【目次】
「人気」の前下がりボブのセットの仕方【2選】
【1】内巻きの前下がりボブ
\ZACC raffineの伊藤塁さんがレクチャー!/
ボブヘア代表:大村香織さん(40歳/PR)の場合
どの世代からも安定の人気を誇るボブスタイル。ボブといっても、ストレートで「クールボブ」から、毛先がふわっと動く「軽やかボブ」、前髪のある「キュートなボブ」までスタイルは多様です。ZACC raffineスタイリストの伊藤塁さんが「40代におすすめ」と言うのが、毛先にまとまりとツヤ感のあるエレガントな印象のボブスタイル。「毛先がスカスカしているのは一昔前に流行った若い世代のスタイル。今っぽく仕上げるなら毛先のボリュームは必須です。とくに40代は、髪の悩みも多く、スタイリングをしても手抜き感が出たり、疲れている印象にもなりがち。毛先にまとまりと厚みを持たせてあげると、毛束にツヤが生まれ、若々しくエレガントな雰囲気に。自宅でのスタイリングもしやすいのでおすすめです」(伊藤さん)。
カラーはブラウンベージュ系のカラー剤など、ツヤを意識した色味がおすすめだと教えてくれました。「明るすぎず暗すぎない絶妙のコントラストで、大人の色っぽさがグッと増します」(伊藤さん)。そして、ボリュームのある毛先とツヤの出るカラーで完成した、伊藤さん一押し「エレガントなショートボブ」がこちらです。
「ベースは、毛先にボリュームが出やすい前下がりボブ。分け目をふわっと立たせたいので、トップにレイヤーを入れています。ストレートタッチのストンと落ちやすい髪質なので、アイロンで巻いて髪全体が豊かに見えるよう、ボリュームを与えています」(伊藤さん)。
<スタイリング方法>アイロンとドライヤーを使った簡単3ステップ
「卵型は輪郭が綺麗なので、毛先を巻きながらフェイスラインを出すと表情が明るい印象に。抜け感やこなれ感も出ます」(伊藤さん)。
<STEP.1>毛先をすべて内巻きにする
<STEP.2>トップ、前髪、表面の毛束を巻く
<STEP.3>分け目と逆方向から乾かす
<前下がりボブ スタイリングのコツ3か条>
- 毛先を内巻きにしてまとまりを出す
- 前髪、トップ、表面の中間を巻くことでニュアンスを与える
- 分け目と逆から熱を与えてトップの根元を立たせる
「分け目にドライヤーを当てることで根元が立ち上がり、ペタッとした寂しい印象になりません。いつもの分け目と逆から乾かすことでよりふんわりとした印象になります」(伊藤さん)。
ボリューミーな毛先で「古臭い」から「色っぽい」に激変!今すぐ真似したいエレガントボブ
【2】切りっぱなし外ハネの前下がりボブ
\ROIの今井雄二さんがレクチャー!/
ボブヘア代表:田中恵理さん(45歳/俳優・声優)の場合
顔が縦長に見えるという面長さんのお悩みを解決してくれるのは、表参道にあるヘアサロン「ROI」のスタイリスト・今井雄二さん。今井さんは「ボブヘアの場合、顔まわりに縦の直線を作らないように注意が必要」と言います。「直線的な縦のシルエットは、面長感をさらに強調してしまいます。重要なのは、面長の縦長感をやわらげること。前髪を作って顔の縦幅を減らし、外ハネシルエットと毛先の動きで横幅を出しましょう」(今井さん)。さらに、前髪は広めに作るのがおすすめだそう。「前髪をワイドにすることで、縦長感を緩和して、横の印象を作る効果があります。40代は幅の狭い前髪よりも、顔型に合わせた幅広な前髪がおすすめ。そのほうが、あか抜けて見えますよ」(今井さん)。
サイドに動きを作るデザインは、年齢による髪のうねりを活かすことも可能に。髪の動きが出にくくペタッとしやすい人も、自然とふわっとなるそう!「やや前下がりのボブをベースに、前髪は目元と顔型に合わせてワイドにカット。サイドは丁寧に根元の重さを取って、ラフな動きが出るようにしています。毛先が薄くなりすぎないように意識したカットが重要です」(今井さん)。
<スタイリング方法>巻き過ぎ注意!自然でラフな動きを作って
「髪は巻くというよりも、ラフな動きを作るのが旬。外ハネはやりすぎないこと!前髪はコテで毛先を少し流すと、面長をカバーできます。サイドに膨らみをプラスして菱形に作れば、前髪の効果がアップして輪郭が卵型に!」(今井さん)。
<STEP.1>全体の毛先を外ハネにする
32mmのヘアアイロンで、毛先全体をゆるく外巻きにする。
<STEP.2>顔まわりに膨らみを作る
顔まわりの中間の髪の内側に、ヘアアイロンを当てて膨らみを作る。
<STEP.3>表面の髪にリバース巻きで動きを出す
髪表面は、中間から毛先までアイロンの外側を通して後方に巻き、ラフな動きをつける。
<STEP.4>前髪はゆるく内巻きに
前髪の毛先にヘアアイロンを当てて軽く通し、ゆるく内巻きにしながら流す。
<STEP.5>スタイリング剤をつける
シアバター系のスタイリング剤を手のひらにのばし、髪の内側→毛先→表面→前髪の順に、内側に空気を入れながらなじませる。
<前下がりボブ スタイリングのコツ3か条>
- 外ハネをやりすぎない
- リバース巻きは横のボリュームを出すイメージで
- シアバターは空気を含みながらなじませる
「ラフな動きが出るカットをしているので、軽く巻くだけで動きが出ます。とにかく40代はやりすぎ注意です!」(今井さん)。
面長顔カバーヘア|40代は前髪であか抜けして“小顔見せ”に挑戦!
