【目次】
頬の毛穴が目立つ「原因」
頬の毛穴が目立ってきたらたるみが進行しているサイン
「20代の女性たちに肌悩みを聞くと、毛穴の目立ちやニキビ、乾燥、小ジワ、肌荒れなど、肌の表面的なサインが多く挙げられます。ご自身でたるみを気にされるのは、30代以降が多いのです。ですが、実際は20代からたるみは始まります。小鼻の横に影ができ始め、この影がほうれい線の始まりになるのです」(資生堂 アドバンスト リサーチセンター 江連智暢さん)。確かに、頬の目立つ毛穴は、たるみ毛穴と呼ばれています。毛穴のある頬がたるんできたから、毛穴がしずく形になり、目立つという時系列となるわけです。ということは、頬の毛穴が目立ってきたときには、たるみが進行しているということになります。「25歳がお肌の曲がり角」とはよくいわれますが、実に当を得た、老化の真実だったのです!
真皮がふっくら弾力アップ!2週間で「ほうれい線が薄くなる」簡単マッサージ
毛穴のたるみはしわの原因になる
たるみ毛穴とは、毛穴のデコボコが大きく深くなって毛穴同士がつながり、しわのようになった状態のこと。最初にあれっ?と思うのは、鼻の横の頬の部分。たるみ毛穴の目立ち始めは、毛穴のフチの乾燥、色素沈着、角質肥厚が主な原因。大人世代になってくると、一つ一つの毛穴が徐々にたるんで広がっていき、引っ張られてつぶされ、楕円形にゆがんできます。これが「たるみ毛穴」の正体。これを放っておくと、毛穴同士がつぶれてくっつき、線状の溝に。そして、いずれは全体がしわっぽい印象になっていき、面に広がると「帯状毛穴」と呼ばれる状態になります。たるんでつぶれ、ゆがんで広がる…まさに大人世代の「毛穴四重苦」なのです!
毛穴の悩みを解消する「スキンケア」
毛穴悩みを制する正しいケア方法
毛穴が目立つときほど、油分より水分補給
こっくりとしたクリームや、カバー力が高く密着性が強いファンデーション、クリームファンデーションなどの「油分」は毛穴つまりを引き起こす要因にも。洗顔で落としきれずに毛穴に残ったままになれば、毛穴を引き締めることはできません。就寝中の皮脂の浮きは日々のメイクは正しい洗顔でしっかり落としたうえでスキンケアを。また、毛穴に悩む人ほど、油分よりも水分を補給することを重視して、季節や肌状態に合わせて油分調整をするのがおすすめです。
ビタミンCも有効
バランスのよい食生活と栄養素の適切な摂取も重要。特にビタミンCは毛穴ケアのためにも積極的に取り入れたい成分のひとつ。ビタミンCは、毛穴の引き締めのほか、過剰な皮脂の分泌や酸化防止、コラーゲンの生成をサポートする機能も。
紫外線ケアは毛穴ケアにも
紫外線は、シミや肌のハリ全体に影響するだけでなく、乾燥により毛穴を目立たせてしまいます。皆さんきっとこまめにUVアイテムを塗っているかと思いますが、毛穴ケアのためにも、1年中通しての紫外線ケアも重要です。スクラブや剥がすパック、拭き取り化粧水といった、肌に負担をかけるものは、使い方を間違えると赤みやさらなる乾燥を引き起こして毛穴を開かせてしまうことも…。保湿とセットで考えて、慎重に、かつ正しく取り入れていきましょう。
ベースメイクのアイテム選び&落とし方も重要
しっかり肌をカバーし、毛穴レスに見せてくれる下地やアイテムは、肌に優しいクレンジングでは落とし切れないことが。だからといって、洗浄力の強い石油系のクレンジングを使ってしまえば、必要な角質を傷つけバリア機能を損ない、結果として毛穴が悪目立ち…なんてことも。賢いアイテム選びを前提に、健やかな毛穴のためにどのくらい頻度で使うとベストなのか…と考えることも必要です。
「毛穴一掃スキンケア」の除去&注入の合わせ技【4POINT】
「大人が毛穴レスの美肌を目指すなら、ベースメイクだけで解決しようとするのはナンセンス。洗顔や角質ケア、潤い注入といった日々のスキンケアから土台となる肌を整え、その上で毛穴をカバーするようにベースメイクをすれば、理想的なツルツルの肌に近づけるはずです」(ヘア&メイクアップアーティスト・小田切ヒロさん)。
