享保元年(1716年)創業、三重県鈴鹿市にある「大徳屋長久」。鈴鹿銘菓として有名な「小原木」というお菓子の元祖でもある、由緒正しいお店です。店舗には小原木をはじめ、風味豊かなお饅頭や日本の四季を表現した上生菓子などが並びます。
そんな約300年続く老舗和菓子屋から、新たに和菓子ブランド「It Wokashi(いとをかし)」が誕生しました。
「It Wokashi」の第1弾商品として販売されているのは「Daifuku(だいふく)」。味は全部で6種類で、ポップなデザインのパッケージがかわいらしいですよね。
実はこれ、一般的な大福とはひと味違う、究極のふわふわ、とろとろを追及した新感覚の大福なんです。本記事では、担当者さんにそれぞれの味のご紹介と、Daifukuの誕生秘話について伺います。
風味もやわらかさもすべてが新しい!「Daifuku」6種類をご紹介
■1:スタンダードな「粒餡&クリーム」
特製クリーム餡をプレーンな求肥で包んだスタンダードな味わい。定番の組み合わせだからこそ、「とろふわ」の新しさを実感するのにぴったりの商品です。
■2:スパイシーさがやみつきの「苺&ピンクペッパー」
いちごを練りこんだ求肥に包まれているのは、ピンクペッパーを練りこんだクリーム餡。スパイシーでちょっと大人味な大福です。
■3:トロピカルな味わい「胡麻&マンゴー」
マンゴーピューレを練りこんだクリーム餡を、ごまを練りこんだ求肥で包んだ大福。トロピカルな味わいで、夏の1番人気商品です。
■4:大人なフレーバー「葡萄&ラム」
ラムの風味をほんのり効かせたレーズンを入れた餡を、ぶどう味の求肥で包んだ大人な雰囲気の大福です。
■5:さっぱりといただける「抹茶&レモン」
一般的なレモンよりも甘みのある「マイヤーレモン」のペーストを練りこんだクリーム餡を使用しています。抹茶を練りこんだ求肥で包んでいて、食後のデザートにさっぱりと食べられるお味です。
■6:エキゾチックな「烏龍&杏仁」
杏仁豆腐と烏龍茶を合わせた中華な組み合わせの大福で、お店の自信作とのこと。杏仁クリームを烏龍茶味の求肥で包んだ、エキゾチックな食べ合わせが魅力です。
まさに「飲めるほどに柔らかい」Daifukuの誕生秘話
個性的なDaifukuを世に生み出した「It Wokashi」ブランド。老舗和菓子屋の職人だからこそ、和菓子業界に新しい風を吹かせたい、という想いがあったようです。
「大徳屋長久16代目の竹口久兵衛が、専門学校の教壇に立つうえで、将来、和菓子職人への希望を持つ若者があまりにも少なく、『衰退傾向にある和菓子業界において、何か新しい取り組みができないか』という想いから始まったブランドです。
プロデューサー、料理家でもありブランディングを得意とする会社『てとてと(TETOTETO)』を迎え、『It Wokashi』は誕生しました。
その看板商品として生み出されたDaifukuは、今までにない斬新な味の組み合わせと、『飲めるほどに柔らかい』と噂になるほどの技術の融合がポイント。新しい物に敏感な30代~40代をターゲットに商品を開発いたしました」(担当者)
こうして生まれた、フレーバーも食感も個性的なDaifukuは、今まで和菓子に興味のなかった人たちにも「食べてみたいな」と思わせてくれる商品ですよね。
「It Wokashi」のメイン商品は、現在はDaifukuのみですが、「It Wokashi」のイメージに沿った、月替わりの上生菓子にもチャレンジし、販売を開始しているそうです。
また、カラフルなデザインのパッケージにも、ブランドの想いが込められています。
「このブランドの立ち上げには、デザイナーの方なども参加していただいています。その際、まず最初にパッケージの色の選考を行ったほど、パッケージのデザインは商品の重要なエッセンスとなっています。お客さまの目にどう映るか、手に取ってもらいやすいかなどを、とても重視いたしました。
大福の丸をイメージさせるデザインや、日本の障子を連想する模様などが織り込まれたパッケージ。パッケージと同時に生まれたブランドロゴの『久』という字は、山から朝日が昇ることをイメージしています」(担当者)
こだわりのデザインのパッケージは、ハイセンスな手土産にもぴったり。6個入りなど、セット販売も行っています。
現在、東京都世田谷区に実店舗を構える「It Wokashi」。商品はインターネットからの購入も可能です。これからも「It Wokashi」の商品展開から目が離せませんね。
問い合わせ先
- It Wokashi
- 営業時間/10:00~17:00
定休日/不定休
住所/東京都世田谷区奥沢7-19-17
- TEXT :
- 伊東ししゃも 編集者・ライター
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- WRITING :
- 伊東ししゃも