【目次】
おすすめは「シースルーバング」「マルチバング」
【1】シースルーバング

シースルーバングとは、その名のとおり、透ける前髪のこと。額が見えるぐらい前髪を薄くしてヌケ感を出したスタイルです。ふんわり軽やかな前髪は華やかな印象に。そもそもシースルーバングは韓国の若い女性から火がついたので、オリジナルは極薄のペラペラな前髪を垂らしただけ。大人がそのまま真似をすると貧相になるので、つくるときは気持ち厚めにとり、目のラインぎりぎりに。長めにつくることで目力アップも期待できます。
Point1:前髪は三角にとってカット

基本のシースルー前髪は、生え際から2~3cm(浅め)のところを起点に、左右の眉山(狭め)に向かって毛束を三角形にとります。目のラインぎりぎりにカットしたら、髪の中間にシャギーを入れて透け感を。
Point2:前髪は独立させつつサイドにつなげる

パツンとカットした前髪は存在感はあるけれど、若づくり感は否めません。前髪は軽くラウンドさせてサイドの髪に自然につなげましょう。こうすることで、こめかみのあたりにニュアンスが生まれ、小顔効果が大きく。
【2】マルチバング

マルチバングは、ダブルバングの進化版。ダブルバングは内側に短い髪、外側に長い髪をつくり重ねたスタイルですが、内側の短い髪をさらに斜めにカットして、アシメトリーにしたのがマルチバングです。長さの違う前髪をつくることで、下ろすことはもちろん、そのまま斜めに流すことも、さらには逆サイドに分け目を変えて長めの前髪にすることも可能。アレンジしやすい前髪なので、前髪をつくるのが不安な人や、気分によって前髪を変えたい人におすすめです。
Point1:短い前髪の上に

長い前髪を重ねてマルチバングを斜め上から見ると、短い髪の上に長い髪が重なっています。長いほうの髪はサイドにつながっていて、さらにレイヤーもたっぷり入っているので、毛先を自由自在に動かすことができるのです。
Point2:下ろしも斜め流しも分け目チェンジも可能

内側の短い髪は分け目部分を短く、サイドにいくほど長くなるよう気持ち斜めにカットしてあるので、長い髪と一緒に流しても、逆サイドに流しても違和感なし。自然な仕上がりなので、大人の女性にも取り入れやすい。
【比較】印象はどう変わる?
【1】髪がやわらかくクセのない「ショートヘア」の場合

▼1:シースルーバングに変えた西原さん

三角形の広さは基本のシースルー前髪とほぼ同じですが、仕上げるときに束感をプラス。透け感を強めることで縦のラインが強調。トップがふんわり見えるせいか、小顔効果がアップします。この方法は丸顔の人にも効果的です。
▼2:マルチバングに変えた西原さん

広すぎず狭すぎない綺麗なおでこだったので、女性キャスターや女優が多くやっている短めの前髪に挑戦しました。眉をちらりと見せるだけで一気にモード感が出ます。この前髪は短すぎると強さを助長してしまうので、ご注意ください。
若々しさと華やかさが増えて小顔になる!大人の女性がすべき2つの前髪
【2】髪が細くクセのない「ミディアムヘア」の場合

※モデル…佐瀬和子さん(52歳)[HAIR DATA]量…普通 硬さ…やわらかい 太さ…細い クセ…なし
▼1:シースルーバングに変えた佐瀬さん

髪が細くてやわらかいので貧相にならないよう、前髪は基本より厚めにとりました。さらに広めにつくった前髪をサイドの髪につなげて、耳の横の髪までふんわりと。ダイヤモンドシルエットは女性を若々しく輝かせます。
▼2:マルチバングに変えた佐瀬さん

大人のエレガントさが欲しかったので、短い前髪は気持ち流して、上から重ねる長い前髪は深めからかぶせるように動かしました。分け目もあえてつくらず立体感を出すことで、生え際がぼやけて白髪隠しにも。
若々しさと華やかさが増えて小顔になる!大人の女性がすべき2つの前髪
シースルーバング【5選】
【1】シースルーバングで洒落感を出したレイヤーショート



