正解は…すべて「あしもと」と読める。4つ。です!

すべて「あしもと」と読めます。
すべて「あしもと」と読めます。

やや、意地悪な問題でしたね。惑わされてしまった方、ごめんなさい。足を掬おうとしたわけではないのです(笑)。

足下・足元・足許・脚元…4つとも「あしもと」と読むのですが、4つのうち「足」を使う3つはすべて「足の下の範囲」を意味する言葉です。それぞれが示す「足の下の範囲」について、違いを言及すれば、

足下…足ったり歩いたりしている足の真下。

足元…立ったり歩いたりしている足のあたり。(足下からさらに1、2歩程度の範囲)

足許…立っている足のあたり。(足下からさらに3,4歩程度の範囲)

ということのようです。しかし日常的に「足もと」という場合、厳密な範囲の違いを考える必要性がないケースがほとんどですので、その場合は、どの表記を使用しても問題ありません。

大手メディアでは日本新聞協会の新聞用語集にもとづき「足元」という表記に統一することになっているようです(令和元年現在)。

対して「脚元」と表記する場合は、使用シーンが狭めです。

「脚」は、足という身体の部位、そのものの範囲を指す言葉なので、例えばパンツの着用感を表現する際に「脚元にゆとりがある形」と言ったりします

また、「脚」には一般的に「動物の足」を指すならわしもあるので、競馬では競走馬の「脚元状態」という言い回しが定着しているようです。

かなり限定されたケースにのみ使用する表記なので、使い分けに迷うことも、あまりないでしょう。

言葉遣いや表記のうっかり間違いで足を掬われることのないよう、日々、日本語力を鍛え、足もとを固めて参りましょう!

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Precious.jp編集部 
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参考資料:文化庁「国語に関する世論調査」(平成19年)/ 日本新聞協会『新聞用語集 追補版 2010年改訂「常用漢字表」対応』
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小出 真朱