毎シーズン、たくさんのトレンドが登場しては、過ぎ去っていくファッションの世界。技術の発展により、合成繊維のクオリティも格段によくなり、それなりのアイテムが手頃な価格で手に入るようになりました。けれど、よりよいものを知る40代、50代の女性にとって、それだけでは物足りないのも事実。
そこで、改めて見直したいのが天然素材の服。特に、オーストラリア産の「メリノウール」はその極上の着心地で着るたびに愛しくなり、3年、5年…と愛することができる素材です。ベーシックだけれど極上素材の服を、手入れをしながら長く愛用する。そんな環境に配慮した、「ていねいな生き方」こそ、成熟した女性にふさわしいはずです。私たちに馴染みのある素材でありながら、世界中のラグジュアリーブランドからも信頼されるプレミアム繊維、「メリノウール」の魅力をご紹介します。
オーストラリア産「メリノウール」は、環境にも、人にも優しい伝統的な天然繊維
数千年も前から衣類に用いられてきたウールは、私たちにとって、最も馴染みが深い素材。数多くあるウールの中でも高いクオリティを誇り、プレミアム繊維として高級衣類に使われているのが、主にオーストラリアで産出されている「メリノウール」です。
その毛は細くて長く、滑らか。吸いつくような肌触りが特徴です。また波状(クリンプ)が多く、弾力性に優れるため、服に仕立てたときの着心地のよさは、合成繊維はおろか他のウール製品とも比較にならないほど!
さらに特筆すべきなのが、メリノ羊は毎年新しいウールを生み出すという意味で、100%再生可能な繊維であること。その毛はタンパク質でできているため生分解性があり、廃棄しても土に還るということです。ファッションを愛する大人の女性にとって、環境に配慮することは、服の質へのこだわりと同じくらい大切にしたい要素だと言えます。
ラグジュアリーブランドが信頼する上質な素材感。その美しいハリとツヤは大人の品格を醸し出す
ウールのグローバルオーソリティー「ザ・ウールマーク・カンパニー」。その前身である「国際羊毛事務局」が、新たな才能発掘のために創設した「インターナショナル・ウールマーク・プライズ(IWP)」。
1954 年にイヴ・サンローランとカール・ラガーフェルドが優勝し、キャリアスタートの一翼を担って以来、ウールとラグジュアリーファッションブランドは、50年以上共に歩んできました。
特有の高級感のある光沢とハリ、やわらかなニットが生み出す美しいドレープ、高い伸縮性…。「メリノウール」が持つプレシャスな特性は、クリエイティブの可能性を広げています。クラシカルなイメージの強かったウール製品も今日では、さまざまなファッションブランドの手によりアップデートされ、スタイリッシュなアイテムとして存在感を増しています。この機会に、ウールの魅力を再確認してみてはいかがでしょうか。
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- PHOTO :
- 小池 紀行(パイルドライバー)
- STYLIST :
- 角田 かおる
- EDIT&WRITING :
- 藤木 広子
- RECONSTRUCT :
- 難波 寛彦