【目次】

髪の毛がダメージを受ける「原因」


渋谷謙太郎さん
ヘアサロン「SUN VALLEY」代表
(しぶや けんたろう)青山の有名美容室で「予約の取れない美容師」として活躍後、当時はまだ小さかった美容室「air(エアー)」に参画。13年7か月の在籍期間中、東京都内2店舗から全国規模の大型ヘアサロンへと育て上げ、銀座や青山、大宮などの各店で多数の客を抱えるスタイリストとして活躍。執行役員ディレクターとして後進の育成にも力を注ぐ。20年以上のスタイリスト経験の中で、常に新しいものに挑戦し続けるスタイルで、多くのマスコミ、メディア注目されている。2018年5月に自身が代表となるヘアサロン「SUN VALLEY(サンバレー)」を表参道に設立。その高い技術力で、モデルやタレントからも絶大な支持を集めている。

■髪の毛の層によってダメージの原因が異なる

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損傷して毛羽立ったキューティクル

「まず、キューティクルの損傷の原因はパーマシャンプーダオルドライブラッシングです。すきバサミなどでのカットも原因になりますね。コルテックスは髪のタンパク質の部分、ここの部分の損傷の原因は、カラーなど、美容室の薬剤です。アルカリ性の薬剤に反応して傷んでしまうのです。

そして、最後にコルテックスの熱変性ですが、これはヘアアイロンドライヤーストレートパーマデジタルパーマなど、熱を加えることでタンパク質が熱変性を起こしてしまい、髪の芯の部分までダメージが及んでしまいます」(渋谷さん)

8万人以上の女性の髪を切った超人気美容師が教える「今日すぐできる髪の毛ケア」

髪の毛にツヤを与える「シャンプー」


■シャンプーは髪に優しく、頭皮を洗うことを心掛ける

「まず、多くの人が勘違いしているのですが、シャンプーは『髪を洗うというよりも、頭皮を洗うもの』なのです。 なので、髪はできるだけソフトに洗うべきなのですよね。毎日洗っていると傷んでいってしまう、洗濯物と同じような感じで考えてもらうといいと思います。

基本的に頭皮を洗うものなので、頭皮はしっかり洗い、髪はもみ洗いでなるべく擦り合わせすぎないように洗うということに、気をつけてほしいですね。シャンプーは洗う前にしっかり泡立てておくことです。そして、補修機能を閉じ込めるためのコーティング剤であるリンスやトリートメントは、忘れずにすること! ですね」(渋谷さん)

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■その日の毛穴汚れがきちんと落とせる「パーフェクトなシャンプー法」

教えてくれたのは:大友 麻莉子さん
uka ヘッドスパ スペシャリスト
(おおとも まりこ)ukaで頭皮について語らせたらNo.1のヘッドスパのセラピスト。頭皮の基本的な知識はもちろん、頭皮や髪のトラブルを予防するシャンプー法やケア法などで幅広い知識をもっている。

<STEP.1> 目の粗いブラシで、まずはブラッシング

・目が粗く、クッション性のあるバドルブラシなどを用い、まず毛先の絡まりをとる。
・次にポニーテールを結うように髪の根元から頭頂部に向かってブラッシングしていく。
・ブラシの先端を頭皮に当てながら動かすのがポイントに。

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「髪を起こして汚れをかき出す、とても大切なプロセスです」

<STEP.2>地肌にシャワーを当て、内側までしっかり予洗い

・頭上からシャワーをかけるだけだと、髪の表面しか濡れず、内側まで濡れていないことが。
・そのため、髪の上部を持ち上げてハーフアップのようにしたりと、髪を分けながら、シャワーヘッドを頭皮に当てつつ濡らしていく。
・左右の耳上をつなぐ後頭部は髪の密度が高く、毛穴が詰まりやすいのでよく濡らして。

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「予洗いだけでも汚れの7〜8割が落とせているんです」

<STEP.3>洗うべきは髪ではなく、頭皮!