「お悩みを解決する」前下がりボブのセットのやり方【4選】
【1】毛量が多い人におすすめの前下がりボブ
\sui表参道店の中村育美さんがレクチャー!/
ボブヘア代表:清水千恵さん(38歳/主婦)の場合
大人女性に似合うボブスタイルを提案してくださるのが、sui表参道店のヘアデザイナー、中村育美さん。「カットラインに鋭角をつけて、角のあるシルエットをつくるのがポイントです。菱形シルエットにするとあごのラインがキュッと引き締まって見えるので、小顔効果も狙えます」(中村さん)。髪が広がりやすい猫っ毛でも、毛量が多くてまとまりにくい髪でも、スタイリッシュにまとまる大人のボブをご紹介します。
髪が柔らかく、毛量の多い清水さんの髪質。「この髪質でワンレングスにすると広がってしまうので、レイヤーを入れてシルエットにメリハリをつけるとご自身でも扱いやすいスタイルになります」(中村さん)。
<スタイリング方法>ペタンコになりやすいトップを立ち上げて菱形をつくる
どんなに毛量が多くても、ペタッとなりやすいのが頭頂部。「トップの髪を立ち上げておかないと、顔が大きく見える台形シルエットになってしまいます。菱形の突端にあたるトップを根元からブローするだけで、輪郭の引き締まり感がぜんぜん違います!」(中村さん)。
<STEP.1>分け目をまたぐように頭頂部の髪をブローする
<STEP.2>レイヤーの入っている部分にワックスを揉み込む
<前下がりボブ スタイリングのコツ3か条>
- 頭頂部は根元を立ち上げて菱形シルエットをつくる
- 襟足を引き締めてシルエットにメリハリをつける
- オイル感のあるワックスでツヤを出す
「ふんわりとしたシルエットをつくるには、束感ができるムースよりオイル感のあるワックスがおすすめです。ツヤも出るので、特に猫っ毛の方にはいいですよ」(中村さん)。
頭でっかちに見えない大人の前下がりボブ|毛量が多くてまとまらない猫っ毛でも大丈夫!
【2】硬くて太い髪におすすめの前下がりボブ
\DIFINO aoyamaの山口祐亮さんがレクチャー!/
ショートボブヘア代表:中村洋子さん(42歳/フリーランスPR)のお悩みを解決するには…
硬くて太い髪質だと、軽やかさを出すのは難しい…と思っていませんか? DIFINO aoyama店長の山口祐亮さんは「髪が太くて硬いとトップにボリュームをつくりにくいもの。加えて同じ位置に分け目をつくっているとトップがペタッとなってしまいます。分け目をずらすだけでトップにボリュームが生まれて、軽さのあるスタイルになりますよ」とのこと。そのずらし方を教わります。
硬くて太い髪質で、頭のはちが張っているためよけいに広がりやすい中村さんの髪。「はちから下が広がりやすいと、ちょうどその上あたりがへこんでしまうんです。そうなると、どうしてもトップにボリュームが出にくくなります。髪の表面にレイヤーを入れて動きが出るようにして、さらに後頭部に丸みが出るように形をつくっておくと、スタイリングもしやすくなりますよ」(山口さん)。
<スタイリング方法>トップの毛束を前後左右に揺らしながらブローしてボリュームを出す
「スタイリングする前に分け目をニュートラルな状態にしておくことがポイントです。入浴後すぐに髪を乾かせないときは、いつもの分け目とは逆方向に分けておくといいですよ」(山口さん)。
<STEP.1>頭頂部の髪を握り、前後左右に揺らしながらドライヤーをあてる
<STEP.2>ストレートアイロンを根元近くから毛先までさっと通してツヤを出す
<STEP.3>髪をかき上げるようにしてスタイリング剤をなじませる
<前下がりボブ スタイリングのコツ3か条>
- いつも同じ分け目にせず、スタイリング前はニュートラルな状態にすること
- 全体のシルエットが菱形になるよう形づくる
- スタイリング剤は表面からつけず、内側から大胆になじませる
「スタイリング剤を表面からつけると、せっかくボリュームを出した髪がつぶれてしまいます! かき上げるようになじませてください。こまごまとスタイリング剤をつけると、形をつくりにくいので、大胆になじませると失敗しません」(山口さん)。
【3】ボリューム不足の人におすすめの前下がりボブ
\Rougyの二階堂雪さんがレクチャー!/
ボブヘア代表:新井希衣子さん(52歳/主婦)のお悩みを解消するには…
髪にボリュームがなくなると、ショートスタイルは難しいかも…とためらっていませんか?
