旬のフルーツを存分に!簡単な「手作りジャム」にトライしよう

おこもり生活が続くと、何か新しいことをしたくなるものですよね。今まさに「何をしようかしら?」と探している人におすすめなのが、保存食作り。保存がきくので長期間楽しめる上に、手作りの醍醐味も満喫できます。

今回ご紹介するのは、手作りジャムの作り方。料理家でライフスタイルデザイナーの太田みおさんに、手作りジャムのメリットや基本的な作り方をいただきました。

例えば、いつもトーストに塗っているあのジャムを手作りすれば、作業プロセスも楽しめるうえ、トーストの味も満足感も高まりますよ。

ジャムを手作りするメリットは「手軽で簡単」「好みに調整可能」

手作りジャムを作るメリットは?
手作りジャムを作るメリットは?

まずは、ジャムを自宅で手作りすることのメリットを太田さんに語っていただきました。太田さんも日頃からよくジャムを作るそうですよ。

■1:旬の果物で手軽に作ることができる

「ジャムは、一年中、旬を迎える果物を利用して作ることができます。材料を手軽に入手でき、さらに簡単に作ることができるのは大きなメリット。作り慣れていないと、ちょっと手間がかかるイメージがありますが、ジャム作りはとってもシンプルなんです」

■2:好みの甘さで調整することができるので、ヘルシーにもできる

「市販のジャムがちょっと甘すぎるという人も、手作りでは自分好みの甘さに調整できます。おこもり中は運動量も減るため、できるだけヘルシーにいきたいという人にもおすすめです」

■3:たくさん作ればプレゼントなどにも重宝する

「手作りジャムをたくさん作って瓶詰めし、親しい友人やご近所さんにお渡しすれば、楽しさをシェアすることができます」

太田みおさんレシピ!いちごと桃の手作りジャムの作り方

早速、手作りジャムの基本的な作り方を教えてもらいましょう。太田さんがジャムにおすすめする果物は、次の3つです。

ジャムにおすすめの果物

・いちご…旬3~5月頃
・桃…旬6月~9月頃
・ブルーベリー…旬6月~8月頃

今回は、いちごと桃のジャムのレシピを教えていただきました。必要な道具から準備していきましょう。

ジャム作りに必要な道具

・鍋
・木べら
・まな板
・包丁
・保存瓶
・ふきん
・ボウル
・スプーン
・だしパック(桃ジャムの場合)

■1:いちごジャムのレシピ

いちごジャムの作り方
いちごジャムの作り方

【材料】

(中サイズの保存瓶、約3個分)
いちご…700g
砂糖…250g
レモン汁 …大さじ2

【作り方】

(1)保存瓶を煮沸消毒する。深めの鍋に水をはり、底にふきんを敷いて、水の状態から瓶と蓋を沈め、火にかける。最低1分間は煮立たせる。

●POINT

「瓶が熱いうちに、できたてのジャムを入れましょう」

(2)いちごのへたをとって鍋に入れ、砂糖をまぶして木べらでつぶしながら、火にかける。

(3)ふつふつと沸騰してきたら、レモン汁を加える。時々かき混ぜながら30分煮込む。

いちごを鍋で煮込む

(4)(1)で煮沸消毒した瓶の水気をよくきり、熱いうちにジャムを入れ、蓋をしたら逆さまにする。逆さまにしたまま自然と冷めるまで待つことで、密閉することができる。

■2:桃ジャムのレシピ

桃ジャム(太田さん提供)
桃ジャム(太田さん提供)

【材料】

(中サイズの保存瓶 約3個分)
桃…700g (大玉 約3~4個)
砂糖…250g(種をとって皮をむいた桃の実の重量の35%~50%くらいの重量)
レモン汁…大さじ4

「桃ジャムのポイントは、皮の赤い部分を一緒に煮込むこと。そうすることで、あざやかなピンク色になり、桃の風味も強い、美味しいジャムになります」

【作り方】

(1)大きなボウルに水をはり、桃を浸しながら表面を手でなで洗いし、うぶ毛を取る。

(2)保存瓶を煮沸消毒する。深めの鍋に水をはり、底にふきんを敷いて、水の状態から瓶と蓋を沈め、火にかける。最低1分間は煮立たせる。

●POINT
「瓶が熱いうちに、できたてのジャムを入れましょう」

(3)桃の裂け目の筋に沿って包丁を入れ、種にあたる深さで一周ぐるりと切れ込みを入れ、ねじって2つに分割する。種はスプーンで取る。8等分のくし切りにした後、皮と実の間にすっと包丁を滑らせて皮をむく。その後お好みのサイズに切り分ける。

皮と実の間にすっと包丁を滑らせて皮をむく(太田さん提供)
皮と実の間にすっと包丁を滑らせて皮をむく(太田さん提供)

(4)厚手の鍋に桃を入れ、その上にグラニュー糖をふりかけ、10分ほど置いておく。待っている間に、(2)で出た桃の皮の赤い部分を、だしパックに入れる。10分経ったら、レモン汁の半量を鍋に入れ、スプーンでよく混ぜ合わせる。

(5)鍋に(4)の皮が入ったパックをのせ、最初は強火にかけ、煮立ってきたら中火に落として、木べらなどで底から混ぜながら30分煮込む。程よい粘度が出てくると、煮立ったときの気泡がはじける音がパチンパチンと大きくなってくるので、それが「そろそろできあがり」のサイン。

煮込み中の桃(太田さん提供)
煮込み中の桃(太田さん提供)

(6)火をとめて、残りのレモン汁を加え、全体をかき混ぜればできあがり。

(7)(2)で煮沸消毒した瓶の水気をよくきり、熱いうちにジャムを入れ、蓋をしたら逆さまにする。逆さまにしたまま自然と冷めるまで待つことで、密閉することができる。

「いちごジャムも、桃のジャムも、作った後、瓶が未開封であれば、常温で1年間保存することができます。

開封したら冷蔵庫で保存し、早めに食べ切りましょう。甘さを控え目にする場合、砂糖が少なすぎると、保存可能期間も短くなりますので注意してくださいね」

パンに塗る以外にもドリンクや料理にアレンジして

手作りジャムで満足度アップ
手作りジャムで満足度アップ

さあ、ジャムができあがったら、次は食べる楽しみが待っています。太田さんにジャムのおすすめの食べ方を教えていただきました。

「パンに塗るだけでなく、ヨーグルトや紅茶に入れたり、お料理でしたらお肉のソースにアレンジしたり、モッツァレラチーズと生ハムとバルサミコ酢を合わせてサラダにしたりしても美味しそうです。ぜひ色んな食べ方にトライしてみてくださいね」

今回は保存食のひとつ、ジャムの作り方をご紹介しました。手作りジャムは、おこもり中、何か新しいことをしたい、ちょっとだけ手間をかけることに挑戦したいという場合にぴったりです。

コトコト煮詰める音や、漂う甘い香りを静かに味わうことで、普段の忙しい生活ではなかなか得られない、安らぎをも感じられるでしょう。

太田 みおさん
料理家、ライフスタイルデザイナー
(おおた みお)おもてなし料理とテーブルコーディネート、暮らしに活かすアロマの教室lifestyle atelier MAGNOLIA主宰。「五感が満たされる暮らし」をテーマに、幸せを創り出すアイディアを発信。
Instagram 太田みお Official Website「MIOLIFESTYLE」 

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この記事の執筆者
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WRITING :
石原亜香利
EDIT :
安念美和子