日本の女性起業家をエンパワーする「ヴーヴ・クリコ ビジネスウーマン アワード」2019年度が開催、選ばれたのは誰?
日本では今年2回目を迎える「ヴーヴ・クリコ ビジネスウーマン アワード」は、ヴーヴ・クリコというシャンパーニュメゾンを継承し、発展させた近代初の稀有なるビジネスウーマン。そして『ラ・グランダム(偉大なる女性)』と称えられるマダム・クリコに敬意を表し、独自の視点で審査したビジネスウーマンを選出しています。
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選定基準とされたのは、「マダム・クリコを体現する女性」。
●起業家精神
ローカルビジネスの創業者/リーダー、先駆者的なアプローチ、ビジネスの洞察力、ダイナミズム、革新性、大胆さ、不屈の精神を通じて、成功を支える原動力となった人。
●経済的な成功
自身の仕事や活動内容で、経済的なインパクトを与えているか、もしくは期待できること。
●企業の社会的責任
環境対策、企業福祉、従業員の多様性、コミュニティーのスキーム/関係性など、責任のある持続的なビジネスの実践に真摯に取り組んでいること。
●ロールモデル
モニタリング、人材育成、限界を押し広げる力、ほかの人にモチベーションを与える能力、同僚/従業員、とりわけ女性たちと築く関係性。
●グローバル性
日本の枠を超えたビジネスを展開し、グローバルな活躍をしている、国際的な賞を受賞している。
これら5つを選考基準から、2019年度の「ビジネスウーマン アワード」に選出されたのは、株式会社メディヴァ代表取締役の大石佳能子さんです。
「自分ができる1歩から初めて、可能性を広げてほしい」。医療業界で活躍する大石佳能子さんは「ビジネスウーマン アワード」を受賞
「素晴らしい賞をいただき、大変光栄に思います。私自身ヴーヴ・クリコのファンであり、シャンパーニュが昔からとても大好きなので」と、普段からヴーヴ・クリコの愛好家であると語る大石さん。
医療業界の常識にとらわれない発想で、医療や介護の海外展開、予防・治療・介護と多面的にヘルスケア業界全般を改革し、震災などの被災病院の再生にも携わっています。
「いろいろな問題が根深い医療業界には、なかなか実現できない事柄が多くあります。私は現在、高齢化が深刻化する日本で、高齢者が地域で快適に暮らせるようサポートするビジネスなどを進行しています。
子供を出産した際に、日本の医療に対して感じた疑問がきっかけとなり、今のビジネスに繋がっています。ですので、みなさんにも常に小さな疑問をもって、まずは自分ができる1歩から始めて、可能性を広げてみてほしいのです。
ビジネスは楽しいことなので、日本の女性にもっと体験してほしいと心から思っております」と、さらに大石さんのあとに続く起業家が現れることを願う、メッセージを贈ってくれました。
「今の日本人の働き方を変えたい」。人工知能で業務効率化に挑む平野未来さんは「ニュージェネレーション アワード」を受賞
今回、もう1名に別のアワード「ニュージェネレーション アワード」が贈られました。この賞は、マダム・クリコのもっていた大胆さ、勇敢さを体現、ビジネスにおける新規性をもって将来のさらなる活躍が期待される女性を選考基準としています。
栄えある受賞者に選ばれたのは、「ホワイトカラーの業務効率化」をテーマに、人工知能に関連するプロダクトやコンサルティング開発に取り組んでいる、株式会社シナモン代表取締役CEOの平野未来さんでした。
「ヴーヴ・クリコを世界中から愛されるブランドに育て上げたマダム・クリコは、本当に素晴らしい方だと思います。ビジネスを始めたきっかけが“家族のため”という点が、マダム・クリコと私の共通点です。
“働きすぎ”といわれている現代の日本人の働き方に、あまり好感をもてず、また、家族と過ごす時間がとても少ないように感じています。自分の子供が将来、現代社会のような働き方をして欲しくない、と思ったことがきっかけとなり、このビジネスを始めました。
今の日本人の働き方を変えることは、私達世代のミッションだと思っており、そのためにはホワイトカラーの生産性をさらに上げていく必要がある、と考えています。将来的にはヴーヴ・クリコのように、世界中から愛されるプロダクトをつくっていきたいと思います」とコメントしていました。
夫に先立たれたのち、若干27歳にしてメゾン経営を引き継ぎ、決意の証として未亡人(ヴーヴ)の名前をブランドに刻んだマダム・クリコ。
そのもち前の大胆さと革新的な感性もって、メゾンを国際的な発展へと導いた偉業を称え、創設された「ヴーヴ・クリコ ビジネスウーマン アワード」。日本ではまだまだ女性起業家が少ないですが、その勇気を称賛されることでまたステップアップし、次なる女性起業家への力強い目標になることでしょう。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 北本祐子