「アンダーセクションをレイヤーベースでカット。ミドルにグラデーションカットで丸みをプラスし、トップはクセに合わせてレイヤーを入れボリュームアップ。全体に丸みをもたせるカットなので、頭のかたちもキレイに小さく見せることができます」(花渕さん)
■スタイリング:トップにボリュームを出し、襟足はタイトにして美フォルムに
「ショートは作り込み過ぎると、古く見えてしまうので、とにかくナチュラルに。トップにボリュームが出るように乾かして、毛流れに合わせて整えるだけでOKです」(花渕さん)

STEP1:全体を根元から前方向にドライ

STEP2:前髪にマジックカーラーを巻いてふんわりと

STEP3:カールドライヤーで全体にツヤを出す

STEP4:オイルスタイリング剤を毛先中心になじませる

STEP5:ヘアスプレーをふきかける

〈まとめ!スタイリングのコツ〉
前髪がふんわり流れるようにカーラーを巻く
カールドライヤーは巻くのではなく、梳かす
トップはボリュームを出し、襟足はタイトに仕上げる
「コーム付きのカールドライヤーは、熱を当てながら梳かすことで、毛流れを作りながら髪にツヤを出す効果も」(花渕さん)
【2】前髪の透け感で重く見えない、マッシュショート



「ショートボブベースで、ハチ上に表面が動く程度のレイヤーを入れています。ドライ後、重いところだけレザーカットで毛量を調整。全体的にコールドパーマをかけることで、ボリュームアップとスタイリングのしやすさが叶います」(石原さん)
■スタイリング:ふんわりボリュームが出るように意識して!
「ポイントは、髪の根元にボリュームが出るように乾かすこと。日本人のほとんどが、顔にかかるように毛が生えているので、下からドライヤーの風を当てて後ろに流すように乾かすと、根元が立ち上がります」(石原さん)

STEP1:根元にボリュームが出るように乾かす

STEP2:ワックスをもみ込む

STEP3:フォルムを整える

STEP4:束感を作る

〈まとめ!スタイリングのコツ〉
トップや表面にワックスをつけすぎない
根元にボリュームが出るように柔らかく乾かす
押さえつけてボリュームをつぶさない
「ショートヘアは束感があったほうがキレイに見えるので、ワックスは必須。柔らかさも演出できるファイバーワックスがおすすめです」(石原さん)
丸顔でも似合うマッシュショートは、ボリュームの位置と前髪がポイント!
【3】こなれ感のあるシースルーバングボブ



「面長顔を目立たせないためのポイントは、『外ハネにした毛先』と『幅広めの前髪』。毛先を動かすことで視線を横に分散しつつ、前髪で額を隠して顔のシルエットを菱形に。すると、面長顔が綺麗な卵型になります。小顔効果もバツグンです」(本木さん)
■スタイリング: 自然なハネ感を意識!やりすぎに気をつけて
「髪を耳にかけて菱形シルエットにすることも面長顔をカバーするコツ。かける時は耳周りの毛束をふんわりと出すのがポイント。バランスが良くなり、輪郭が整います」(本木さん)

STEP1:サイドの毛先をストレートアイロンでハネさせる

STEP2:バックの毛先も外ハネにする

STEP3:スタイリング剤を毛先につける

STEP4:サイドにも揉み込む

〈まとめ!スタイリングのコツ〉
毛先のハネはさりげなく!
スタイリング剤は根本につけすぎない
耳周りはふんわり仕上げて菱形に
「ストレートアイロンは140度くらいの低温がベスト。さっとブローするように熱を通すだけで自然なハネ感に仕上がります。スタイリング剤はツヤと束感が同時に出せるオイルクリームがおすすめです。ベタッとした印象にならず、ある程度セット力のあるスタイリング剤を選んで」(本木さん)
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【4】長め前髪も重くみせない透け感のあるミディアム



「まずは両サイドが常に同じ毛流れになるようレイヤーで段をつくり、毛先が外にハネるようカットします。この一手間で、スタイリングがグンとラクになります」(宮川さん)
■スタイリング: 顔まわりと毛先を巻くだけ!簡単3ステップ
「毛先はすべて巻くのではなく、ランダムに巻くのがポイント。自然にハネている毛先とコテで巻いた毛先が混ざり合って、こなれた印象に仕上がります」(宮川さん)

