「きゅうじゅうきゅうおり」ではありません!「九十九折」ってなんと読む?
明日は9月9日ですね。『救急の日』や、算数の掛け算に関連した『九九の日』など、「9」が並ぶ日らしい複数の記念日に制定されている日です。本日は「九」という字の入った、意外な読み方の日本語について、クイズをお送りします。
【問題1】「九十九髪」ってなんと読む?
「九十九髪」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「老女の白髪、また、その老女。」という意味の言葉です。現代でいう「シルバーヘアー」のこと。
<使用例>
「あちらのマダム、九十九髪を活かしたおしゃれが、本当に素敵ね!」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 九十九髪(つくもがみ) です。
「九十九髪(つくもがみ)」という言葉、なりたちもなかなかおもしろく、「九十九は、百に一足りない。百という字の上の一をとると、“白”という字になる」ということから、「九十九髪=白髪」なのだそう。…洒落心を感じる言葉ですね。また、「九十九(つくも)」という読み方に関しては、細長い、髪を思わせる形状の水草「ツクモ」のイメージがあてられたようです。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「九十九折」ってなんと読む?
「九十九折」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「いくえにも折れ曲がって続く坂道」などの意味をもつ言葉です。
<使用例>
「この先の道は九十九折だから、車の運転が難しいのよ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 九十九折(つづらおり) です。
1問目の「九十九」は「九十九(つくも)」と読みましたが、こちらは「九十九折(つづらおり)」です。「九十九」は、いくえにも重なっている…つまり数の多さを表現しており、「つづら」という読み方は、「ツヅラ」という植物のつるが、何度も折れ曲がって伸びている様子になぞらえています。同じ「九十九」でも、単語によって、その単語らしい読み方がある…日本語は本当に奥深くおもしろいですね。
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本日は、9月9日にちなんで、「九」という字の入った日本語から、
・九十九髪(つくもがみ)
・九十九折(つづらおり)
などの読み方や背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