「2月」の呼び方で有名なのは「如月(きさらぎ)」。これ以外にも、素敵な呼び名がいっぱい!
令和2年・うるう年の2月が、半分過ぎましたね。暖冬であった今年は梅の開花も早いようで、先日訪れた「梅まつり」では花の姿だけでなく、すばらしい芳香が楽しめました。
本日は「2月」を表現する、日本古来の美しい異称をひもといてまいります。
最もポピュラーなのは「如月(きさらぎ)」ですが、これはもともと「衣更着(きさらぎ)」という字であった、という説が有力です。
寒さで衣服を更に重ね着する時期・・・という意味の漢字です。なるほど、ですよね?
「如月(きさらぎ)」以外にも、この季節の風情を表現する素敵な異称が、いくつか存在しております。
・・・というところで、クイズです。
【問題1】旧暦2月=「初○月」の○には、どんな漢字が入る?
「旧暦2月」を表現する、漢字文字の日本語を完成させてください。○の中に入る漢字1字はなんでしょうか?
旧暦2月 = 初○月
さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… ○=花。「初花月(はつはなつき)」 です。
2月と言えば、梅が咲き始める季節。
以前このクイズでご紹介しましたが、梅は1年で最も早く咲くことから、すべての『花の兄(はなのあに)』という異称をもつ花です。ですので、2月は「初花月(はつはなつき)」というわけです。
・・・日本語らしい美しさを感じる表現ですよね?
このほかにも、2月の異称には「雪消月(ゆききえづき)」「雁帰月(かりかえりづき)」など、季節のうつろいを表現した美しい呼び名があるのです。
【問題2】「雪消飯」は何を使った料理?
江戸時代にベストセラーとなった料理本に載っている「雪消飯(ゆきげめし)」というメニューは、メインに何を使った料理でしょうか?
1:山芋
2:豆腐
3:卵白
さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は・・・ 2:豆腐 です。
「雪消飯(ゆきげめし)」は、江戸時代のベストセラーで100種類の豆腐料理のレシピを紹介した、『豆腐百珍』に掲載されているメニューです。現在も、料亭などで供されることがあるようです。
どんなお料理かと言いますと、
「うどん状に細長く切った豆腐を出汁で似たものに、大根おろしと、温かいご飯を乗せていただく」
というものです。温まりそうですし、胃にも優しそうですね。
江戸時代は保温ジャーなどありませんから、『豆腐百珍』には、冷たいご飯は「洗ってから蒸す」という方法で紹介されていました。おいしいものをいただくためには、現代よりずっと手間がかかったのですね。
この週末は、梅見の後に、雪消飯をこしらえて体を温める…という過ごし方はいかがでしょうか?
2月の日本の美しさと、現代の利便性を満喫!です。
本日は、2月の異称と、それにちなんだお料理メニュー
・初花月(はつはなつき)
・雪消月(ゆききえづき)
・雁帰月(かりかえりづき)
・雪消飯(ゆきげめし)
をご紹介しました。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