【POINT:1】洗顔ブラシで毛穴の奥までクリアに
「肌が乾燥するから朝は洗顔をしない、という方がよくいらっしゃいますが、詰まった毛穴は引き締まりませんから、洗顔で毛穴汚れをきちんと落としましょう。洗顔ブラシを使い、素早く的確に洗い上げて」(小田切さん)。
【POINT:2】炭酸パックで肌の新陳代謝をアップ
「頰などのエイジングによるたるみ毛穴は、肌の代謝を高めてあげることがポイント。高濃度炭酸パックなど、洗顔の流れで簡単に取り入れられるアイテムがおすすめです」(小田切さん)。
【POINT:3】拭き取り美容液で角質ケアを
「不要な角質をオフせずして美肌はなし! 拭き取り美容液をコットンにたっぷりとって、顔の内から外へ優しくすべらせて。特にザラつきや詰まりが気になる小鼻まわりは念入りに」(小田切さん)。
【POINT:4】化粧水パックで肌の隅々まで潤いを注入
「コットンパックは頬などの広い面だけにのせて済ませてしまう方がいますが、大人は顔全体、隅々までちゃんとパックを! コットン全体がヒタヒタになるまでたっぷり化粧水を浸したら、コットンを3~4枚くらいに割いて、肌にピターッと密着させるように貼りつけていき、5分程度パックします。その間に頭皮マッサージなどをする手も」(小田切さん)。
毛穴のたるみも黒ずみも感じさせない美肌へ。40歳からの「毛穴一掃スキンケア」4ステップ
「たるみ毛穴」を解消する保湿方法
毛穴がたるむのは「真皮のへたり&ターンオーバーの乱れ」のせいだった
トレーニングの前に、まずは原因をしっかりおさらいしておきましょう。そもそも肌というものは加齢とともに、ハリや弾力に関係している真皮のコラーゲンなどが減ってくるため、中の柱がグラグラとし、たるんでいきます。毛穴周りも例外ではなく、重力とともに楕円に変化。それ以外にも、冬は特に肌表面の水分も奪われてしまうことから、バリア機能が弱まり、ターンオーバーが乱れてしまいます。すると、キメが荒れて、たるんだ毛穴がより悪目立ちすることになってしまうというわけなのです。
毛穴たるみ解消は保湿・角質除去・リフトアップのトレーニングが必須!
そのため、ターンオーバーの乱れによるキメの荒れに対しては、保湿が最も効果的です。しかしその前に、乱れた角層を一度クリーニングする角質除去を行っておくと、よりスムーズに整えることが可能になります。あとはアンチエイジングアイテムでのたるみケアをしっかりと。3つのケアを駆使して、さっそくトレーニングを始めていきましょう!
\ローションの3度づけでまずは水分補給【4STEP】/
「冬の肌はとても乾燥し、カラカラの状態。なので、まずは肌の中までしっかり水分を入れ込んで、肌内を満タンにすることが先決です。ですが、1度つけただけではなかなか満タンにはならないもの。ローションの量を調節しながら、3回に分けてつけてみてください。しかも、水分が貯蓄されるだけで、毛穴周りもふっくらして目立ちにくくなりますよ」(美容家・小林ひろ美さん)。
<STEP.1>内側から外側に向かって「横づけ」
・手のひらに500円玉大のローションをとり、両手に塗り広げる。
・その後、面積の広い頬の内側から輪郭へ向かってハンコを押すようにずらしてつける。
・目の周りや額、あごも同様に。
<STEP.2>上から下へとタッピングで「縦づけ」
・今度は100円玉大のローションを手のひらにとり、両手によくなじませる。
・両手を使って上から下へと縦方向にタッピングしてローションを押し込んでいく。
・これでリンパの流れもUP。
<STEP.3>乾きやすい部分を中心に「押しづけ」
・最後に1円玉大のローションを手のひらにとり、両手に塗り広げる。
・それから、塗り忘れやすい額やあご、小鼻の周りのほか、乾燥しやすい目の周り、口の周りに押し込むようにつける。
<STEP.4>水分がちゃんと入ったかの満タンチェック!
