正解は… 大童(おおわらわ) です。

そう、あの言い回しです。「一人で大掃除することになってしまって、おおわらわだったわ」などと言う時の、古くからの日本語ながら、みなさま、用法はご存知ですよね? 実際に会話で使ったことや、聞いたとがある、という方も多いでしょう。

「大騒ぎ」のように、「騒ぐ」のような、何かの動詞の古語が「わらわ」かしら?という連想を生みそうな言い回しと用法の日本語ですが、なんと「大きな子供」という意味の漢字「大童」を使用する言葉だったのです。

語源を紐解くと、なぜこの漢字なのか納得がいきます。昔の日本では、大人はみな、髷を結っていましたよね? おかっぱ頭など、髪を結わないで垂らしているのは「子供の髪型」だったわけです。

しかし、普段はきちんと髪を結っている大人であっても、戦場などで奮闘して兜を脱ぐと、髪が乱れ、垂れてしまう…つまり、子供のような髪型になってしまうわけです。そこで「髪が乱れるほど、なりふり構わず奮闘すること」を「大童」と言うようになったのだそうです。

実に日本的な成り立ちの言葉ですが、知っても「まさか、この字だったなんて!」という驚きが残ります。誰かに話したくなるような、面白みのある語源ですよね?

…というところで、もう一問、クイズです。

【問題2】

「小童」という日本語の読み仮名として、正しいものを、以下の選択肢の中から選んでください。

1:こわらわ 2:しょうどう 3:こわっぱ

ちょっと意地悪な問題ですよ!

「小童」の読み方は、どれが正解でしょうか?
「小童」の読み方は、どれが正解でしょうか?
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小出 真朱