正解は… 2:一時しのぎ です!

「姑息」の「姑」という漢字には「しばらく。とりあえず」という意味があり、「息」という漢字には「休憩」という意味が含まれています。

ですので、「姑息」は「とりあえず休憩」という意味から「一時しのぎ」を表すようになりました。タイトルで「しゅうとめ」「息子」と、字の組み合わせで連想しそうなイメージを並べてみましたが、実はまったく関係がありません。

「姑息」の正しい意味は、なんと「一時しのぎ」です!
「姑息」の正しい意味は、なんと「一時しのぎ」です!

皆様の周囲では、正しくい意味で使用されていますか? 実は筆者も、正解を知るまで「卑怯な」や「ケチな(矮小な)」という意味だとカン違いしていた“Shameさん”です。ちなみに辞書には、以下のように記載されています。

こそく【姑息】[名・形動]《「姑」はしばらく、「息」は休むの意から》一時の間に合わせにすること。また、そのさま。一時のがれ。その場しのぎ。「姑息な手段をとる」「因循姑息」
[補説]近年、「その場だけの間に合わせ」であることから、「ひきょうなさま、正々堂々と取り組まないさま」の意で用いられることがある。

<『デジタル大辞泉』小学館>

こそく【姑息】( 名 ・形動 ) [文] ナリ 〔「礼記檀弓上」より。「姑」はしばらく、「息」はやむ意〕根本的に解決するのではなく、一時の間に合わせにする・こと(さま)。 「 -な手段」 「因循-」 「無事を喜び-に安んずるの心/経国美談 竜渓」 〔現代では誤って「卑怯である」という意味に使われることが多い〕

<『大辞林』三省堂>

間違えた用法が浸透しすぎて、もはや辞書にも載ってしまっているのです。今はまだ「補足」や「誤用例」となっていますが、近い将来「第2の意味」として認定されてしまうかもしれませんね。

さらに興味深いのが、「姑息」の本来の意味の正解率が、わずかながら上昇してきている…というデータです。文化庁の平成15年度調査では正解率12.5%、平成22年度調査では正解率15.0% と、正解者の割合が増加しているのです。

…というところでもう一問、クイズです。

【問題2】

「卑怯」の類義語を、思いつくだけ挙げてください。

どんな言葉に言いかえられますか?
どんな言葉に言いかえられますか?

…いくつ思いつきましたか? カタカナ言葉でも構いません。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:文化庁「国語に関する世論調査」(平成22年 ) 参考文献:『デジタル大辞泉』小学館 / 『大辞林』三省堂
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小出 真朱