2006年にアシュリーとメアリー=ケイトのオルセン姉妹がレディスブランドとして立ち上げたザ・ロウ。クラシックを嗜む者ならば、サヴィル・ロウにちなんだ名だと連想できるだろう。掲げるとおり、正統的なテーラリングを意識した服づくりをしている。

卓越したテーラリングの技術を、ならではの遊び心で料理する

ザ・ロウのジャケット・シャツ・デニム

米国「ニーマン・マーカス」や英国「ドーヴァー・ストリート・マーケット」など、世界の名店が高く評価しているレディスブランドのメンズライン。2016年にカプセルコレクションを出し、顧客のフィードバックを得て、満を持して2 年後にローンチした。名品DATA ジャケット¥379,000・シャツ¥86,000・デニム¥81,000(ザ・ロウ・ジャパン) ●素材:ジャケット/ウール100%、シャツ/コットン100%、デニム/コットン100% ●サイズ展開:ジャケット/38~46、シャツ/14.5~17.5、デニム/28~36 ●色展開:ジャケット・シャツ/ 1色のみ、デニム/全2色 ※税抜、参考価格

たとえば、トロピカルウールを用いた夏ジャケットは、ピークドラペルの1ボタンでフォーマルなアプローチをしつつ、ドロップしたゴージ位置や、カッタウェイしないフロントで個性的に。ミッドライズでシューカットのデニムもひと筋縄でない。つぶさに見れば、これまで女性を楽しませてきた華やかなディテールと、メンズウエアに求める理想的なフォルムが同居。男性による保守的なウエアとは、一線を画すものだ。

ジャケットは日本、シャツはフランス、デニムはイタリア。製造国をアイテムごとに変えている点も、妥協なき姿勢の表れ。女性の慧眼に身を委ねてみるのも面白いだろう。

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MEN'S Precious編集部 
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MEN'S Precious2021年冬号より
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PHOTO :
唐澤光也(RED POINT/静物)
STYLIST :
菊池陽之介