新型コロナウイルスの影響は、転職活動にも影響を与えていることがわかりました。

総合転職エージェントの株式会社ワークポートが全国の転職希望者937人を対象に実施した、「新型コロナウイルスによる転職活動への影響」についてのアンケート調査結果では、転職活動への影響があった人の割合やその内容、外出自粛中にやっていたことなどが明らかになりました。

その気になる内容をかいつまんでご紹介します。

新型コロナがもたらしている転職活動への影響

新型コロナウイルス感染拡大が自身の転職活動に影響を与えていると感じるかという問いに対して、「はい」と回答した人は90.8%にも上りました。2020年3月上旬に同社が実施した調査では、45.5%が「はい」、54.5%が「いいえ」と回答していたことから、4月下旬になってさらに影響が強くなったようです。

アンケート1
アンケート1

9割もの人が感じている転職活動への影響。具体的にどのような影響があったのでしょうか? 多くの回答では「選考の中止・延期」「選考スピードの遅延」「面接のオンライン化」が挙がりました。

中には、「内定取消」や「採用見送り」、「面接白紙」「入社時期の延期」など深刻な影響を受けている人もいました。

「面接のオンライン化」にどう感じている?

多くの人が転職活動に影響を受けている中、「面接のオンライン化」は必ずしもネガティブとは言い切れないようです。

ポジティブな意見として、次の内容が挙がっていました。

「テレワークの合間を縫って参加しやすくなったので良かった」(30代・男性/管理)

「オンライン面接に切り替わったことでメモを見ながら話せるようになり安心している」(20代・女性/企画マーケティング)

「自宅で面接できるため多くの企業と出会うことができた」(30代・女性/システムエンジニア)

一方で、不慣れな面接に不満や不安を感じている人もいました。

「企業側からオンライン面接を提案されたものの、WEBカメラを持っていないため面接ができない」(40代・男性/企画マーケティング)

「オンライン面接ではタイムラグが生じスムーズに会話が成り立たない」(30代・男性/その他)

「オンライン面接の際に家の中が見えてしまうことに抵抗がある」(30代・女性/事務)

「オンライン面接では、面接官に自身の熱意があまり伝わっていないように感じる。対面だからこそ伝わりやすい自身の人柄や、雰囲気がなかなか伝わりづらい」(30代・女性/接客販売)

「オンライン面接に切り替わり、会社見学がなくなった」(20代・女性・接客販売)

こうしたオンライン面接をいかに受け入れ、前向きにクリアするかが、コロナ禍下での転職活動の成否に関わってくるのかもしれません。

外出自粛中には時間を有効活用

ところで、転職活動中の人たちは、外出自粛中、どんなことを行おうと考えたのでしょうか?

外出自粛中、転職活動に関わることでやっておきたいことや、進めておきたいことはあるか聞いたところ、70.0%が「ある」と回答。

アンケート2
アンケート2

「ある」と回答した人に具体的にどんなことするか聞いたところ、「スキルアップための学び直し」「資格取得」「面接対策や書類作成」「企業や業界のリサーチ」といった回答が目立っていました。

外出自粛によってできた時間を有効活用し、自己研鑽に費やすほか、変化する環境に合った働き方や仕事を考える意向もみられました。

外出自粛中に転職活動以外でやっておきたいことは?

転職活動以外では、どんなことをやっているかと尋ねたところ、ここでも転職活動者らしい結果が出ました。

アンケート3
アンケート3

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、不要不急の外出(仕事は除く)を自粛していると回答した人に、転職活動以外で、外出自粛中は自宅で主に何をしているか聞いたところ、第1位が「動画サイト視聴」で57.6%と一般的な人と同じような行動となっていましたが、第2位は「学び直し」で50.9%と、転職活動者らしい答えとなりました。

この学習意欲の高さは、転職活動者ならではといえるのかもしれません。誰もが多かれ少なかれ、コロナ禍の影響を受けている中、こうした向上心の高さは見習うべきことといえそうです。

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この記事の執筆者
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WRITING :
石原亜香利
EDIT :
安念美和子、原田恵子(イクシアネクスト)
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