「芸える」「準える」…芸事に関係する難読漢字をおさらい!
本日6月6日は「楽器の日」「邦楽の日」「いけばなの日」など、複数の文化にちなんだ記念日として設定されています。なぜか?と由来をひもとくと、「芸事は、6歳の6月6日から始めると上達する」という考え方があるのだそうです。
室町時代に日本の伝統芸術となる「能」を大成した世阿弥の著作『風姿花伝』の冒頭にも、「習いごとを始めるには数え7歳(満6歳未満)が最も良い」と説かれており、伝統芸能の「稽古始め」は6歳の6月6日に、という考え方が定着していく一因になったのでは?と言われています。
ということで、本日は「芸事(げいごと)」にちなんだ日本語クイズをお送りします。
【問題1】「芸える」ってなんと読む?
「芸える」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:「種をまく」「草木の苗を土などに埋めて育てる」という意味の日本語です。
<使用例>「芸事って、先達が後輩の中に技芸を芸える、という事かもしれないわね!」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 芸(う)える です。
「植える」という表記がポピュラーですが、「芸(う)える」とも書くのです。
確かに、芸事とは、その人の中に技芸の種蒔きをして育て上げる作業、と言い換えられるかもしれません。幼いころから楽器を習い続けた方が、成人して、語るように自在に楽器を奏でる姿などを見ると、もうその技芸はその方の一部として植え付けられ、育ちあがったもの…という凄みを感じ、感動しますよね?
というところで、2問目のクイズです。
【問題2】「準える」ってなんと読む?
「準える」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:「まねて似せる」「擬する」という意味の日本語です。
<使用例>「最近、フラワーアレンジメントを習い始めたのだけれど、先生の素敵な作品に準えてみるだけでも、心が華やぐのよね!」
さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 準(なぞら)える です。
どんな達人であっても、芸事は「準える」ところから始りますよね?
冒頭で「芸事を始めるのは、6歳の6月6日が良いとされている」と紹介しましたが、そう言われ始めた時代は、芸事が趣味などではなく、生涯にわたって生計をたてるための、重大な糧…という事情も多かった頃ではないでしょうか?
現代では、習いごとを始める時、いきなり「これでいつか生計をたてよう」と思う方のほうが少ないでしょう。生活や心を充実させるために、自由に、何歳からでも、習いごとを楽しむことができますよね?
66歳から新たな習いごとを始めても、少しもおかしくありません。むしろ、新たな事を学ぼうとする姿勢がある方は、とても素敵です!
これから習いごとを始めるとしたら、あなたは何を習ってみたいですか?
本日は「楽器の日」「邦楽の日」「いけばなの日」にちなんで、「芸事」に関連する日本語
・芸(う)える
・準(なぞら)える
をおさらいしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