立ちはだかる壁を破り、自分らしい働き方を実践する日本人女性の「働き方」改革

Preciousでは、世界で活躍するキャリア女性たちの「今」を追いかけ、彼女たちがどのように仕事や人生を輝かせているのか?を、2004年の創刊以来15年間、見続けてきました。

仕事への情熱や楽しむ気持ちなど、15年間変わらないものがある一方で、働く場所や時間などの制限がはずれ、「働き方」は今、大きく変わってきています。そこで、時間、場所、職種などにこだわらない、柔軟で自由な発想の働き方を実践している女性の働き方を拝見。未来の働き方の模索をしていきます。

多様性が重視される現代、新しいアイディアは企業の成長に不可欠。業界のリーディングカンパニーに在籍しながら、これまでにないアイディアで、新しい価値を生み出す人がいる人は、どんな工夫をしているのでしょうか。今回は、住宅メーカー大手・積水ハウスの所長を務めるキャリア女性に、お話を伺いました。

「生活に関する意見はだれでもいうことができ、着目点は多彩です」

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河崎由美子さん
「積水ハウス住生活研究所」所長
(かわさき ゆみこ)55歳。幼少期にはシンガポールと台湾で暮らす。高校から日本に。神戸大学工学部建築学科を卒業。「積水ハウス」に入社、研究職に。目に入る環境"視環境"を約10年間研究し、著名な研究者にも会いながら、経験を蓄積。1年間の育児休業ののち、キッズデザインなどの暮らし提案商品の研究開発を担当。「職場で子供の生活を研究し、自宅に帰れば子育ての事例があるのはおもしろかった。"子供にはこれが必要です"と会議で主張することもありました」。2018年、住生活研究所が設立され、所長に就任。「幸せ」の育はぐくみを研究し、"住めば住むほど幸せ住まい"として「幸せ」を提案する。

多様な幸せを住宅に生かす研究所で大活躍

多様な「幸せ」を科学的に検証して住宅に生かそうという試みをしているのは、積水ハウスが2018年に設立した住生活研究所所長に就任した河崎由美子さん。

幼少期には外国で生活し、家にメイドがいて、寝室でも靴を履くという日本人にとっては特殊な生活を経験を持つ方です。入社後は一貫して研究職に就いていましたが、最近、ユニークなバックグラウンドを尊重してもらうことが増えたそうです。

キャリア_1,インタビュー_1
河崎由美子さん

「生活に関する意見はだれでもいうことができ、着目点は多彩です。思いがけないニーズもあり、それを住宅に生かすことが使命。

所長という立場でも、部下一人ひとりの個性は大事で、得意を発揮して楽しく成果を出すことを期待しています。異論が出れば会議は活性化しますし、違う個性同士でチームを組むと、協力が全員の成長に発展します

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PHOTO :
豊島正直、石川浩太郎、森本真哉
EDIT :
樋口 澪(HATSU)、喜多容子(Precious)
取材・文 :
三村路子
取材 :
佐々木恵美