Something Preciousを日々探している秋山都さん。今回は、北海道ニセコへ。前・後編に分けてご紹介します。前編では、東山ニセコビレッジ・リッツ・カールトン・リザーブ」でのラグジュアリーな宿泊について。

北海道ニセコで極上の宿泊体験を!

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「東山ニセコビレッジ・リッツ・カールトン・リザーブ」に宿泊。

私の北海道ニセコ町滞在は3回目。まず初めて訪れたのは学生時代の1989年の冬。スキーゲレンデのすぐそばの民宿に宿泊し、夜は町に一軒しかなかったディスコ「ハイジ」へと繰り出しました。トサカをたてた前髪に、渋谷「スピック&スパン」で買った真っ赤なベロアのオフショルダートップス、足元はGUCCIのムートンブーツといういでたち。お立ち台に上り、ユーロビートのリズムに乗って“東京からきた女子大生”を謳歌した夜……思い出すだけで赤面します。

次はぐっと時代が下がってコロナ前の2018年。町は多くの外国人でにぎわい、私の宿泊した小規模なデザインホテルでは日本語がまったくと言っていいほど通じませんでした。目にした日本人スタッフはチェックアウトタイムの清掃にやってきたパートの方々だけ、という皮肉な状況に、ニセコは国内の外国だ、と認識を改めたものでした。

そして3回目の今回。一昨年12月にオープンした「東山ニセコビレッジ・リッツ・カールトン・リザーブ」に滞在しました。ニセコに種々ある宿泊施設のなかでももっともラグジュアリーで、かつ新しいリゾートのひとつです。

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「ニセコビレッジ」はニセコアンヌプリのふもとに。「ヌプリ」はアイヌ語で山の意味。

まずアクセスからご説明しますと、ニセコ町へは新千歳空港からクルマで2時間半ほど。東に羊蹄山(1,898m)、北にニセコアンヌプリ(1,309m)の山岳に囲まれた盆地状のエリアに、古くから栄えているヒラフ(30年前に宿泊)や新興のHANAZONOなどいくつもウインターリゾートが点在しています。

今回滞在する「東山ニセコビレッジ・リッツ・カールトン・リザーブ」は、ニセコアンヌプリのふもとにあり、蝦夷富士として有名な羊蹄山がもっとも美しく望める場所としても知られる「ニセコビレッジ」内にあります。

「東山ニセコヴィレンジ リッツ・カールトン・リザーブ」

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梅とハチミツを使ったウエルカムドリンクでホッとひと息。

「東山ニセコビレッジ・リッツ・カールトン・リザーブ」は世界にまだ5つしかない「リッツ・カールトン・リザーブ」のひとつ。この“リザーブ”は最上級のリッツ・カールトンにだけ与えられる称号で、その土地ならではのユニークな食やエクスペリエンスといった特別な豊かさを味わえるリゾートだけが名乗れるブランドなのだとか。30年前、民宿に泊まっていた私がこんな贅沢なリゾートに泊まる日が来るとは……オトナになりました、私。

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「DO-SAN(道産)」と呼ばれるパーソナルホストによるホスピタリティの高さも“リザーブ”ブランドの特色のひとつ。

ではこの「東山ニセコビレッジ・リッツ・カールトン・リザーブ」を、食・泊・遊の3つの側面からご紹介してまいりましょう。

【食】「今夜なに食べる?」と迷う美食の充実

花鳥風月をコンセプトにしたという館内。1階はまずロビーラウンジ、その奥に「梅ラウンジ」、オールデイ・ダイニング「ゆきばな」、寿司カウンター「寿司なぎ」……魅惑のダイニングエリアが続いており、さっそく今夜は何を食べようかと悩みます。バラエティが豊富だから多くのゲストが連泊するというのも納得。

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蝦夷富士と呼ばれる羊蹄山を望む「寿司なぎ」のカウンター。
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地元産旬のネタを目の前で握ってもらう贅沢!
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にぎり10種を含むコース「羊蹄」は¥15,500と明朗会計なのもうれしい。これは北寄貝。おいしかったな~。

