取引先へのご挨拶や会社の同僚などへの「ちょっとした手土産」。何にしようか…と考え始めると、けっこう悩んでしまったり、ストレスに感じてしまったりしませんか?
キャリアを積むにつれ、仕事上のお付き合いの幅も広がり、「目利き」力を問われることが多くなるもの。でも、そこで確実に喜んでもらえるものを選べば、一目置かれる存在になれるはず。よりよい信頼関係の中で仕事をするためにも、間違いのない手土産選びは必須の条件。そのためには、できるだけ他の人より印象がいいものをあげたいと思いますよね。
そこで今回は、東京の玄関口・東京駅すぐ側の大丸東京店で「今売れているスイーツ」を、洋菓子・和菓子それぞれ5点ずつ教えていただきました。気軽な手土産から、少しかしこまった場面まで、贈る相手やシーンにふさわしい品物選びで、できる女性をアピールしましょう。
■1:「ねんりん家」モア モイストバーム もっとしっとり芽YS
〝並んでも食べたいバームクーヘン〟として高い人気を集める「ねんりん家」。「しっとり」「もっちり」などプラスαの個性を加えたラインナップで、バームクーヘンの新たな魅力を発見できるお店です。
なかでも注目なのは、2017年に登場した「モア モイストバーム もっとしっとり芽」。大丸創業300周年を記念したプロジェクト「.TOKYO(ドット東京)」から生まれた、大丸東京店限定のオリジナル商品です。
「しっとりを超えた、スフレのようなみずみずしさ。東京にふさわしい最先端の食感を極めました。大人も子供も大好きな味です」(大丸東京店和洋菓子担当・戸沼悠介さん)
商品は、ひと口サイズにカットされた縦型タイプと丸型のホールタイプがあり、こちらは自由にカットできる丸型タイプ。バームクーヘンでありながらやわらかく、しっとりした食感に驚きの声が上がりそうです。
■2:「メゾン ダンドワ」ビスケットアソート缶
ベルギー・ブリュッセルで伝統の味を守り続ける焼き菓子店「メゾン ダンドワ」。ここ大丸東京店は、1829年の創業以来ベルギー以外の出店では初となる、海外1号店としてオープンした日本唯一の実店舗です。
「ビスケットアソート缶」には、ロゴにも採用されている看板商品の「スペキュロス」と、「スペキュロスバニラ」「アーモンドブレッド」の3種類のクッキーがセットされています。
「スペキュロス、 アーモンドブレッドはシナモン風味で少し大人な味わいです。 スペキュロスバニラはシナモンが苦手な方でも食べやすいバニラ風味が楽しめます。ベルギー本店の外観をイメージした、かわいらしいパッケージもポイントです。クッキーを食べ終えた後は、小物入れなどにも使えます」(戸沼さん)
誠実な商品づくりや素朴な味わいが、本国だけでなく周辺諸国の人々のハートをがっちりとつかんでいる模様。知る人ぞ知るおしゃれなビスケットで、お茶の時間が一気に華やぎそうですね。
■3:「銀座ウエスト」リーフパイ
昭和22年、銀座にレストランとしてオープンしたのが「銀座ウエスト」の原点。本物のおいしさにこだわった正統派の洋菓子店として親しまれており、その中でも店を象徴するお菓子ともいえるのが、この「リーフパイ」です。
原料はバター、小麦粉、砂糖、卵のみとシンプル。東北地方の原乳からつくられるフレッシュバターと小麦粉生地を、256もの層に折りたたみ、それを職人が手作業で1枚ずつ、木の葉のかたちに成形しているのだとか(驚)。
「店の代表作です。濃厚なバターの味わいと、パイのサックリとした食感、ザラメ糖の歯ごたえが楽しめます」(戸沼さん)
食べる前に、オーブンで温めると焼きたてに近い食感になるそう。販売は首都圏のみで、ほかの地域では手に入らないため、地方出張の際の手土産にもきっと喜ばれるはずです。
■4:「銀のぶどう」シュガーバターの木 サンドコレクション
今では東京みやげの筆頭格、何かにたとえるのが難しい独特の味わいで支持されている「シュガーバターの木」。こちらのコレクションは、定番のホワイトショコラ風味と、季節限定の新作「キャラメルマキアート」の2種類の味を一度に味わえる詰め合わせです。
「シリアル生地は、全粒粉・ライ麦・からす麦など7種の厳選した素材を使用。そこにシュガーバターを乗せてさっくりと焦がし焼き、ミルキーなホワイトショコラとキャラメルマキアート風味のショコラをサンドしています」(戸沼さん)
シリアル生地のザクザク食感と香ばしい風味、とろけるようなショコラとの組み合わせが、なんともクセになりそうな味わい。価格もお手頃なので、職場へのお土産はもちろん、家族へのご褒美などに、たくさん買ってシェアするのもいいですね。
■5:「パティスリー キハチ」ワッフルショコラサンド
「ワッフルショコラサンド」は、冬季にのみ販売、キハチの中でも上位の人気を誇るというお菓子。食べ応え十分なワッフル&クリームの極上コラボレーションに胸が高まります。
