鳩サブレーといえば、贈答用菓子や鎌倉土産として親しまれているお菓子。明治時代から5世代続く鎌倉 豊島屋の銘菓です。幼いころから、何度も食べてきた方は多いのでは?

今回は、そんな鳩サブレーの知られざる豆知識について紹介します。

「鳩サブレー」という名がついた理由

豊島屋「鳩サブレー」

まずは鳩サブレーの歴史から。どんなことがきっかけで「鳩サブレー」と名付けられたのでしょうか?

豊島屋の記録によると、豊島屋の初代が、海外のバター入りの「ピスケ」というお菓子に似せたものを試作した際、外国の人に食べてもらったところ、「フランスで食べたサブレーという菓子に似ている」と言われたとか。そこで初代は、「三郎」に響きが似ていると「サブレー」という言葉がお気に入りになったのだそう。

さらに鶴岡八幡宮を崇敬していた初代は、鶴岡八幡宮の本殿の掲額の八の字が鳩の抱き合わせであるうえに、境内にいる鳩が子どもたちに親しまれているところから、いつか鳩モチーフのものをつくりたかったそうです。

このような理由から、「鳩サブレー」という名がついたといいます。

親しみをこめて「鳩三郎」と呼ぶこともあったそうですよ。

昔は手で型を抜いていた

鳩サブレーの焼き型

この焼き型の写真は、古いように見えますが、どのように使われているものなのでしょうか? 豊島屋の広報担当者に聞きました。

「この焼き型は当時、手で抜いていたものです。現在は機械用の型になっていますが、形は変わっておりません」

リアルな焼き型は、歴史を感じさせてくれますね。

鳩サブレーの形に個体差はある?

鳩サブレーに個体差について

おなじみの鳩サブレーですが、袋を開けると全部同じに見えることもありますし、ちょっと違うようにも見えることも。個体差はあるのでしょうか?

「ないとはいえませんが、ほとんど変わりません」

ほとんど変わらないようにつくられていたのですね!

鳩サブレーはなぜ左向きなの?

ところで鳩サブレーは、なぜ左向きなのでしょうか?

「初代がつくり出したものなのでよくわかりませんが、こちらの向きの方が見栄えがよかったのではと思います」

確かに右向きだと、なんだかそっぽを向かれている感じがあります。やっぱり左向きがいろんな意味でベストのようですね。

割れにくくする工夫がしてあった!

鳩サブレーが割れにくい理由

そういえば、この鳩サブレー、袋の中で割れているものは見たことがない気がします。何か工夫がされているのでしょうか?

「割れにくくするため、鳩サブレーが袋の中で動かないように、1枚ずつ入っているフィルムの右下に、ポイント止めしてあります」

これは驚き! まさにトリビアですね。

「小鳩豆楽」の鳩と鳩サブレーの鳩は別物?

豊島屋「小鳩豆楽」

ところで、豊島屋には鳩の形をしたお菓子がまだあるんです。そのひとつが、可愛らしい「小鳩豆楽」というお菓子。豆粉の風味のする落雁(らくがん)です。この小鳩豆楽の鳩と鳩サブレーの鳩は同じ鳩なのでしょうか?

「形が違うだけで鳩自体は一緒だと思います」

初代が愛着をもっていたという鳩。とても可愛らしく扱われています。

鎌倉本店にはたくさんの鳩サブレーグッズが!

「鳩サブレーマグネット」¥650(税込)

豊島屋には、鎌倉に本店があり、たくさんの鳩グッズが売られているのをご存知ですか? しかもそのグッズ、本店限定販売なのだそう! どうしてなのでしょうか?

「鎌倉にぜひ来ていただきたいという思いがあるためです」

鎌倉にある本店

文房具やタオル、マスコットなど、可愛いグッズが多く、東京でも販売してほしいところですが、鎌倉にお出かけしたときの楽しみのひとつとしてとっておきましょう!

「鳩クリップス」¥650(税込)
「ミニ 鳩っといって」¥400(税込)

どこから食べるのが正解?

ちなみに、鳩サブレーはどこから食べるのが正解なのでしょうか? 頭から? 尾から?

「いつも聞かれることですが、お客様の好きなところからお召し上がりくださいと申しております。ちなみに自分は頭から食べます」


日本が誇る鳩サブレー。知らなくてもおいしくいただける豆知識をご紹介してきました。さらに鳩サブレーを新たな視点から楽しんでみるのもよいのではないでしょうか。

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この記事の執筆者
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WRITING :
石原亜香利