・グーの形にした手の第一関節と第二関節の間あたりを、乾きやすい目元におき、ひんやりとしているかをチェックして。
・ひんやり、モッチリしていたら、水分が肌に入りきった証拠。
\100たたきで毛穴ストレッチ!【2STEP】/
「化粧水を浸透させた後、さらに肌内の血流を巡らせるために行ってみてください。ピアノを弾くような軽いタッチで、肌を指先で優しく刺激していきます。100回もタッチすると、血行が促進され、次に使うアイテムの吸収がよい土台に整う効果が。毛穴トレーニングの準備体操のようなものなので、心して行ってくださいね」(小林さん)。
<STEP.1>額からあご先まで30回×3セット
・ピアノを弾くようなタッチで肌を軽くたたく。
・下の黒線のように、額から目の下へ10回、目の下から鼻の下へ10回、鼻の下からあご先へ10回ずつ行いましょう。これを3セット繰り返す。
<STEP.2>最後にフェースラインを10回たたいて計100回に
・フェースラインを額の中央からあご先に向かって、10回を目安に軽くたたいて(白丸印参照)。
・顔中にある毛細血管がたたき起こされ、血流がよくなるので、血色のよい肌に。
\美容液の○×づけで引き締めて上げる/
「たるみ毛穴には2種類の美容液が必須です。ひとつは毛穴の表面をキュッと引き締めるビタミンC美容液。もうひとつはたるみを引き上げるリフトアップ美容液です。また、たるんだ毛穴は、一定方向を向いていないため、なんとなく美容液をつけてもちゃんと美容液が届いていない可能性が! くるくると○を描いたり、×を描くようにしてつけたりすると美容液の効果がより実感できるように」(小林さん)。
(1)たるみ毛穴が目立つ頬は「○づけ」
・こめかみを軽く押さえて少し引っ張り上げて毛穴を元の位置に戻した状態で、○を描くように美容液を塗っていく。
・いろんな方向からマッサージするように塗り込むと効果的。
(2)開き毛穴が気になる小鼻は「×づけ」
・ここでもこめかみを軽く押さえた状態で、小さく×を描くようにして、小鼻の周りの毛穴が開きやすい部分に美容液を塗り込む。
肌老化ストップ!ファンデで隠しきれない「たるみ毛穴」を解消するお手入れ習慣
毛穴・顔のたるみを解消する「メソッド」
首の詰まりを流して骨格からスッキリ!
黒田さんが化粧水のあとにするのが、意外にも首の詰まりを流すこと。
「たるみやほうれい線に悩んでいる人は、首が詰まっていることがほとんど。PCやスマホが手放せない生活では、凝り固まるのは当然ですよね。だから、首の詰まりを流す。それだけで、首がすっと長くなり、目がぱちっと見開かれます。姿勢から上向きになるから、たるみやほうれい線も浅くなるんです」(ヘア&メイクアップアーティスト 黒田 啓蔵さん)。「スキンケアは肌を整えて終わりではない」という黒田さん。「せっかく肌を触るなら、骨格出しまでやりたいもの。いらないものを耳の下に集めて首から流すと、溜まったむくみが引き、埋もれた顔の本当の輪郭が掘り出されます。フェースラインをスッキリさせるところまでがスキンケアというのが僕の考えです」(黒田さん)。
指名が絶えない巨匠・黒田啓蔵さん流リフトアップの極意とは?スキンケアとメイクアップで、たるみの見えない顔に
ヘアブラシを使った簡単マッサージで、頭皮のゆるみをストップ!