「ザクザクした食感のキハチオリジナルワッフルに、2種のクリームをサンドしてチョコがけしたお菓子です。ワッフルは隠し味に塩を使用し、高温で焼き上げることで小麦の香ばしさを引き出しています」(戸沼さん)
「黒胡麻ショコラクリーム」は、チョコレートガナッシュ、黒ごまペースト、煎った黒ごまからなるコクのあるクリームをはさんだもの。「フランボワーズショコラクリーム」は、ホワイトチョコガナッシュ、ラズベリーパウダー、練乳をミックスし、爽やかな風味に仕上げたクリームをサンドしているそう。
はずすことのないおいしさは、キハチならでは。部下への手土産などにさらりと持参すれば、素敵な上司として株が上がりそうですね。
■6:「上野駅前 岡埜栄泉総本家」天使のフロランタン.TOKYO
「上野駅前 岡埜栄泉総本家」は明治6年、東京・上野で創業された和菓子の老舗。伝統を活かしながら新しいモノを創造する、東京ならではのスタイルでつくられた新感覚の和菓子が「天使のフロランタン.TOKYO」です。
「コンセプトは〝幸運をもたらす四つ葉のクローバーを運ぶ天使〟。クッキー生地などを用いる洋菓子店のフロランタンとは異なり、和菓子店らしく香りのよい最中皮をチョイス。さらに、最中の皮を焼くことによって、サクサクの食感や香ばしさを高めました」(戸沼さん)
最中皮には国産米を使用。洋菓子派のご年配の方にもお勧めできそうです。ひと味違った和と洋のハイブリッドスイーツが、笑顔と幸せを運んでくれることでしょう。
■7:「ずんだ茶寮」ずんだショコラスプーマ
仙台発、枝豆をすりつぶした餡〝ずんだ〟のスイーツを展開する「ずんだ茶寮」から、新しさを追い求める東京をイメージして作られたのが「ずんだショコラスプーマ」。
「ずんだをメインに、香ばしいナッツや濃厚なホワイトチョコをミックス。生地を独自の製法で仕上げることで、ザクッ、ホロッとした軽い食感に。新製法とこだわり素材が詰まった商品です」(戸沼さん)
ずんだに使用している枝豆は、味や香りの強い、風味豊かなものを厳選。専門の職人が吟味して独自にブレンドしたものだとか。
東京でしか買えないという限定感にもそそられます。おいしいモノ好き、新しモノ好きなお客様などに、ぜひお贈りしたいですね。
■8:「とらや」小形羊羹
室町時代後期から御所の御用をつとめてきた和菓子の名門「とらや」。この「小形羊羹」の12本入りは、5種類の羊羹を詰め合わせています。
「カットの必要がないのがうれしい、ミニサイズの羊羹のセットです。期間限定のかわいらしい『戌』パッケージもあります。あらたまった場面の手土産にも」(戸沼さん)
箱に入っているのは、とらやを代表する小倉羊羹「夜の梅」、沖縄・西表島産の黒砂糖を使用した「おもかげ」、クローバー蜂蜜と白餡の上品な甘さが楽しめる「はちみつ」。そして香り高い国内産の茶葉を白餡に混ぜて練り上げた「紅茶」、抹茶のほのかな香りを閉じ込めた「新緑」です。
品のある凛としたたたずまいのとらやの和菓子は、敬意を表したい相手や目上の方へのご挨拶の贈り物としても最適です。
■9:「駒込 中里」詰め合わせ
明治6年創業の「中里」で、昭和初期に三代目によって考案されたというお菓子が「揚最中」と「南蛮焼」。詰め合わせには、この2種類が入っています。
「揚最中4個、南蛮焼2個のセットです。通な東京土産をお探しの方におすすめです」(戸沼さん)
「揚最中」は、ゴマ油で揚げ、伊豆大島産焼き塩をふったパリパリの最中皮と、十勝産小豆を使った餡の甘じょっぱいコンビネーションを楽しめる逸品。
「南蛮焼」は、黒糖を使用した生地で小倉餡を挟んだお菓子。黒蜜風味のふっくら・もっちりした皮と上品な餡の甘みが口中で絡み合う、揚最中と並ぶ人気商品なんだそう。
時代を超えて愛されるお菓子には、人を和ませる力があります。幅広い年代の方に安心して贈ることができますね。
■10:「源 吉兆庵」粋甘粛(すいかんしゅく)
日本の文化と和菓子の魅力を積極的に海外に発信している「源 吉兆庵」。なかでもこだわり、大切にしているのが、和菓子の原点ともいえる「果実の姿や形、味わいそのものを生かす」こと。この「粋甘粛」にはまさに、そんな菓子づくりへの思いが込められています。
「あめ色の果肉を持つ長野県産市田柿を丸ごとひとつ使用し、口どけのよさにこだわった白あんが、自然の甘さを引き立てます。干し柿×白あんという珍しい組み合わせが人気の秘密です」(戸沼さん)
干柿1つ1つに白あんを詰め、羊羹で薄く包み、細かな粉をまぶすという手のこんだ工程をたどり、手作業でつくられるそう。自然の恵みと職人の技から生まれる、ほかにはない贅沢な和菓子。ここ一番の手土産に、ぜひ選びたいですね。
それぞれのお菓子に込められた思いやストーリーを知ると、自信を持って商品を選ぶことができます。贈る相手や場面にふさわしい品物を選び、大切な方の心はもちろん、自分の心も満たしたいですね。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 小野寺るりこ