パソコンで印刷されることが増えてきた、郵送物の宛名。とはいえ、相手に与える印象を大きく左右する“顔”となる部分だけに、大切な人へ年賀状やお礼状、ここぞというときの手紙は直筆で書きたいものです。

そこで、萩原季実子さんから手書きで美しく見せる「大人の宛名」メソッドについて紹介してもらいました。これは誰でも一瞬で美しい宛名を書くことができるため、いま数々のメディアで取り上げられて話題沸騰中。

ぜひ早めに取り入れて、封筒の装いを美文字で格上げしましょう!

■1:宛名は手紙の「顔」!バランスが美しさを左右する

封筒内でのバランスの取り方

宛名を書くときに難しく感じるのは、バランスの取り方。住所や名前といった要素どのように配置するか、どこに書くかを決めることに難しさを感じてしまいがちです。

「一番大切なのは、宛先の名前を封筒の中心に書くことです。それを意識するだけでも、印象ががらりと変わってきます。名前を書く位置を決めたら、次に余白を持たせたうえで、住所を書いていきましょう。よくやってしまいがちなのは、封筒のフチのギリギリから書きはじめてしまうこと。そうではなく、フチから5mmから1cmほど空けた場所に収めるようにしてください」(萩原さん)

■2:大人の落ち着きを醸し出す「斜めの算用数字」

算用数字は高さを統一し、斜めにそろえる

ちょっとしたメイクのアレンジが表情をまるで変えてしまうように、美しく見える宛名かどうかはディテールがものを言います。そのひとつが、郵便番号などで用いる算用数字の書き方です。

「算用数字は、高さを統一して、斜めにそろえて書くことがポイントです。真っすぐ垂直な印象の数字は、こなれた雰囲気からかけ離れてしまいます。そこは、意識的に斜めに書くことで、大人感を演出することができます。また、払いがあるとカタカナと間違えやすくなるので、しっかりとめるようにしましょう」(萩原さん)

■3:名前の大きさで相手への敬意を表現しよう

文字の大きさで敬意を表す

宛名の文字に込められるのは、その意味だけではありません。大きさによっても、さりげなく敬意を表すことができるのです。

「送り先の名前は、封筒の中でもいちばん大きく書くようにしましょう。これは相手への敬意表現のひとつです。逆に言えば、相手の名前を自分の名前よりも小さく書いてしまうのは、宛名書きをするうえで最もNGな行為。自分の名前や住所は封筒上で、宛先の住所や名前よりも小さくなるようにかき分けるように、心掛けましょう。順番としては大きい方から、相手の名前→相手の住所→自分の名前→自分の住所となります」(萩原さん)

■4:配達員さんの気持ちを考慮するのもマナーの範疇

漢字、ひらがな、カタカナ、数字と種類もさまざまな日本語。書き方によっては、何かと誤解を招きやすいもの。文字のわかりにくさによって、面倒をかけてしまうのは、何をさておき配達員さんです。

「縦書き封筒の場合、宛名の番地などの数字は漢数字がセオリーです。ただし、数字を書く際に高層マンションの部屋番号『1104号』を縦書きの漢数字で書こうとすると、『二〇四号』と、見間違えてしまう可能性がありますよね。配達員さんが頭を悩ませてしまうことになりかねません。

そこで、マンションの部屋番号だけ横書きにするなど、セオリーをただ守るだけではなく、配達員さんにわかりやすく伝えるということも、大人ならではの配慮。算用数字で書くなど、応用を試みることも大切です。また、ビル名や部屋番号を省略する方いらっしゃいますが、正式に書くのもマナーのひとつだと言えます」(萩原さん)

年賀状やお礼状など、気持ちがこめられた手書きのあいさつには、普段見慣れたメールなどの文面とは異なる人の温かみを感じるものです。その第一印象ともいえる宛名が、きちんとしたマナーに則って書かれているかどうかは、大人力の分岐点と言っても過言ではないかもしれません。美しくまとめられた宛名で、相手への感謝や敬意をしっかりと伝えましょう。

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萩原季実子さん
ペン字講師、ペン字・筆ペン教室myMOJI(まいもじ)主宰
(はぎわら きみこ)県立新潟女子短期大学卒業後、広告代理店・イベント企画会社の営業職に入社。幼少期から手紙を書くことを趣味にしてきた経験を生かし、「手書きの一筆箋・お礼状・封筒の宛名」を独自の営業ツールとして活用。顧客獲得数1位など様々な営業成績を残し、退社。2014年から自由が丘、表参道、渋谷などでペン字・筆ペン教室を開催。「自分の字が嫌い・小さい頃からコンプレックスがある」「仕事が忙しくて練習時間がとれない」と悩む生徒の声に答えるべく編み出したオリジナルの「誰でも一瞬できれいな字が書けるコツ」が大人気に。2000人以上の字を「大人の字」に生まれ変わらせてきた。現在では、モデルや芸能人などの著名人から、株式会社モスフードサービス、全弁護士会労働組合といった企業、団体から依頼が殺到する人気講師に。テレビ、新聞、雑誌への出演、取材も多数。『誰でも一瞬で字がうまくなる 大人のペン字練習帳』(アスコム)は、初の著書。
この記事の執筆者
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WRITING :
末吉陽子