車窓からの絶景や、地域ごとの文化や美食やを愉しむ、ラグジュアリーな観光列車の旅に、今年こそ出かけてみませんか?
Precious.jpでは、大人の女性が休日やバケーションに楽しむのにふさわしい、是非お出かけしていただきたい5つの観光列車を選りすぐりました。JR東日本「伊豆クレイル」、しなの鉄道「ろくもん」、近畿日本鉄道「観光特急しまかぜ」、JR四国「伊予灘ものがたり」、JR四国「四国まんなか千年ものがたり」の5つをご紹介します。
■1:JR東日本「伊豆クレイル」
“伊豆の景色を眺めながら「食」と「お酒」、「会話」を楽しむ”をコンセプトに据えた、クールでエレガントなリゾート列車。始発の小田原駅改札内のコンコースには、小田原産の木材を使用した専用ラウンジがあり、旅の始まりまでのひとときをゆっくりと過ごすことができます。
列車は「小田原」駅~「伊豆急下田」駅の間で運行。伊豆半島東側の海沿いを走り、車窓からは伊豆の優美な海を臨めます。
4両編成の車両内には、バーカウンターやラウンジも。バーカウンターではお酒やおつまみを販売しています。シックなつくりのラウンジでは、日替わりで車内イベントを開催。ブラジル音楽の様式の1つ「ボサノヴァ」や、観光PRなどが催されます。
食事は、伊豆の食材を使った四季折々のメニューを提供しています。監修は、東京・目黒の人気フレンチレストラン「モルソー」のオーナーシェフ、秋元さくら氏。「美しく・楽しく・親しみやすく」をモットーに、季節ごとに異なるメニューが展開されています。
さらに、ビュースポットでは、景色を心ゆくまで眺められる粋な計らいも。「根布川付近」では列車が徐行運転し、「東伊豆海岸線」では一時停止して、乗客の目を楽しませてくれます。
JR東日本「伊豆クレイル」詳細
■2:しなの鉄道「ろくもん」
軽井沢と長野の間を走行する観光列車「ろくもん」。
列車デザインは「ななつ星in九州」のデザインなどで知られる、インダストリアルデザイナー・水戸岡鋭治氏が手がけています。
列車の配色は、上田市ゆかりの武将・真田信繁が用いた「赤備え」をイメージした濃い赤を採用し、さらに「真田一族」の家紋「六文銭」などをゴールドで配すことで、列車全体を一層ゴージャスな雰囲気に。
車内は長野県産の木材がふんだんに用いられ、快適でぬくもりのある空間になっています。
「ろくもん」の乗車プランは、「食事付きプラン」「信州プレミアムワインプラン」「クルーズプラン」など、複数に分かれています。
「食事付きプラン」は、「軽井沢」駅~「長野」駅の上下で運行され、上りと下りでは提供されるメニューが異なります。軽井沢から長野(下り)は洋食料理のコース、長野から軽井沢(上り)は懐石料理のコースがふるまわれます。浅間山と千曲川の雄大な自然風景を楽しみながらいただく食事は、旅の思い出にひとときの彩りを添えてくれます。
「信州プレミアムワインプラン」(軽井沢駅~戸倉駅)は、厳選した「長野」ゆかりのワイン4~5種類を堪能できるプラン。地元食材にこだわってつくられた、軽めの食事と一緒にいただくことができます。食べるより飲む派には、こちらのほうがよいかもしれません。
「クルーズプラン」は、日帰りまたは1泊2日の行程で、信州の山・食・自然を満喫するワンランク上のツアー。内容は季節ごとに変わります。
しなの鉄道「ろくもん」詳細
■3:近畿日本鉄道「観光特急しまかぜ」
「大阪難波」駅・「京都」駅・「近鉄名古屋」駅と、伊勢志摩地域を結ぶ観光特急。6両編成の中にはカフェ車両があり、海の幸をたっぷり使った「海の幸ピラフ」、三重県の銘牛・松阪牛の旨味が詰まった「松阪牛カレー」などのオリジナルメニューを味わえます。
さらに、大阪難波発着便、京都発着便、近鉄名古屋発着便で、それぞれ沿線の名店の、季節のスイーツも注文することができます。
車両は通常の座席以外にも、3~4人用の和風個室・洋風個室もご用意。和風個室は掘りごたつ風になっており、靴を脱いでのびのびと過ごすことができます。洋風個室は窓に向かってテーブルとL字型ソファを配置し、リビングのようにくつろげます。家族や友達と賑やかな旅路を行きたいときにはぴったりの客室です。
