ファッションジャーナリストの藤岡篤子さんが、現在開催中の2020年AW コレクションの様子をリアルタイムでお届けしている本企画。本日は、パリコレクション5日目の様子を、現地からレポートします!
大雨のパリコレDAY5は、「エルメス」で本物の魅力に酔いしれる
ciao、藤岡篤子です。
天気予報の降水確率80%は大当たり。冷たい雨が降り注ぐなか、アンリ4世通り(Boulevard Henri IV)のフランス共和国騎兵隊(Garde républicaine)の会場に急ぎます。
会場に入ると、あれっ!? 馬の匂いが……。それもそのはず、会場の奥には、騎兵隊の馬と練習場の敷地が広がっているのです!! そう、これから、HERMÈS(エルメス)のコレクションが始まります。
淑女の宝庫!エルメスのコレクション会場で洗練美人をスナップ
ここには大袈裟なトレンドに身を包んだミーハーな人種は少なく、バーキンやケリー バッグをはじめ、エルメスの新作バッグを自然に手にするマダムたちが集っていました。
まずは、白いシャツに白のカプリパンツを合わせたマダムをキャッチ! それだけでもおしゃれ度が高いのに、淡いライトグレーのジャケットで、さらに洗練を加速させて。これだけなら究極にシンプルですが、オレンジのバーキンとレッドのハイヒールが贅沢なアクセントに。上品さが身についた着こなしですね。
まさに本物のラグジュアリースタイル。このくらい控えめに着こなすことで、逆に贅沢感が際立ちます。
おもてなしまで行き届いた、真のラグジュアリー空間
エルメスのコレクションでは、いつも最高のシャンパンでもてなしてくれます。ギャルソンも、慣れた雰囲気で、オススメ上手でうれしい〜。コレクションが始まるまでのちょっとした時間でさえも、最上級にラグジュアリー! 幸せですね。
馬を連想させるコレクション演出
会場には、沢山のカラフルなポールが立てられ、その間をモデルが歩くという演出。これは障害馬術競技で用いられるポールをイメージしたもので、馬が認識しやすいように、カラフルに柄が入っているとのこと。馬と関係の深いエルメスならではのアプローチは、細部にまでこだわりがあり、見応えがありました。
展示会にも、ノーブルな装いのマダムが来場
展示会でもエルメスらしい装いのマダムが多く、品格のあるブランドの高い価値を改めて感じました。
写真左の女性は、白いシャツに淡いベージュのチェスターコートをさらりと着こなしていました。襟が大きくクラシックですが、トレンド感満載のデザインが目を引きます。
白シャツにエルメスの白のバニティーポーチを合わせた上品なワントーングラデーションは、おしゃれを熟知した大人ならではのスタイリング。ブーツの黒が全体を引き締めていました。
こちらのマダムは、シンプルではありますが絶妙なニュアンスが素敵でした。程よくゆとりのある淡いグレーのニットのボリューム感、そしてグレージュのワークパンツは、完全にマダムのムードに馴染んでいます。聞いてみると、全身エルメスとか!
そこにシルバーのペンダントと片耳だけのイヤリングという、計算された着こなし。上質なものをさらりと着こなすというのは、こういう事ですよね。
「真のラグジュアリーとは何か?」「上質なアイテムを、さり気なく身につけることで生まれる気品」そんなことを教えてくれた、エルメスの世界。タイムレスでエレガントなムードに酔いしれた、パリコレ5日目でした。コレクションもあと少し、最後まで頑張りますので、お付き合いくださいね!
本日は、2020年AW パリコレクションDAY5の様子をお届けしました。藤岡さんのインスタグラム(@fiorinatokyo)でも、パリコレクションの様子が投稿されています。
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- TEXT :
- 藤岡篤子さん ファッションジャーナリスト
- WRITING :
- 藤岡篤子
- EDIT :
- 石原あや乃