食通の間の手土産として、ひそかな人気を誇るいなり寿司。おにぎりやサンドウィッチのように、具材を選ばないため誰にでも食べてもらえるというメリットがあります。

一体どこのお店の「いなり寿司」を差し入れすると、確実に喜んでもらえるのか? 今回、味や食材にこだわりがあっておいしいうえに、包装が素敵で、プレミア感がある名店のいなり寿司を3つ、厳選してみました。すっとつまんでいただいたそのひと口目から感動せざるを得ない、絶品ないなり寿司ばかりです。ぜひ一度、次の手土産候補にしてみてくださいね。

■1:ひと口サイズで食べやすい『四君子折り詰め』「白金や(ぷらちなや)」(銀座)

焦げ目がついたお揚げと、紅白のパッケージがインパクト大!

2017年のGINZA SIXオープンに始まり、シャネルやカルティエ、ルイ・ヴィトンなどハイグレードなラグジュアリーブランドのブティックも続々と改修を終え、ますますスタイリッシュになった銀座の街。優雅なひと時を求める大人の女性たちが闊歩する銀座で、一口サイズで上品な味が評判となっているのが「白金や(ぷらちなや)」のいなり寿司です。

この「白金や」で販売されている『四君子折り詰め(しくんしおりづめ)』 (税抜1,300円)は、焼き 名代いなり、焼き 酉込みいなり、焼き紫蘇 いなり、焼き栗 いなりという、4種類の異なった具材を使ったいなり寿司が味わえます。

歌舞伎座の横に位置する店舗では、観劇のお供として購入されていくケースも多いそう。「白金や」の北川さんに、商品の特徴についてうかがいました。

「2015年より販売いたしております『四君子折り詰め』は、四君子折り詰めの内容が仕入れにより、不定期で変更しています。山椒の実を使った、焼き 名代いなりは定番で変更はありません」

季節によって中身の食材が変えることで、飽きがこない工夫をしているいなり寿司なのですね。

「そうなのです。当店のいなり寿司は舞台でお疲れになられた役者様のために、少し甘じょっぱさを強くしております。またメイクの白粉(おしろい)を崩さずに、ひと口サイズでお召し上がりできるように、気をつけております。また、贈り物に使われる機会が多いので、外からの見た目、折箱からも華やかになるようにと心がけております」

従来のいなり寿司の家庭的なイメージではなく、上品な大きさと癖になる味が、大人向けと言えそうですね。場所柄、歌舞伎座の俳優さんやお土産で購入されるケースが多いのでしょうか。

「たしかに、歌舞伎役者様への差し入れ、各所劇場様への楽屋御見舞い、観劇の際のお供に、お土産にご利用される方が多いです。また、最近ではSNSでも商品を知っていただき、パーティーや持ち寄りの女子会にご利用いただく機会もかなり増えております」

ひと口サイズで、食材の中身もバラエティに富んでいるので、ホームパーティーに持っていくと喜ばれそうです。

「お土産でお召し上がりいただいたお客様がお越しになり、“差し入れにいただいて、おいしかったから私も差し入れに使うわね”と言っていただけたりすると、お客様の贈り物という特別な用途のお役に立てたと感じますし、とてもうれしく思います」

焼いたお揚げの、香ばしい匂いが食欲をそそります。口いっぱいに甘じょっぱい味つけのいなり寿司を頬張ると、ついつい食べすぎてしまいそう。

問い合わせ先

  • 銀座白金や(ぷらちなや)
  • 営業時間/(お持ち帰り)午前10時~午後16時
  • 定休日/不定休、歌舞伎座様の休演日と同じ
  • TEL:03-3542-9090
  • 住所/東京都中央区銀座4丁目13番16号 歌舞伎座横

■2:お揚げを包まず巻く「呼きつね(こきつね)」の進化系いなり寿司(六本木) 

酢飯を揚げで巻くスタイルは上品な印象

六本木の賑やかな喧騒から離れた路地裏に、隠れ家のように佇むテイクアウト専門のいなり寿司店「呼きつね(こきつね)」。元々は、「西麻布 いなりや 呼きつね」という店名で、2012年に西麻布にいなり寿司専門店として開業されたそう。現在は六本木に移転し、西麻布の店舗の頃よりは少し広くなりましたが、和を基調とした看板やのれんが風情を感じさせます。

芸能人や、映像関係の人たちにも差し入れとして評判とされている「呼きつね」の8個入 金胡麻・胡桃・期間限定1種(税込1,000円)、金胡麻・胡桃・期間限定2種(税込1,100円)のいなり寿司。今回、そんな『呼きつね』の担当者に、商品の魅力についてうかがいました。