・適量のシャンプーを手のひらにとって泡立ててから、指の腹を使って、頭皮をもむように洗っていく。
・シャンプーの汚れを落とす成分は頭皮への負担になりやすいので、頭皮を洗う時間は1分以内にし、まんべんなく洗うのがコツ。

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「実は、シャンプでー落としているのは2〜3割の汚れなのです」

\毛先を泡立てネット代わりに/

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手のひらで泡立てたシャンプーは、まず毛先につけ、毛先を泡立てネット代わりにし、さらに泡をつくる。その泡を頭皮にのせ、指の腹で洗っていく。

<STEP.4>「もう十分」と感じたら、さらに1分長めに流して

・予洗いと同様に、頭上からシャワーをかけるだけだと洗い残しが出やすくなるため、上からだけでなく、下や横など、シャワーヘッドをいろいろな向きから当て、よく流す。
・1~2分が目安だけれど、いつもの感覚よりも必ず長く流すようにすると間違いない。

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「洗い残しが多いので、上・下・横と全方位から流すのが鉄則」

<STEP.5>トリートメントは、「ツルツル」感触までなじませる

・トリートメントやコンディショナーは髪の中間から毛先に向かってつけていく。
・頭皮についてしまうと、毛穴の詰まりにつながってしまうので、つける場所は必ず守って。
・また、一定方向に指の腹で繰り返しなじませ、髪表面がツルツルになるまで塗り込むのが正解。

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「トリートメントを置く際に、頭頂部にお団子にしてしまうと逆効果に!」

<STEP.6>分け目をつくり、地肌から乾かしていく

・シャンプー後はキューティクルが開いているので、すぐに乾かすのが鉄則。
・乾かすときは、頭皮&髪の根元から乾かしていく。
・分け目をつくりながらドライヤーの風を当てると乾かしやすい。
・頭皮や根元が乾いていないと、雑菌が繁殖しやすくなり、ニオイの原因に。

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「地肌がしっかり乾いているかを、最後に必ず指を入れて確認を」

「頭皮の皮脂量はTゾーンの約3倍」という事実。大人の正しい「シャンプー法」とは?

キューティクルを整える「ブラッシング」


渋谷謙太郎さん
ヘアサロン「SUN VALLEY」代表
(しぶや けんたろう)青山の有名美容室で「予約の取れない美容師」として活躍後、当時はまだ小さかった美容室「air(エアー)」に参画。13年7か月の在籍期間中、東京都内2店舗から全国規模の大型ヘアサロンへと育て上げ、銀座や青山、大宮などの各店で多数の客を抱えるスタイリストとして活躍。執行役員ディレクターとして後進の育成にも力を注ぐ。20年以上のスタイリスト経験の中で、常に新しいものに挑戦し続けるスタイルで、多くのマスコミ、メディア注目されている。2018年5月に自身が代表となるヘアサロン「SUN VALLEY(サンバレー)」を表参道に設立。その高い技術力で、モデルやタレントからも絶大な支持を集めている。

■髪が濡れた状態の「ブラッシング」は要注意!

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「髪って濡れた状態のときが、いちばんもろい状態なんですよ。そういった時に強引に髪をとかして圧をかけてしまうと痛みにつながります

また、古いブラシを使うこともキューティクルをはがす原因になってしまいます」(渋谷さん)

■毛先から徐々にブラシを入れていくのがポイント

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「まず、毛先からブラシを入れて、髪をときほぐしていくこと。また、できれば髪がぶれている状態のときは目の荒いコームを使い、乾いている状態のときは、ぶた毛のブラシを使用するのがベストですね!」(渋谷さん)

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髪の毛を傷めない「タオルドライ」


■髪が濡れた状態のタオルドライは要注意!

