毎シーズン、たくさんのトレンドが登場しては、過ぎ去っていくファッションの世界。技術の発展により、合成繊維のクオリティも格段によくなり、それなりのアイテムが手頃な価格で手に入るようになりました。けれど、よりよいものを知る40代、50代の女性にとって、それだけでは物足りないのも事実。

オーストラリア産の「メリノウール」

そこで、改めて見直したいのが天然素材の服。特に、オーストラリア産の「メリノウール」はその極上の着心地で着るたびに愛しくなり、3年、5年…と愛することができる素材です。ベーシックだけれど極上素材の服を、手入れをしながら長く愛用する。そんな環境に配慮した、「ていねいな生き方」こそ、成熟した女性にふさわしいはずです。私たちに馴染みのある素材でありながら、世界中のラグジュアリーブランドからも信頼されるプレミアム繊維、「メリノウール」の魅力をご紹介します。

オーストラリア産「メリノウール」は、環境にも、人にも優しい伝統的な天然繊維

水、空気、日差し、牧草が溶け合った素晴らしい環境の草原で放牧されるメリノ羊。約7,000万頭の羊から、1年を通して「メリノウール」が刈り取られています

数千年も前から衣類に用いられてきたウールは、私たちにとって、最も馴染みが深い素材。数多くあるウールの中でも高いクオリティを誇り、プレミアム繊維として高級衣類に使われているのが、主にオーストラリアで産出されている「メリノウール」です。

細くて長く、滑らかで、吸いつくような肌触りが特徴のメリノウール

その毛は細くて長く、滑らか。吸いつくような肌触りが特徴です。また波状(クリンプ)が多く、弾力性に優れるため、服に仕立てたときの着心地のよさは、合成繊維はおろか他のウール製品とも比較にならないほど!

世界有数の牧羊大国・オーストラリアに、スペインからメリノ羊がやってきたのは1797年のこと。今日でも家族経営が大半だという牧場で、先祖から受け継がれた伝統を守りながら何世代にもわたって、愛情を込めて育てられている。オーストラリアでは、高品質ウール繊維にするために、製造過程のひとつひとつが確立されています

さらに特筆すべきなのが、メリノ羊は毎年新しいウールを生み出すという意味で、100%再生可能な繊維であること。その毛はタンパク質でできているため生分解性があり、廃棄しても土に還るということです。ファッションを愛する大人の女性にとって、環境に配慮することは、服の質へのこだわりと同じくらい大切にしたい要素だと言えます。

ラグジュアリーブランドが信頼する上質な素材感。その美しいハリとツヤは大人の品格を醸し出す

右/ジャケット¥123,000( マックスマーラ ジャパン〈マックスマーラ〉)、左/コート¥140,000(ヨウジヤマモト プレスルーム〈レギュレーション ヨウジヤマモト〉)

ウールのグローバルオーソリティー「ザ・ウールマーク・カンパニー」。その前身である「国際羊毛事務局」が、新たな才能発掘のために創設した「インターナショナル・ウールマーク・プライズ(IWP)」。

メリノウールのジャケットとコートはベーシックなデザインながら、上品なツヤと絶妙な風合いが高級感を漂わせて。通気性のよさ、温度調整効果、防臭効果、難燃性など、機能性の高さもウールの魅力。

1954 年にイヴ・サンローランカール・ラガーフェルドが優勝し、キャリアスタートの一翼を担って以来、ウールとラグジュアリーファッションブランドは、50年以上共に歩んできました。

優れた品質の証明である「ウールマーク」ロゴは、世界の誰もが認めるブランドのひとつ。世界最大の羊毛業界団体「ザ・ウールマーク・カンパニー」は、オーストラリア産メリノウールの研究開発とマーケティングを行っている。

特有の高級感のある光沢とハリ、やわらかなニットが生み出す美しいドレープ、高い伸縮性…。「メリノウール」が持つプレシャスな特性は、クリエイティブの可能性を広げています。クラシカルなイメージの強かったウール製品も今日では、さまざまなファッションブランドの手によりアップデートされ、スタイリッシュなアイテムとして存在感を増しています。この機会に、ウールの魅力を再確認してみてはいかがでしょうか。

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PHOTO :
小池 紀行(パイルドライバー)
STYLIST :
角田 かおる
EDIT&WRITING :
藤木 広子
RECONSTRUCT :
難波 寛彦