また、大型のテーブルを置いた、4~6人用のサロン席も。セミコンパートメント型で、仕切り板を用いているので、プライベート感も保たれています。サロン席は、乗車券購入時にサロン席を指定することで利用できます。
なお、しまかぜの1号車・6号車は、客室の床を通常より高めに配置する「ハイデッカー構造」を取り入れた展望車両になっています。先頭車両で進行方向の前方を眺められる「前方展望」も可能で、伊勢志摩の麗しい景色をすぐそばに感じることができるのです。
近畿日本鉄道「観光特急しまかぜ」詳細
■4:JR四国「伊予灘ものがたり」
四国は伊予灘の海を間近に眺めながら、愛媛ならではの料理を堪能できる「伊予灘ものがたり」。
旅のコースは、伊予の小京都・大洲へ向かう「大洲編」、穏やかな伊予灘を臨む「双海編」、活気あふれる産業の街・八幡浜へ続く「八幡浜編」、歴史の面影が色濃く残る街・松山へ行く「道後編」の4つ。出発時間もそれぞれのコースで異なり、「大洲編」は朝、「双海編」「八幡浜編」は昼、「道後編」は夕となっています。
それぞれのコースでは、各地域の名所はもちろん、伊予灘の景色を楽しむことができます。伊予灘が最も美しく見えるビュースポット「下灘」では、すべてのコースで停車時間が設けられています。朝の清々しい光にきらめく水面や、のどかで穏やかな昼の海、そして伊予灘に沈んでいくオレンジ色の夕陽と、時間帯ごとに表情の異なる伊予灘を見ることができます。
「伊予灘ものがたり」では、コースごとに異なる料理を用意。朝出発の「大洲編」はモーニングプレート、昼出発の「双海編」は和洋折衷のお重、「八幡浜編」はフランス料理の松花堂弁当、夕出発の「道後編」はアフタヌーンティーが20食限定で提供されています。
JR四国「伊予灘ものがたり」詳細
■5:JR四国「四国まんなか千年ものがたり」
四季折々移りゆく、大自然が生み出した自然美の中を駆け抜ける「四国まんなか千年ものがたり」。“おとなの遊山”をコンセプトに、野や山に遊びに出かける感覚で、ちょっとおしゃれな大人の小旅行ができる観光列車です。
運行区間は「多度津」駅~「大歩危」駅ですが、「善通寺」駅~「大歩危」駅、「琴平」駅~「大歩危駅」のコースもあります。
上り列車(大歩危発・多度津行)は「しあわせの郷紀行」、下り列車(多度津発・大歩危行)は「そらの郷紀行」と呼ばれます。沿線では、渓谷美で有名な大歩危・小歩危峡を眼下に臨んだり、吉野川の清流や、悠然とそびえる五岳山や飯野山を車窓から眺めることができます。
また、上り下りで提供される料理がまったく異なるのも魅力。
上りの「しあわせの郷紀行」のメニューは、日本料理「味匠 藤本」の料理長が監修する「おとなの遊山箱」。昔、徳島の子どもたちが、野や山に遊びに行く際にお弁当を詰めて持って行った、三段の重箱“遊山箱”を、「四国まんなか千年ものがたり」オリジナル版として制作したもの。重箱の中身は季節ごとに変化。旬の地元食材が、ゲストのもとに届きます。
下りの「そらの郷紀行」では、香川県の厳選食材を使った「さぬきこだわり食材の洋風料理」がいただけます。メニューは金刀比羅宮が運営する、カフェ&レストラン「神椿」の料理長が監修。遊山箱と同じく、こちらも料理が季節ごとに変わります。
「四国まんなか千年ものがたり」では、ほかにも嬉しい“おもてなし”がたくさんあります。大切な人と一緒に旅行をしている方には、花束とメッセージを渡すサービスを実施。事前に申し込みと支払いをすると、アテンダントが大切な人のご乗車前に、着席するテーブルに花束と預かったメッセージを置いておいてくれるのです。サプライズで相手を喜ばせたい、感謝を伝えたい、という方におすすめのサービスです。
JR四国「四国まんなか千年ものがたり」詳細
以上、ゲストをもてなす、温かなサービスが詰まった観光列車を5つ、ご紹介しました。気のおけない友人たちと豪奢な旅をしてみたいという方にとっても、大切な人に最高の旅をプレゼントしたいという方にとっても、きっと忘れられない思い出がつくれる旅路になるはずです。
豪華列車の旅シリーズ
- TEXT :
- Precious.jp編集部