「たるみ」というと顔だけの問題だと思いがちですが、実は顔の筋肉と頭の筋肉はつながっています。例えば、パソコンにスマホと、常に画面を見て目を酷使していると、どうしても表情筋が固まり、血流が悪くなってしまいます。顔だけをマッサージするのではなく、頭皮も併せてマッサージしてほぐし、血流を促すことで、引き締め効果をより実感することができるのです。
顔の印象が変わる!スッキリする!頭皮ブラシマッサージ【5STEP】
わずか5ステップながら、顔の印象が変わると評判のブラシマッサージをご紹介。たるみは急にやってくるものではなく、日々少しずつ忍び寄ってくるもの。毎日の地道なケアが頭皮・頭筋のゆるみを予防します。
<STEP.1>ブラシの先端で全体をブラッシング
・毛先をブラッシングした後、適当な圧をかけて頭皮にブラシが触れるようにしながら、上から下へ頭皮全体をブラッシング。
・髪が動くと頭皮も連動して動くため、無理に力をかける必要なし。
<STEP.2>ブラシの横側で血行促進!
・百会という頭頂部のツボに向かって、全体的に下から上へととかし上げる。
・全方向に毛穴を動かすことで、血行が促進される。
・また、いつも毛穴が同じ方向を向いていると汚れがたまるので、下から上へと毛穴を動かすことも重要なポイント。
<STEP.3>ブラシの全面でこめかみの老廃物を流す
・耳の前のこめかみあたりに、ブラシ面をグリグリと押し当てる。
・逆側も同様に行った後、今度は耳の後ろ側にグリグリと押し当てて、コリをほぐしてリンパを流れやすくし、たまっている老廃物を流す。
<STEP.4>ブラシの全面で頭の中央部分をツボ押し
・眼精疲労に効くツボのある頭の中央部分を額側から後頭部に向かって、ギュッギュッとゆっくりブラシを押し当てていく。
・その後、位置を左右に少しずつずらしながら、同じように押し当て、計5列行い、頭皮をほぐしていく。
<STEP.5>ブラシの全面で後頭部のリンパ流し
・最後に、頭全体、特に後頭部を重点的に、ポンポンとリズミカルに軽くたたいていく。
・リンパの流れがよくなり、頭がすっきりと軽くなるのが実感できるはず。
頭皮のゆるみに効果を発揮するマッサージの5ステップ、いかがでしたでしょうか。顔の「たるみ」は頭皮の「ゆるみ」から、ということを意識し、普段のケアにも積極的に取り入れてみてください。
「顔のたるみ」に効く!最新ヘアブラシを使った頭皮マッサージ簡単5ステップ
頬の毛穴を「ベースメイク」でカバー
コンシーラーを使ったベースメイク方法【6STEP】
<STEP.1>肌の濁りを消す、メイク下地を塗布する
・紫外線対策、濁り消し、保湿の3役を兼ねたメイク下地を全体に塗布。
・その後、手のひらでフィットさせるようにすると密着力が高まる。
<STEP.2>上まぶたと頬の中央にCCクリームをのせる
・明るくして艶を出したいところには、CCクリームを。
・上まぶたにのせたものは目周りに、頬にのせたものは頬全体にのばしていく。
・薄くのばす程度なので、量はあずき粒大で十分。
<STEP.3>クルクルとなじませて濃いシミを消す
・ここで早速コンシーラーの出番! 目立つシミがあれば、垂直に立てて塗りつぶしていく。
・最後に、はがれ落ちないよう、スポンジで軽くたたいてなじませる。
<STEP.4>クマ、目尻のくすみを覆うようにカバーする
・写真の目尻の部分を、コンシーラーでカバーして明るくすると、疲れや老けた印象を払拭できる。
・スッスッと1〜3cmほどライン状にのせたら、指で優しくのばしていく。
<STEP.5>長めにのばしてぼかし、頬の色ムラ、点在ジミを消去
・頬の赤み、くすみ、点在ジミが消えると、顔全体が一気に明るく変わる。
・頬骨下まで指でぼかすように長めになじませたら、スポンジで塗りムラをなくしていく。
・毛穴が目立たなくなる効果もあり。
<STEP.6>Tゾーン、小鼻脇にパウダーをのせて崩れ防止
・仕上げに、透明ラメ入りで白浮きせずに自然な艶を生むパウダーを小鼻に使う。
・皮脂崩れを防止するだけでなく、立体感も強調させて完成。
- TEXT :
- Precious.jp編集部