正解は… 1:てだれ 2:てれん 3:しゅれん(てだれ) です!
「手練(てれん)」は悪い技巧を意味するので区別しやすいですが、迷いやすいのが、両方とも熟練を称賛する意味の「手練(しゅれん)」「手練(てだれ)」ですね。
このふたつは、「手練(しゅれん)」が「~の技巧」「~の舞」のように、「の」という接続詞を介してその後の名詞にかかる形容表現に多く使用されるのに対し、「手練(てだれ)」は「その技巧を持った人」も表現できる、というのが大きな違いです。
例文3のケースは、「しゅれん」「てだれ」のどちらで読んでも文脈が成立するので、どちらでも間違いではありませんが、「手練(てだれ)」を出してくるのはちょっと、時代劇のような大袈裟なイメージで現実的ではない、と感じる方が多いのではないかと思います。
「手練れ(てだれ)」と「手練(しゅれん)」どちらとも取れる場合は、時代めいた特殊な語感をあえて活用したい、と思われるシーン以外では「手練(しゅれん)」…と、T.P.O.と併せて裁量する必要があります。
大人の女性ともなると、皆様を代表して目上の方の文章を読み上げて差し上げる、というシーンにも遭遇しますよね? そうした際にも戸惑うことなく美しい発声でご紹介できるよう、普段からトレーニングして参りたいですね。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