髪は顔ほどにものを言う。毛量豊かで艶やかな髪は、若々しさと清潔感の象徴です。
なぜならば顔と同様に頭皮や髪にも、エイジングの影は忍び寄っています。頭皮が衰えると、直毛だった髪がうねり始めて光を乱反射するため、まずは艶が失われてきます。
ホルモンバランスの変化に伴い頭皮がベタつきがちになり、巡り巡って抜け毛が増え、ボリューム感が失われていく。さらに皮脂分泌が増える夏は、自然に任せていると、頭皮の老化が加速することに。
頭皮と顔肌はひと続き。頭皮のエイジングは、顔にとっても他人事ではないのです。だから今、始めるべきは、若々しい頭皮を育む本気のケアです。
雑誌『Precious(プレシャス)』8月号では特集「この夏こそ始める!頭皮美容Q&A」を展開中。艶やかで豊かな髪を育むための疑問にお答えします。本記事では、頭皮の老化のメカニズムと頭皮マッサージ法をご紹介します。
頭皮が衰えると、どんな悩みにつながるの?防ぐ方法はある?まずは頭皮老化について知っておきましょう
頭皮と顔はひと続き。顔形がたるみ、肌質が変わってきたなら、頭皮にも同様の変化が起きていると思ってください。
頭皮のエイジングが進むと、頭皮が硬く、凝りやすくなり、血流が滞るため健康な髪が生まれません。切れ毛や抜け毛、傷みが目立ち、薄毛となり艶が失われてしまいます。もちろん白髪も目立ち始めるでしょう。
また頭皮がたるむと毛穴がゆがむため、うねった毛が増えてきます。耳の前のもみあげ部分の毛を見てください。直毛でないなら、頭皮がたるんでいる証拠です。
つまり失われるのは、艶・毛量・根元の立ち上がりと色素(黒)の4つ。これらを維持するのが頭皮美容の目的です。
老化サイン1:頭皮の色がグレイッシュだと要注意。健康な頭皮は青白く透明感が。
老化サイン2:ボリュームが出にくくなる。
老化サイン3:抜け毛が増える。
老化サイン4:髪がうねる。
老化サイン5:白髪が増える。
老化サイン6:髪が細くなる。
シャンプー、スキンケアにも。基本の頭皮マッサージ法を覚えて
基本は、生え際から頭頂部へ。圧の具合はグリグリ押さず心地よい強さが正解です。マッサージの時間は、負担にならない長さで大丈夫。洗髪時や美容液をつけるときの習慣にしましょう。
■STEP1:手のひらと指腹で 頭皮を圧し回す
手のひらと指の腹を頭皮に当て、軽く圧をかけて回すようにしながら頭皮を動かし、頭全体を刺激する。
■STEP2:首の付け根から襟足までほぐす
指全体を耳の後ろに当て、軽く圧をかけて上下に動かす。徐々に場所をずらし、襟足から肩までをほぐしていく。
■STEP3:手の付け根で前頭部を刺激する
手のひらを耳の上の生え際に当て、グルグルと回すようにしてほぐす。徐々に額の中央に向けて場所をずらす。
■STEP4:頭頂部の緊張をゆるめる
両手を頭頂部に。前後左右に動かし、皮膚の緊張をゆるめる。
■STEP5:5本の指で頭皮を引き上げる
親指は耳の下、残る指は生え際に当て、圧をかけて頭頂部に向け滑らせる。位置を変えて頭皮全体を刺激して。
■STEP6:指先で頭皮のツボを刺激
両手の指先で頭の中央や分け目など、押すと気持ちがいい場所をプッシュする。
【頭皮には、顔の約3倍もの皮脂腺がある!】
毛髪の誕生と成長を促すのは、頭皮にある毛球部。加齢により生じた毛球部のダメージを修復するのが頭皮美容の目的のひとつ。また頭皮には顔の約3倍の皮脂腺があるため、分泌が盛んになる夏は、より髪が立ち上がりにくくなります。
- PHOTO :
- 鈴木宏(人物)
- HAIR MAKE :
- 尾花ケイコ
- MODEL :
- 大塚まゆか
- EDIT&WRITING :
- 柳田美由紀、五十嵐享子(Precious)