和を基調とした包装は、目上の方に喜ばれそう

おひとりさまでも気軽に買える8個入から、ホームパーティーへの手土産にも最適な風呂敷包みのものまで用意があるのですね。

「そうです。当店のいなり寿司は、お手軽な8個入から、20個入、27個入、さらには大勢の方で召し上がれる『48個入 金胡麻・胡桃・期間限定2種・風呂敷包』(税込7,000円)がございます。期間限定はそのときによって、およそ1か月から2か月で内容が変わっています」

ずらっと並んだ黄金色に輝くいなり寿司

限定と聞くと、つい食べてみたくなってしまいたくなりますが、どのような食材を使っているのでしょうか。

「限定商品には築地から仕入して調理した本まぐろの角煮や鰻、香りのよいゆずを使用しています。そしていなり寿司としては珍しいのですが、おすすめはチーズです! これは意外性があって、女子会でも好評を得ております」

チーズ入りのいなり寿司は、ワインなどにも合いそう。お酒好きが集まるホームパーティーのお土産にも喜ばれそうですね。

「ホームパーティーなどの手土産のほかに、花火大会や、楽屋見舞い、お中元やお歳暮というような贈呈品としても幅広くご利用いただいております。当店は”南関あげ”という、乾燥した揚げを包む形でなく、巻くというスタイル。濃いめの味つけではなく、もちもちした食感と、甘さを控えながらも、しっかりと味を含ませた揚げが特徴で、好評いただいております」

確かに、酢飯を揚げで包むのではなく、巻いたいなり寿司は、ほのかな揚げの甘みと、少し硬めの酢飯の食感を味わえます。上品な味わいは、仕事関係やお世話になった目上の方への手土産としても、気に入ってもらえそうです。

問い合わせ先

  • 呼きつね (こきつね)
  • 営業時間/10:30~19:00(18時半までに購入)日曜祝日営業
  • 定休日/月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日がお休み)
  • TEL:03-6434-9171
  • 住所/東京都港区六本木7-12-12 小林邸1F

■3:明治22年創業から変わらない味の『伝統の稲荷寿し』「壺屋」(三越前)

豊川稲城神社のパッケージが風情を感じさせます

愛知県豊橋市で明治22年に創業された「壺屋」は、豊橋市を中心に駅弁を販売している老舗店。都内では、日本橋三越本店にもお店があります。創業時から提供されていたのが、定番商品である『伝統の稲荷寿し』(税込734円)。豊川稲荷神社の狐が描かれているパッケージは、まさに豊橋名物と言えそう。

酢飯に、出汁の甘さがよくしみこんだ油揚げで包まれたいなり寿司は、各自持ち寄りのホームパーティーなどでは、味のアクセントになります。今回は、『壺屋』の長島さんに、おいしさの秘訣についておうかがいしました。

創業した当初からずっと、手づくりでつくり続けられている『伝統の稲荷寿し』。これだけ長い期間、人々に親しまれて来たのは、何故でしょうか。

「昔からの秘伝のたれを、継ぎ足してじっくり煮込んでいます。1枚分を半分にカットした油揚げを熱湯で油抜きをして、同時に油抜きの鍋に並んだ大鍋で味つけしています。味つけには、地元三河産の醤油に、白ザラメをたっぷり加えています。よく甘辛だけど癖になる味と評判をいただいています」

確かに食べたい個数ずつ食べることができるいなり寿司は、駅弁としても優れているといえます。

「『伝統のいなり寿司』は、今ではお土産としても購入していただいており、百貨店では1個からの販売もしております。愛知県豊橋市や、名古屋市だけではなく、東京でも取り扱い店舗があるので、お買い求めできます。また『季節の稲荷セット』では、栗、さつまいも、えび、うなぎ、松茸、桜えびというような、彩り豊かな具材を使ったいなり寿しを提供しています」

『伝統のいなり寿司』は、お揚げに包まれた、甘さあふれる酢飯がボリューム満点。メイン級の食事となりえます。見た目はオーソドックスないなり寿司こそ、まさに王道の味と言えそうです。

問い合わせ先

  • 壷屋弁当部
  • TEL:0532-31-1131
  • 住所/愛知県豊橋市白河町11番地
  • 日本橋三越本店 本館地下1階 壺屋
  • 営業時間/10:30~19:30
  • 定休日/日本橋三越のお休みに準ずる
  • TEL:03-3241-3311
  • 住所/東京都中央区日本橋室町1-4-1

焼いた揚げが香ばしいいなり寿司、お揚げで包むのではなく、巻いたスタイルのいなり、明治の創業以来変わらぬ味で親しまれている伝統のいなり……。どれも「食べるのがもったいない!」と思ってしまうほど絶妙な味わい。

差し入れにもいいですが、ちょっとした小腹を満たすフィンガーフードにもぴったり。大切な人のためにも自分のご褒美のためにも、こだわりのある店で選んでみませんか?

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
WRITING :
池守りぜね