Rougyのヘアデザイナー、二階堂雪さんが提案するグラデーションボブなら、そんな悩める髪でも大丈夫。「トップにボリュームを持ってきて、丸みをしっかり残すようなシルエットにすれば、ボリュームが足りない髪でもボブスタイルが楽しめます」(二階堂さん)。
髪悩みに負けないスタイリング方法を教わりました。「ボリュームゾーンが下にあると顔のラインがもたついて見えるので、トップにボリュームをもたせます。頭頂部がペタッとしやすい新井さんに、ぴったりのスタイルです。今回はサイドの髪を耳にかけず、ふんわりシルエットに仕上げていますが、耳にかけてタイトにまとめるだけでシャープな印象にもなり、いろいろな表情が楽しめます」(二階堂さん)。
<スタイリング方法>頭頂分の髪を根元を立ち上げるように巻き、トップのボリュームをアップ!
「トップにボリュームが出にくい方は、髪を乾かす段階から根元を立ち上げるようにドライヤーをあててください。指の腹で地肌を擦りながら、根元中心にドライヤーをあてると毛穴の向きも立ってくるので、立ち上がりがつくりやすくなります」(二階堂さん)。
<STEP.1>頭頂部の髪が立ち上がりやすいように、指で地肌を擦りながらドライヤーをあてる
<STEP.2>頭頂部の髪を前後2つの毛束に分け、それぞれカールアイロンで毛先から根元に向かって巻く
<前下がりボブ スタイリングのコツ3か条>
- 髪を乾かすときは地肌を指で擦って、分け目を消すようにすること
- トップの髪を根元から立たせてボリュームをもたせる
- 染めるときは元の髪色よりワントーン明るくしてツヤ感を出す
「髪色を明るくしたくない方でも、ご自身の髪色よりワントーン明るくするだけでツヤ感が出てきます。ツヤ感があるだけでパサついたダメージヘアに見えないのでおすすめです」(二階堂さん)。
頭頂部のボリューム不足は丸みを残した「前下がりボブ」で解決!
【4】輪郭が気になる人におすすめの前下がりボブ
\Doubleの西村光太郎さんがレクチャー!/
ボブヘア代表:植田智子さん(38歳/主婦)の場合
今回は、表参道の美容室Doubleの店長・西村光太郎さんに、面長顔がボブスタイルにするときのポイントについて教えていただきました。「面長の場合、シルエットを横に引っ張って、縦長な印象をやわらげることが大切です。正面から見たときに一番ボリュームが出る位置を高めに設定して、キレイな菱形に仕上げるといいと思います」(西村さん)。
また、年齢により髪のボリュームがなくなると、全体がのっぺりと見えることも。これは、面長さんにとって致命的!「前下がりラインで、後頭部に自然な丸みが出るようにカットすると、面長の輪郭を調整しつつ、フォルムが立体的に見えてボリューム感もアップします。どこから見てもリフトアップして見えるシルエットなので、40代の方にはおすすめです!」(西村さん)。
ということで、前から見ても横から見ても美しいシルエットで、顔型美人になれるボブスタイルのカット方法を教えていただきました。「まずはレザーで前下がりのシルエットにカット。後頭部に自然な丸みが出るように、グラデーションカットをして高さを作ります。ほどよく重さを残すことで、ボブでもほんのりエレガントに。髪質が少し硬めなので、全体にデジタルパーマをかけて、柔らかさと色っぽさを出しています」(西村さん)。
<スタイリング方法>ドライヤーを上手に使ってボリュームアップ!
「ドライヤーの風の当て方、乾かし方で、仕上がりのボリューム感が変わってきます。大切なのは、全体のシルエットをペタッとさせないこと。そこを意識して乾かしてみてください」(西村さん)。
<STEP.1>根元を擦りながらハンドドライ
<STEP.2>後ろから風を当てる
<STEP.3>前から風を当てる
<STEP.4>ワックスをつけて整える
<前下がりボブ スタイリングのコツ3か条>
- 地肌を擦って乾かし、髪の根元を起こす
- ワックスをベタッとつけない
- ワックスの量は少しでOK
「髪がつぶれやすくなるので、スタイリング剤は少量でOK。根元にはつけないようにしましょう」(西村さん)
- TEXT :
- Precious.jp編集部