朝、目覚めてからの数時間を、どんなふうに過ごしていますか?

今、見直したいのが、「朝時間」の使い方。女優やモデルなど、美を仕事にする女性はもちろん、政治やビジネスの世界でタフな毎日を送っているトップキャリアにも、朝時間を大切にしている人がたくさんいます。

本記事では医師の友利新先生に、美しい人が朝している、美しさを保つ日々の秘訣についてお話を伺いました。

友利 新先生が宣言する大人のキレイを導く「朝時間」にするべき5か条

友利 新さん
医師(内科・皮膚科)
(ともり あらた)東京女子医科大学卒業。同大学院の内科勤務を経て、皮膚科へ転科。都内2か所のクリニックに勤務のかたわら、医師という立場から美容と健康を医療として追求し、美しく生きるための情報を雑誌、テレビなどで発信中。著書に『肌老化が怖くなくなる本気の肌トレ 炎症ストップケアで肌悩み全解決』(主婦の友社)ほか。

美しい人が朝にしていること……まず、朝日を浴びて体内時計のリセットを行い、ホルモンバランスや自律神経を整える。そして、シャワーを浴びて副交感神経を刺激し、体を目覚めさせます。

この基本に加えて、朝にすべきことの中で重要なのは、日中の紫外線などの外的刺激、冷暖房による寒暖差のストレスから、どうやって肌を守るかという視点なのです。

朝のお手入れは、まずは保湿効果のあるシートマスクで、たっぷりとした水分補給から始めましょう。顔色を瞬時に明るくし、化粧くずれを防ぐ効果もあるのです。

次に、「日焼け止め」を必ず塗ること。たとえ、休日でメイクは控えめ…という日でも、日焼け止めはメイクの下地ではなく、スキンケアの仕上げと考え、どんな朝も忘れないでください。光老化を防ぐだけでなく、刺激物質がつくことによる慢性炎症も防ぐので、くすみ対策にもなるからです。

さらに、美容成分の「ビタミンA」と「ビタミンC」にも注目。どちらも紫外線対策に有効なので、化粧品で取り入れるだけでなく、朝食でも積極的に摂取しましょう。

朝はこれから始まる一日に備え、「守り」の美容を意識して、習慣にすることが美しさを保つ秘訣だと思います。

大人のキレイを導く「朝時間」にするべき5か条

1.水分補給は夜より朝に重点的に行うべき。

「朝は水分補給をしっかり行い、肌をプロテクトする下準備を。皮脂の分泌が抑えられ、メイクくずれも防げます。一方、夜はリラックスできるもので、気持ちにダイレクトに働きかけるスキンケアを」

2.スキンケアとしての日焼け止めは、もはや常識。

「休日に肌を休めるためにお化粧を控えたとしても、日焼け止めクリームは必須です。SPF値は10〜20程度で十分なので、ベースメイクではなくスキンケアの一部にする習慣をつけましょう」

3.守りのビタミンAとCを肌に入れて紫外線対策を!

「パルミチン酸レチノールなどのビタミンAが入った美容液は、SPF効果があるという説もあり。また、抗酸化作用の強いビタミンCも紫外線ダメージを修復しやすくするといわれています」

4.朝のバスタイムでは"冷水"を忘れるべからず。

「シャワーだけの人も湯船に浸かる人も、最後に冷水をかけると副交感神経のスイッチがオンになり、目覚めにつながります。角質層から水分が出ることが多いので、ボディクリームを塗って乾燥対策を」

5.朝食のフルーツは柑橘類を控えるべし。

「オレンジなどの柑橘類にはソラレンという光抑制物質が入っているため、日焼け防止という点では、朝食に食べるのは避けたいところ。逆に抗酸化作用のあるベリー系は紫外線ブロックの効果あり」

PHOTO :
よねくらりょう
EDIT&WRITING :
宮田典子(HATSU)、 喜多容子(Precious)