お歳暮の知識、意外と知らないことが多いですよね

日頃お世話になっている方に感謝の気持ちを込めて贈り物をする日本独自の習慣「お歳暮」。しかるべきタイミングでお歳暮を贈ることのできる女性って、素敵ですよね。しかし、お歳暮について意外に知られていないことも多く、きちんとしたマナーやルールを守らないと相手を困らせてしまうかもしれません。

今回は伊勢丹新宿本店 時の場・ギフトサロンで冠婚葬祭などの相談を承っている「儀式110番」にご協力いただき、覚えておきたいお歳暮の基礎知識を教えていただきました。儀式110番では、贈りものでの相談を中心に生活に欠かせない冠婚葬祭の疑問などの相談を承っており、なんと1年間に1万件以上の相談が寄せられているそうです。

お歳暮を贈る習慣がないという方は、これを機に今年こそお歳暮のマナーを知って実践に移してみてはいかがでしょうか。そして毎年贈り慣れているという方も、改めて基礎知識を固めていきましょう。

知っておくべき「お歳暮」の4つの基礎知識

■知識1:お歳暮は、いつの時期に贈るのが正解?

お歳暮とお年賀、贈るタイミングは?

冬のギフトとして贈るというイメージが強いお歳暮ですが、正式には、12月初旬から下旬の間に贈るのが正しいとされています。その時期を過ぎた場合は、「お年賀」「寒中御伺」「余寒御伺」と、贈る時期により扱いが変わってしまうので、注意が必要です。冬の季節の贈りものは下記の4つに大別されるので、おさえておきましょう。


●「お歳暮」…12月初旬〜下旬まで(最近は、11月下旬から贈り始める方も)

●「お年賀」…元日〜1月7日まで(関東の場合、関西は1月15日まで。地域により時期が異なります)             

●「寒中御伺」…1月8日(関東)/1月16日(関西)〜立春前日(2月3日頃)まで

●「余寒御伺」…立春(2月4日頃)から2月末日まで


■知識2:どんなものを贈ればいいの?

お歳暮として贈るのは、食料品が一般的です。もとは他家に嫁いだ娘が、正月の歳神様に供える新巻鮭や鰤などの祝い肴を実家に贈ったという風習が残り、現在のお歳暮になったそう。また、戦前は、神棚にお供えする米や餅、酒などをお歳暮としていたとも言われています。昔からの習わしで食料品中心の品ぞろえが多いですが、食料品以外を贈ってももちろん大丈夫です。一方、お年賀として贈るのであれば、干支をあしらったタオル、手ぬぐい、置物などのお正月を想起させるギフトや、菓子折りなどを手土産にする方が多いとされています。

■知識3:お歳暮を贈るべき間柄は?

お歳暮は「この間柄の人に絶対に贈らなければならない」という風習ではありません。ですが、仕事関係でお世話になっている方、会社の上司、親戚や感謝の気持ちを伝えたい方へ毎年贈る習わしです。離れて暮らす両親や恩師へも忘れずに贈りたいものです。

そして、注意したいのが、喪中の場合。七七日忌(仏式)・五十日祭(神道)までは「忌中」といって、ご供養などに専念し静かに過ごす期間といわれているため、相手側、自分側のどちらかが忌中の場合には贈答品は控えます。この期間が過ぎてから、贈る時期に合ったお歳暮や寒中御伺、余寒御伺など季節の挨拶の表書きを使うとよいでしょう。

■知識4:お歳暮をいただいた。さて、お返しはどうしよう?

お歳暮は感謝の気持ちで相手からいただくもの。そのため基本的にお返しは不要といわれています。ただし、お礼状はできるだけ出すように心がけましょう。もしお返しをする場合は、贈る時期の季節の挨拶の表書きで、いただいた品の半額程度の品を贈るのが妥当とされています。また、子どもの結婚相手の実家同士の立場であれば、同額程度のお返しをする場合もあります。お返しをする、しないの判断は、相手との関係によって変わります。

日本独自の美しい風習を再確認

お歳暮の基礎知識を再確認すれば、より感謝の気持ちを伝えられるはず。

「お歳暮」は感謝の気持ちを形として表す、日本独自の美しい風習。年末の忙しい時期でつい後回しにしてしまい、作業のようになっていませんか? 基本的なマナーを知れば、この習慣にある奥深い魅力に気づけるはず。一年を通じてお世話になった方への感謝をきちんとした形として表せるのがお歳暮のいいところです。今まで贈る習慣があった方も、これから始める方も基礎知識について改めて理解しておきましょう。

この記事の執筆者
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WRITING :
松崎愛香
EDIT :
高橋優海(東京通信社)