私は1泊めの夕食を「寿司なぎ」のカウンターで、2泊めを「ゆきばな」でいただきました。ともに北海道産の食材を豊富に使用しており、ここでしかない美味に大満足。

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ニセコ町で栽培された酒造好適米の彗星を使った「吟醸ニセコ蝦夷富士」(八海酒造)。淡麗でお鮨に合う!
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食事の前にはバーでアペロ。「リッツ・カールトン」オリジナルシャンパーニュでした。
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「ゆきばな」でのメイン料理はもちろん羊をチョイス。羊蹄山を見ながらのラム、最高。

【泊】温泉で身体ポカポカ……羊蹄山に抱かれながら眠る夜

さていよいよお部屋へ。私が宿泊した「羊蹄スイート」(89平方メートル)は窓から羊蹄山をドドンと望める絶好のロケーション。広々としたリビングには大きなダイニングテーブルがあり、キングベッドを備えたベッドルーム、そして窓から大きくやはり羊蹄山が見えるバスルーム、大きなウォークインクローゼット……意味なくウロウロしちゃいます。

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スタンダードのゲストルームでも52平方メートルあり、広々としている「東山ニセコビレッジ・リッツ・カールトン・リザーブ」。こちらは「羊蹄スイート」のベッドルーム。
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「羊蹄スイート」のリビングルーム。窓から大きく羊蹄山が見えます。
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雪見風呂が楽しめるバスルーム。しかし私はある理由(後述)により、このお風呂には結局一度も入りませんでした。
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アメニティはフランスのスキンケアブランド「SOTHYS(ソティス)」でした。これ、すごく良くてファンになってしまった。表参道のスパイラルにサロンがあるそうで、今度行くつもり。

羊蹄山を望むバスルームで雪見風呂が楽しめるのに、結局一度もバスタブにつからなかった……と先に書いた理由がこちら。「東山ニセコビレッジ・リッツ・カールトン・リザーブ」ではニセコの源泉を引いた天然温泉が楽しめるのです。おまけにいまの季節はこんな大迫力の雪見風呂……。サウナもあるし、すっかり整いました。

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ニセコの地下から湧き出る天然温泉「若返りの湯」。
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サウナであたたまった身体を露天でさまし、温冷浴を楽しみました。

【遊】最北のサンクチュアリで大地のリチュアルを受ける

「東山ニセコビレッジ・リッツ・カールトン・リザーブ」にはアメニティにも採用されているフランスのスキンケアブランド「SOTHYS」によるスパがあります。「スパ・チャシ・ラ ・ソティス」は、アイヌ語で聖域を意味する「チャシ」という言葉通り、深い森に抱かれた静かな個室。深~くリラックスできるサロンでした。

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「スパ・チャシ・ラ・ソティス」のトリートメントルーム。

すべての施術はアイヌの人々が使っていたブラックシリカ(天然鉱石)のパワーを体内に取り入れる「大地のリチュアル」からスタート。私が受けた「アルティメイト ローズ リチュアル」(110分¥37,000/税・サ別)はバラの香りも心地よいリッチなクリームをたっぷり使用するフェイシャルトリートメントでしたが、肌の質感がガラリと変わったことに衝撃を覚えました。私、こんなに乾いていたんですね……。

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「大地のリチュアル」に使用するブラックシリカと、肌をクールダウンする陶器製のスプーン。ひんやりして気持ちいいんです。

あれ、ニセコまで出かけてウィンタースポーツは?と思いますよね。実は今回の旅にはふたつの目的があり、ひとつは「東山ニセコビレッジ・リッツ・カールトン・リザーブ」の極上宿泊体験を満喫することと、もうひとつは30年ぶりにスキーに挑戦する!ということでした。自慢じゃないけど小学校時代の6年間、体育はずっと「がんばりましょう」だった私に果たしてスキーができますか、どうか。後半をお楽しみに!

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この記事の執筆者
女性ファッション誌や富裕層向けライフスタイル誌、グルメマガジンの編集長を歴任後、アマゾンジャパンを経て独立。得意なジャンルに食、酒、旅、ファッション、犬と馬。
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WRITING :
秋山 都