたものの写真を撮って、食事内容をチェックすることです。

「食事が体調・健康管理に強い影響力があることは、誰しも感覚的には理解できると思います。しかし、ノバク・ジョコビッチという一流プロテニスプレイヤーの実体験を聞くと、たかが食事とは言えないのです。

ジョコビッチ選手は、2008年に全豪オープンで優勝しました。しかしその後何年間も、試合中に息が止まる、倒れる、不調を訴えるなど、深刻な病気と疑われたほどのスランプに陥ってしまうのです。

当時の彼の試合中の様子を見た栄養学者は、食事に原因があると確信し、精密検査をした結果、ジョコビッチ選手はグルテン不耐症=小麦と乳製品のアレルギーと判明しました。グルテンとは、小麦やライ麦、大麦などに含まれているタンパク質のこと。彼の実家はピザ店だったため、子どものころから小麦をたっぷり食べていたのです。

ジョコビッチ選手は、パンや麺類といったグルテンを含む食品やコーヒー、牛乳などの摂取をやめ、米や魚、肉、大豆製品を摂るように食生活を改善したことで、現在も世界のトップで活躍するようになりました。このように食生活の良し悪しは、プロのアスリートのパフォーマンスを大きく左右するほど重要な要素なのです」(中島さん)

最近は、フェイスブックやインスタグラムなどで料理の写真をアップしている人をよく見かけますね。一般的には趣味のひとつかもしれませんが、毎日自分が食べたものを記録し、食事の内容を管理することは、日々のパフォーマンスを向上させるために役立つはずです。

心身の健康を害うことは、仕事のモチベーションが下がってしまう原因のひとつ。朝のちょっとした習慣や睡眠、食生活を見直すことで、日々のモチベーションも変化します。本記事で紹介したようなNG習慣に心当たりがあったら、毎日コツコツ改善し、あなた本来の輝きを取り戻しましょう!

中島孝志さん
経営コンサルタント、経済評論家ほか
(なかじま たかし)経営コンサルタントや経済評論家、ジャーナリスト、大学・ビジネススクール講師など、多方面で活躍する仕事術のカリスマ。ビジネスパーソンのアフター5勉強会「原理原則研究会」を主宰し、全国で開催している勉強会も多数。講演・セミナーは銀行やメーカー、外資系企業などで人気を博している。著訳書は約480冊(電子書籍100冊を含む)。下記ブログは毎日更新中。
公式ブログ
この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
WRITING :
上原純
TAGS: