身長156cmのインテリアエディターDが、おすすめのアイテムを実際に体験しながらレポートする本連載。今回は、イギリス発祥の人気セレクトショップ「THE CONRAN SHOP(ザ・コンランショップ)」から日本オリジナルアイテムの『BUILD YOUR OWN TABLE(ヴィルド ユア オウン テーブル)』、通称『BYO テーブル』をご紹介します。

より多くの人に魅力的な空間づくりを提案したいとの思いから生まれた『BYO テーブル』は、4種類の天板と4種類の脚を自由に組み合わせることができ、空間や用途に合わせてサイズオーダーも可能。オーセンティックで上質な素材感なのに、値ごろ感があるのも魅力的です。

理想のテーブルの形・用途は人それぞれだから嬉しいカスタマイズ

ダイニングテーブルは生活の要。サイズ感やデザインが “少しだけ”イメージしていたものと違うために、なかなか欲しいものが見つからなかったり、かといってオーダーするには完成品がイメージしにくかったり…。

できれば相談しやすい雰囲気のショップで自分好みにカスタマイズして理想のテーブルを買えれば! そんなワガママに応えてくれるのが、「ザ・コンランショップ」のオリジナルテーブルシリーズ『BYO テーブル』です。家族構成、空間、用途に合わせて複数のバリエーションから選択していくことで、自分に合ったテーブルを作ることができます。

■1:天板の形状は3種類、脚は4種類から組み合わせ自由!

天板の形状は正円・長方形・正方形、から選べます。正円は、脚の形状によっては人数を限定せずに使用でき、お互いの顔を見ることができるので親密度を高めます。サイズは、使い勝手のいい直径1100 mmの1種類。

長方形・正方形は、壁付けできるので、レイアウトも比較的簡単。1人分のスペースを大きく取ることができ、テーブルの種類も豊富です。幅1200~2200mmの間で100mm刻みでのオーダーが可能。奥行きは850・900・1000 mmの3サイズから選択可能です。

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天板は上段左から/正円・長方形・正方形。脚は下段左から/「A:ストレート」・「B:スチール」・「C:プレート」・「D:ウッドターン」。

脚の形状は4種類から選べます。もっともシンプルでさまざまな椅子や空間に柔軟にフィットする「A:ストレート」は、床に向かってスっと斜めにカットされたシンプルな形状で、どのようなテイストの空間にも合います。「B:スチール」はインダストリアルな雰囲気に、「C:プレート」は接地面が線なので畳の間にも合わせられます。「D:ウッドターン」は、昔から家具の装飾に使われているロクロ挽き(木を回転させながら刃を当てて形を作る加工方法)でクラシカルな味付けをしてくれます。

なお、正円・正方形の天板は「A:ストレート」「D:ウッドターン」の脚に対応。同じ4人用ダイニングテーブルでも、脚の形状と椅子の組み合わせで全く雰囲気が変わります。

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長方形の天板に、「A:ストレート」の脚を組み合わせたダイニングテーブル。
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長方形の天板に、「C:プレート」の脚を組み合わせたダイニングテーブル。

■2:好みと用途で選ぶ、天板の「樹種」と「仕上げ」

樹種は、オーク(白木色)とウォルナット(濃茶色)の2種類が選択可能。床の色やお手持ちの家具と合わせて選ぶとよいでしょう。

仕上げは、オイル仕上げとウレタン塗装仕上げから選べます。オイル仕上げの特徴は、より自然な風合いで傷がついても紙やすりで削って磨くなど簡単に手入れできて、使い込んでいくことで味わいが増していくこと。ウレタン塗装仕上げの特徴は、表面に塗膜を作るのでやや艶のある風合いで木の色が変化しにくくシミや傷がつきにくいことです。

注意点としては、オイル塗装は熱いものをそのまま置いたりコップ等の輪じみができたりしてもご自身で削って磨いてきれいにできますが、ウレタン塗装仕上げは熱いものをそのまま置くと白く曇ってしまいメーカーに持ち込まないと直すことができません。

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同時期に制作されたオークの仕上げの違いによる色味の変化。左のオイル仕上げは、右のウレタン塗装仕上げに対して経年による樹種特有の暖かい黄色味が出ています。

■3:長方形の天板の場合は、エッジの仕上げを2種類から選択可能

天板の長手方向のエッジを“ストレート”にするか、無垢天板によく見られる丸太の緩やかな木のカーブを感じさせる“ライブ”(長手側のみ断面のカットに25度の傾斜がつく)にするか選べます。

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ストレートエッジのテーブル(左)には、ナチュラルな椅子を。ライブエッジのナチュラルな雰囲気のテーブル(右)には、デザインコンシャスな椅子を合わせて。

おすすめはシンプルだけどクラッシックな遊び心のある丸テーブル

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【ブランド】ザ・コンランショップ 【商品名】ヴィルド ユア オウン テーブル Dレッグ オーク ストレートエッジ 【価格】¥198.000(※2022年10月1日より¥214,500) 【サイズ】幅1100×奥行き1100×高さ730(mm) 【材質】オーク(オイル仕上げ)

以上のようにさまざまな組み合わせはありますが、私のおすすめは直径1100mmの丸テーブル。2~4人掛けに丁度いいサイズでクラッシックな印象を嫌味なくお部屋に添えてくれるデザインは、ほかの家具屋さんで見たことがないバランス! 新鮮に感じました。

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デンマークブランド「グビ」のフェミニンな椅子とも相性抜群
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椅子との組み合わせが自由度の高い730mmの脚。「天板の高さ~椅子の座面高」は大体300mm前後がよいとされています。

高品質な材質・デザインなのに値ごろ感がある理由

『BYO テーブル』の価格帯は¥160,000~380,000(2022年10月1日より¥19,250~451,000)と、「ザ・コンランショップ」が販売しているものとしては非常にお手ごろプライス。

その理由は、販売スタッフの方の「『ザ・コンランショップは高い』そんなイメージをお持ちのお客様も多いなか、手に取りやすい価格でお住まいのコーディネートを楽しんでいただきたい! と力を入れているオリジナルアイテムです」という言葉に表れています。

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簡易的な構造だからこそ実現した、フレンドリーな価格と品質の高さ。

見えないところまで美しく仕上がっていなくては! ということよりも、日常的に目に触れ、手を触れるところに重きをおいて開発されたアイテムだということを最後にお伝えします。


今回は、「ザ・コンランショップ」の日本オリジナルアイテム『BYO テーブル』をご紹介しました。

家づくりは選択と決断。限られた予算でどこにこだわり、空間を作るのか。購入する過程で「どう暮らしたいか」を考えさせてもらえるのも『BYO テーブル』の魅力だと感じました。そういう視点でぜひ一度、ショールームで実物を体感してみてくださいね。

※掲載商品の価格は、すべて税込みです。

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この記事の執筆者
イデーに5年間(1997年~2002年)所属し、定番家具の開発や「東京デザイナーズブロック2001」の実行委員長、ロンドン・ミラノ・NYで発表されたブランド「SPUTNIK」の立ち上げに関わる。 2012年より「Design life with kids interior workshop」主宰。モンテッソーリ教育の視点を取り入れた、自身デザインの、“時計の読めない子が読みたくなる”アナログ時計『fun pun clock(ふんぷんクロック)』が、グッドデザイン賞2017を受賞。現在は、フリーランスのデザイナー・インテリアエディターとして「豊かな暮らし」について、プロダクトやコーディネート、ライティングを通して情報発信をしている。
公式サイト:YOKODOBASHI.COM