STEP1: マジックカーラーで前髪を巻く

STEP2: 顔まわりの毛束をリバース巻きにする

STEP3: 毛先を外ハネにする

〈まとめ!スタイリングのコツ〉
前髪は分け目のない状態で巻く
顔まわりを巻く時は毛束の中間だけを!
毛先は一気に巻かない。少量ずつ外ハネにすると失敗しない
「前髪を巻くときは分け目のない状態で。根元が割れているとカーラーで巻いたあと毛先が割れてしまいます。前髪が割れていたら根元を濡らし、ドライヤーで分け目を直してからカーラーを巻きつけて」(宮川さん)
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【5】前髪の透け感で顔全体のバランスを整えたロングヘア



ベース型の場合、前髪を薄めに作るのもポイントなのだそう。
「前髪を薄くつくると肌の露出が増えて抜け感が出ます。前髪を厚めに作ってしまうと、ベース型がより目立ってしまうことがあるので薄めに作るのがベストです」(賀山さん)
■スタイリング:毛束の中間をリバース巻きにしたら、毛先をまとめて外ハネに
「リバースで巻いていくと、毛先はバラバラになりがち。髪のダメージが目立ちやすくなってしまうので、最後に毛先をまとめて外ハネにしましょう。この一手間でまとまりとツヤ感が出ます」(賀山さん)

STEP1:カーラーで前髪を巻く

STEP2: 髪全体の中間をリバース巻きに

STEP3: 両サイドと後ろ、3箇所の毛先を外巻きに

〈まとめ!スタイリングのコツ〉
毛先の中間からリバース巻きに!根本から巻かない
まとめて毛先を巻くとツヤがアップ
前髪は薄く!根本から巻き過ぎない
「バームやオイルなど、うるおいを与えてあげるスタイリング剤を選ぶこと。髪のダメージが目立ちにくく、まとまりのある仕上がりへと後押ししてくれます」(賀山さん)
巻き方を変えるだけで若返る!美容師が教える、失敗しない「リバース巻き」の方法
マルチバング【4選】
【1】ショートにもボブにも見える!万能マルチバング



「このスタイリングでは、短い前髪を見せつつ、表面の長い前髪をサイドに流しているので、左から見るとショートに、逆から見るとショートボブにと、どちらのスタイルも楽しむことができます」(泰斗さん)
■スタイリング:根本をふんわりと立たせることが大切!
「ワックスは髪の内側、根本にしっかりと揉み込むと、全体のボリュームが増して、ふんわりとした印象に仕上がります。表面から撫で付けるのはNG!」(泰斗さん)

STEP1: 根本を立たせるようにドライする

STE'P2:ワックスを髪の内側に揉み込む

STEP3:指でつまんで束感を出す

〈まとめ!スタイリングのコツ〉
分け目をつけないようにドライする
ワックスは髪の内側に!外から撫で付けない
つくり込みすぎない。大胆にワックスをなじませて
「全体のシルエットを作り込もうとすると、逆に失敗することも。タオルドライするみたいに、バサバサって感じでドライしつつ、ワックスも髪の内側から勢いよくガシガシつけちゃってください!」(泰斗さん)
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【2】パーマでボリュームを出したマルチバングボブ



髪が細くボリュームが出にくい西原さんの髪。「ボリューム感を出すには髪の根元を立たせるスタイリングが必要ですが、毎朝のこととなると面倒ですよね。そんな方には『エアウエーブ』というパーマがおすすめです。通常のパーマは毛先を巻きますが、このエアウエーブは根元を巻くので自然な立ち上がりをつくることができるんです。パーマをかけてもボリュームが出にくい方に向いてます」(SHINさん)
■スタイリング:先にムースをなじませドライヤーで水分を飛ばすのがポイント
ムースをなじませるのはスタイリングのいちばん最後…と思っていませんでしたか。「スタイリングの最初にムースをなじませてから、ドライヤーで水分を飛ばすと思い通りのスタイルに仕上がります」(SHINさん)
コンパクトにまとめたいサイドや立ち上がりをつくりたい頭頂部に、このテクニックは役立ちます。
STEP1:下から上に髪をかきあげるようにムースをなじませる

