40~50代女性におすすめの貯蓄や投資運用、副業など「収入アップ」の方法をファイナンシャルプランナーに教わります

2019年に日本社会を騒がせた「老後資金2,000万円問題」。

「夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職の世帯では、毎月の不足額の平均は約5万円であり、まだ20~30年の人生があるとすれば、不足額の総額は単純計算で1,300万円~2,000万円になる」との金融庁金融審議会の発表に注目が集まりました。

これを受け、「自分はどうなるだろう?」と不安になっている方も多いでしょう。また、老後資金を準備するための方法を模索している方もいるかもしれません。

そこで今回は、節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんに、40~50代女性におすすめの貯蓄や投資運用、収入アップの方法を教わります。

老後資金を「貯める」ためにするべきこととは?3つのポイントでチェックを

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今はお金の貯めどき!

丸山さんは、40~50代女性が老後資金を準備するにあたって、次のようにアドバイスします。

「40~50代女性で、お子さんがいる場合は、そろそろ独立する方も多いでしょう。子どもが社会へ出てからリタイアするまでが、人生で3度目のお金の貯めどきです。

ここでしっかりとお金を貯めることで、老後の資金を確保することができます。まずはこのことをしっかりと理解して、お金を貯める意識を高めることが大切です」

早速、具体的におすすめの方法を教えていただきましょう。

■1:まずは年金の予定支給額をチェック

「女性は、ふたりにひとりが90歳まで生きる、といわれる時代です。老後の資金は、年金だけでは足りなくなる可能性もありますので、今のうちに年金の予定支給額をチェックしておきましょう。

今までの働き方によって、年金支給額はさまざまです。足りないと思ったら、とにかく『積立』をして、少しでも将来へ備えましょう」

■2:「積立」には米ドル建ての外貨預金も一部入れておく

「積立といっても、定期預金や普通預金では、将来のインフレリスクに備えることができないので、今のように世界的に金融不安があるときでも、米ドル建ての外貨預金も一部入れておくとよいと思います。毎月コツコツ一定額を積み立てることで、長い目で見ると『ドル・コスト平均法』でリスクを抑えることができます。

ドル・コスト平均法とは、金融商品を一度に購入するのではなく、一定額ずつ分けて購入する方法です。価格が高いときには少なく買い付け、安いときには多く買い付けるため、毎月一定量を買っていく方法よりも、価格変動リスクを低減させることができます」

■3:手堅くコツコツと貯めるのが40~50代向き

「最近は、投資が注目を集めており、始めるべきか考えている方もいるかもしれませんが、40~50代はそもそもリスク性のある金融商品で、積極的に運用する必要はありません。

まずは手堅くコツコツと貯め、興味があれば、貯蓄額の10%程度を、リスクはありますが、リターンも期待できる株式や投資信託といった投資商品に振り分けるくらいでちょうどいいと思います。

ちなみに個人型確定拠出年金『iDeCo(イデコ)』は、かけ金の全額が所得控除になり、自分自身でかけ金をどのように運用するのかを決めることができますが、個人の所得や、運用開始年齢によってはパフォーマンスが期待できないことも。また、運用時には手数料かかってしまうので注意が必要です。

さらに外貨建ての貯蓄型保険は、手数料が高くなることと、解約返戻金の元本割れの恐れもあるので、おすすめしません」

「副業・起業」で収入を増やす方法も。注意点は?

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スマホ開業もあり!

老後資金を準備するには、自ら稼いで収入を増やすという方法もあります。

すでに働いている女性は「副業」、専業主婦は「起業」や「自宅教室開業」などが考えられます。丸山さんに、これらの方法で増やす際に気をつけるべきことを教えていただきました。

「教える系」の副業は自宅や公共スペースを利用

「まず教える系のワークは、自宅で行ったり、公民館などの公共のスペースで行ったりするところからスタートして、なるべく資金をかけない工夫をしましょう」

「作品を売る」系の副業はスマホ開業も可能

「自分でつくった作品を売る場合の販路は、今は数多く存在します。ネットを使った販売であれば、スマホひとつで開業も可能です。

ただ、軌道に乗るまでは事業を拡大するのは避けましょう。新規やリピーターを増やし軌道に乗せるために、客の好みに合わせてオーダーを受けるといった差別化も必要でしょう」

軌道に乗ったら拡大。資金はパトロンを募る方法も

「教える系で生徒さんが増えた、作品を売る系で売上が軌道に乗ってきたのであれば、事業として拡大させていきましょう。資金は、貯蓄だけでは足りない分は銀行などで融資をしてもらうことになりますが、そもそも事業としての数字が出ていない、見通しが甘い場合は融資もむずかしいでしょう。

しかし、現在はクラウドファンディングもあり、熱意が認められればパトロン(出資者)を募ることもできます。

経営についての話を聞く・修行してランクアップする

「起業をして事業を成功させるには、経営のセンスも問われるところですので、似たようなことをしている方から話を聞くほか、アシスタントになるなど自分自身の修行も必要でしょう」

最近では、スキルシェアや自宅教室における起業などが浸透してきており、すでに成功者も多くいます。将来に向けて、そうした人々と交流を持っておくことも、必要かもしれません。


40~50代の女性は、まだまだこれから長い人生が待っています。今回教えていただいたことを取り入れながら、早めに動いて、着実に準備していきたいですね。

丸山 晴美さん
節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー
(まるやま はるみ)22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て2001年節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザー、宅地建物取扱主任士(登録)、認定心理士、家庭の省エネエキスパート検定合格、調理師などの資格を持ち、食費や通信費など身の回りの節約術やライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演等で行っている。2019年からゆとりうむプロジェクト理事を務める。著書に『驚くほど貯まる!ポイ活カードケース』(宝島社)、『50代から知っておきたい!年金生活の不安、解消します』(幻冬舎)など多数。
公式ホームページ「らくらく節約生活。」ゆとりうむプロジェクト

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WRITING :
石原亜香利
EDIT :
安念美和子、榊原淳
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