「リモートワークでもやり方次第で結果は出せる」電通デジタル部門長が心がけていること
2020年にコロナ禍になってから約1年。リモートワークを続けている電通デジタル部門長の安田裕美子さん。昨日公開した第1回では、キャリア構築やマネジメントについてインタビューしていますが、この第2回では1年のリモートワークの経験で得た、オンラインミーティングで円滑にコミュニケーションを取るコツや、ご自宅でのストレスの解消法などについてお話をお伺いしています。
1974年石川県生まれ、神戸の大学に進学し、在学中に1年間フランス・パリへ留学しファッションを勉強。大学卒業後、1998年に新卒で電通に入社。電通の職位はGM(ゼネラル・マネージャー)。現在は電通から出向し、電通デジタルでビジネストランスフォーメーション部門長職に従事。
リモートワークの秘訣5か条
(1)本当に必要だと思うことを、端的に結論から話す
オンライン会議だと、ストレートに端的に話さなければ、先方にこちらの意図が伝わらないので、そのクライアントさんに本当に必要だと思うことを、けっこう早めに結論から話します。
「これが絶対御社に必要なんですよ」と。対面だとちょっと遠慮して言いづらかったことも言うようになりました。
その結果、オンライン会議でも意思疎通がスムーズになりましたね。
(2)対話を重視、一方的にしゃべらない
以前からお付き合いのあるクライアントさんとは関係性貯金があるので、多少オンラインでも人となりとかがわかっていますよね。でも初めてのクライアントさんは関係性貯金がないので、リモートでの会議を始めたころは戸惑いました。そのため、距離を縮める工夫をしています。
プレゼンでも絶対に一方的にしゃべらない。「聞こえていますか?」などと声がけして対話を引き出す。そうすると先方も話をしてくれますよね。オンライン会議にでは対面時よりさらに対話を重視しています。
「ここまで大丈夫ですか?」「ここどうですか?」と、ファシリテーションしながらも、先方の意見を引き出すことが大切。一方的に話していたら、話して終わり、になってしまいますよね。
(3)名前を呼んで問いかける、誰に話しかけているのかを明確にする。
「○○さんがおっしゃったように」、など名前を呼びかけると、対話している感が出ます。必ず名前を呼んで対話をしますね。
オンラインでモニターに向かって会議をしていると、みなさんのお顔は見えていても、どなたに向かって話しているのかがわからないので、必ず「○○さん、いかがですか?」と、今、誰に向かって話をしているのか、を明確にしながら対話をするようにしています。
(4)オンライン会議で終わらせず、裏でフォローアップの連絡を
会議の後に、裏で電話するとかも大切です。オンラインの会議だけで終わらせず。距離感を縮めていくためにコミュニケーションを取るということ。会えない分、フォローアップすることも大切です。
一日の業務の中では、作業ももちろんですが、ミーティングに力を入れています。これはクライアントさんに対してだけでなく、社内のメンバーも同様です。メンバーとはSlackやTeamsなどのチャットツールを使ってこまめに連絡をとっています。それがないとやっていけないというくらい、フル活用しています。
(5)リモートワークの息抜きができる時間をつくる
約1年、リモートワークをしているのですが、どうしてもストレスはたまりますので、仕事の後に夫婦で晩酌をして息抜きをしています。忙しいときは主人が夕食を作ってくれるので、その食事をいただきながらワインを飲んだり。平日は「今日は仕事おしまい」と決めて晩酌、週末は夫婦で料理を楽しんで過ごしています。
リモートになってから、より夫婦仲がよくなった感じです。主人のメンタル的支えは大きいです。仕事の話もしますし、ダメ出しもされますし、落ち込んでいると「切り替えろ」と言われます。原理原則を客観的に諭してくれるので、迷ったときに答えが出ますし、本質的なことを言ってくれる。何があっても大丈夫だなと思えます。ありがたいですね。
以上、電通デジタル・ビジネストランスフォーメーション部門長の安田裕美子さんに、リモートワークのコツをお聞きしました。
オンライン会議では対話を重視し、名前を呼びかけ、またその後のフォローアップも欠かさないことで、クライアントや社内スタッフとの円滑なコミュニケーションを取っているという安田さん。1日の終わりにご主人と晩酌をしてリラックスすることが、日々の活力となっているようにお見受けしました。
明日公開の第3回では、ファッションが大好きだという安田さんが愛用しているアイテムをご紹介いたします。
- TEXT :
- 岡山由紀子さん エディター・ライター
公式サイト:OKAYAMAYUKIKO.COM