STEP2:耳から下の髪をなでつけるようにドライヤーをあてる

STEP3:頭頂部の髪をつまみ上げ、その部分にドライヤーをあてる

〈まとめ!スタイリングのコツ〉
膨らみやすいサイドを抑え、頭頂部の根元を立たせる
髪を耳にかけるなら片方だけにしてアシンメトリーに
ムースはスタイリングの最初になじませる
もみあげからサイドの髪は、片側だけ耳にかけてアシンメトリーにするのがポイント。「片側だけの方が奥行き感が生まれ、メリハリのあるシルエットになります。また、このスタイルは髪の根元が見えないので、白髪が目立たなくなるメリットもあります」(SHINさん)
ゆるんだフェイスラインがキュッと締まって見えるリフトアップショート
【3】丸いラインでやわらかな印象を与えるマルチバングヘア



髪が細く、トップのボリュームが少ない西川さんの髪質。「前髪をつくるとき、丸みをつけずにパツンとしたラインにカットすると顔まわりにかかる髪に動きが付きにくくなってしまいます。顔を包むように丸いラインで前髪をつくると柔らかな表情に仕上がります」(西川さん)
■スタイリング:前髪が割れないように後ろから前へとかすようにドライヤーをあてる
前髪を厚くした分、顔にかかる髪には動きを出したいもの。「顔まわりの髪は毛束感を出しつつ、毛先が内巻きになるようにスタイリング剤をなじませるのがポイントです」(西川さん)

STEP1:前髪の後ろからドライヤーをあてる

STEP2:毛束感が出るように顔まわりの毛先にスタイリング剤をなじませる

〈まとめ!スタイリングのコツ〉
ツヤ感が欲しいときは前髪を厚めにする
前髪が厚い分、顔まわりの髪に動きをつくり軽さを出す
カラーリングはツヤ感が出やすいアッシュ系を選ぶ
「白髪染めだと髪色が暗くなるので、ツヤが出やすいアッシュ系がおすすめ。くすんで見えるのがイヤという方は、アッシュ系の色にラベンダーを少し加えると上品な明るさが出ます」(西川さん)
失われたツヤ感を取り戻すには、「厚め前髪」と「アッシュ系カラー」が決め手!
【4】短めのマルチバングでニュアンスをつけるワンレングス



毛質がやわらかく、根元が潰れやすい髪質だというモデルさん。
「ベースは髪の量を多めに残した重めのワンレングス。ハチ上の部分に段差を入れたレイヤースタイルで、表面の毛束に動きが出るのが特長です。やわらかい髪質の方や、ペタッとしがちな方にこそオススメです。前髪は短い髪に外側の長い髪を重ねたダブルバング。そのままでも、斜めに流すこともできるのでアレンジが効きますよ」(関田さん)
■スタイリング:ハチ上と下で巻き方を変えて、無造作に仕上げるのがコツ!
「どうしても根元が立ち上がらないときは、市販のボリュームアップミストを使うのも手。濡れた髪にミストを吹きかけてからドライヤーで乾かすと、ボリューム感が自然と出て、毎日のスタイリングが楽になります」(関田さん)

STEP1:毛先をすべて外巻きにする

STEP2: ハチ上の髪を後頭部の方向に巻く

STEP3: 頭頂部を持ち上げながらワックスをつける

〈まとめ!スタイリングのコツ〉
アイロンは上に引き上げるように抜くと自然なカールに
ハチ上と下で巻き方を変えると毛束に動きが出る
ワックスをつけるときは、頭頂部の髪を持ち上げながらつける
「ワックスをつけるときは、根元を持ち上げながらつけてください。根元からワックスをなでるようにつけてしまうと、頭頂部が潰れて貧相な印象に。前髪もベタッと貼りつき清潔感がなくなってしまうので、注意しましょう」(関田さん)
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- TEXT :
- Precious.jp編集部