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「タオルドライも基本的にはブラッシングと同じ原理で、髪が濡れていてもろい状態のときにゴシゴシ圧をかけてしまうことで、キューティクルを傷ませてしまいます

カラーやパーマをしている人は、タオルをゴシゴシドライしてしまうことで、髪が絡まりやすくなってしまうので、より注意が必要です」(渋谷さん)

■根元→毛先へと徐々に水分を取っていく

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「まずはタオル選びから、ですね。固いものより、ソフトで吸収力の高いタオルを使用することをおすすめします。

そしてブラッシングとは逆に、タオルドライは根元から! そのあとに毛先は揉み込むように優しくしっかりと水分をとります。髪の毛は、根元から毛先に水が流れる構造になっているので。

絡まりが気になる場合は、先にコームでほぐしてからタオルドライをするといいですよ」(渋谷さん)

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艶やかさをアップする「トリートメント」


■洗髪後にはアウトバストリートメントがマスト

乾燥しやすくダメージを受けやすいくせ毛には、洗髪後のアウトバストリートメントが不可欠です。髪の内側に水分を閉じ込め、表面をなめらかに整えることで、毛髪同士の摩擦を減らします。また艶やかさもアップするので、見た目の美しさを手に入れることができます。

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■トリートメントの種類

CHINATSUさん
MAGNOLiA Aoyamaデザイナー
(ちなつ)髪悩みを抱える40代、50代の女性たちと真摯に向き合い、個々の骨格、髪質、雰囲気に合わせたヘアデザインを提供してくれる。とくに悩みをカバーするパーマ技術、スタイリング術は定評があり、大人世代から厚い支持を得ています。

内部補修する「インバストリートメント」

「サロントリートメントやホームケアのトリートメントを指します。髪内部のケラチンやタンパク質を補い、重ねるほどに栄養が蓄積していく状態のことを言います」(MAGNOLiA Aoyamaデザイナー・CHINATSUさん)

外部補修する「アウトバストリートメント」

「ミルク、ムース、オイルなどを使用して、毛髪の外側の補強や保湿をすること。こちらはシャンプーでリセットされる為、蓄積はせず毎回つける必要があります」(CHINATSUさん)

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ツヤツヤの美髪になる「ドライヤー」


■ドライヤーは、根元→中間→毛先の順に乾かす

根元の乾きが甘いまま毛先をメインに乾かすとオーバードライになり、髪を傷めるだけでなく、広がり、乾燥など、老け見えの原因になってしまいます。

理想的なのは、ドライヤーをかけた後、『髪の水分が十分に保たれて艶がある状態』。

そのためには、根元→中間→毛先の順に乾かして、全体的に均一な水分量を保つことが大切です」(CHINATSUさん)

また、キューティクルの流れを逆立てるような乾かし方もNGなのだそう。

「キューティクルが整わない状態では、光が乱反射して見えたりパサついた印象になってしまいます。キューティクルの流れに沿って、ドライヤーを上から下に向けて乾かすのがコツ。艶やかで光沢のあるヘアスタイルに仕上がります」(CHINATSUさん)

<STEP.1>髪の根元を立ち上げる

頭を下に傾けながら、根元を立たせるように乾かす。ドライのプロセスで一番重要。
頭を下に傾けながら、根元を立たせるように乾かす。ドライのプロセスで一番重要。

<STEP.2>髪の中間を乾かす

髪の内側、外側から温風をまんべんなく当てる。
髪の内側、外側から温風をまんべんなく当てる。

<STEP.3>毛先をまとめる

手で毛先の毛束を指に巻きつけるように乾かすとまとまりが出る。
手で毛先の毛束を指に巻きつけるように乾かすとまとまりが出る。

<STEP.4>冷風でキューティククルを引き締める

全体を温風で乾かしたら、30秒ほど冷風を当てる。するとキューティクルがしっかりと整う。
全体を温風で乾かしたら、30秒ほど冷風を当てる。するとキューティクルがしっかりと整う。

外出自粛で美容室に行けなくても「乾かし方」で若見え美髪をキープ! 美容師直伝のドライヤーテクニック

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
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