物事を悪い方向に考えてしまうことを「ネガティブ思考」ということから「ネガティブ」という言葉によくないイメージをもつ人は多いのではないでしょうか。「ネガティブ」は電極の「マイナス」も意味する言葉であることから、物事の「負の側面」を表すのに多く使われています。でも、「ネガティブ」の正確な意味を理解すれば、「ネガティブ思考」もある意味ポジティブに捉えることができるかもしれません。一緒に学びましょう!

【目次】

物事には「負と正」、両方の側面があるものです。
物事には「負と正」、両方の側面があるものです。

【「ネガティブ」を使いこなすための「基礎知識」】

■意味は?

カタカナ語としてすっかり定着している「ネガティブ」の由来は、英語の[negative]。「否定的な」「消極的な」といった意味をもち、「電極のマイナス」も指すことから、物事を正と負の側面で二極化したときの「負の面」を表すときに多く使われます。

例えば「ネガティブ思考」といえば、「物事を悪い方向に捉える傾向が強い考え方」のこと。まだ先行きがはっきりしないうちから、「どうせ悪い結果になるに決まっている」などと、悲観的な発想に陥ってしまいがちな考え方です。「マイナス思考」とも言いますね。では「ネガティブ」の反対側、「正の側面」のことは何と表すのでしょうか?


【「ネガティブ」の「反対語」は?】

■ポジティブ

物事の「負の面」を「ネガティブ」と言うのなら、「正の面」はポジティブです。ご存じですよね!「ポジティブシンキング」といえば、「物事をなんでもよい方向に考えること」を指します。「ネガティブ」は「否定的」「消極的」「後ろ向き」、「ポジティブ」は「肯定的」「積極的」「前向き」と、対にして覚えるとわかりやすいですね。


【 「ネガティブ」の使い方がわかる「例文」5選】

■1:「まだ具体的に何も説明していないうちから、ネガティブな意見ばかり言うのはやめてほしい」

■2:「ネガティブワードばかり口にしている人の多くは、表情や雰囲気も暗いという印象がある」

■3:「陰キャの特性といえば、真っ先にネガティブ思考が挙げられる」

「陰キャ」とは「陰気なキャラクター」の略ですね。対義語は「陽キャ」です。

■4:「根も葉もない悪口を言って人を貶(おとし)める、ネガティブキャンペーンには惑わされないようにしよう」

ネガティブキャンペーンは略して「ネガキャン」とも言いますね。元々は誹謗中傷によって対立候補をおとしめる選挙戦術を表す言葉でした。他社の商品や他企業の悪い評判を広げようとするイメージ戦略や、人の悪口を言って誹謗中傷する行為を指します。

■5:「発想がネガティブだと言われがちな人は、実はリスクヘッジ巧者でもある」

ネガティブな人は、常に物事を悪い方向に考えがち。でもそれゆえに、「リスクに備える防御力の高い人である」とも言えそうです。


【「ネガティブ」の「類語」「言い換え表現」は?】

■否定的

■後ろ向き

■消極的

■マイナス思考

一般的には暗いイメージをもたれがちな「ネガティブ」ですが、「用心深い」と視点を変えれば、よい側面やメリットも見つかりますよ。

■用心深い

■リスク管理がうまい

■最悪の状況を回避できる

■騙されにくい

■想定外が少ない

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物事を悪い方向に考えてしまう傾向が強い「ネガティブ思考」は、「陰キャ(陰気なキャラクター、性格の人)」の特性のように言われがち。でも実際には、あらゆる物事に明るい側面と暗い側面があるように、ひとりの人間の性格にも陰キャと陽キャの両方が存在しているものです。どんな優秀な人であっても、ときには落ち込んでネガティブ思考に陥ることがあって当然。自分が「今、ネガティブになってるな〜」と自覚できれば、出口は案外近いのかもしれませんよ。

この記事の執筆者
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参考資料:『日本国語大辞典』(小学館) /『デジタル大辞泉』(小学館)/プログレッシブ和英中辞典(小学館)/『すっきりわかる! 超訳「カタカナ語」事典』(PHP) /『カタカナ語 すぐ役に立つ辞典』(河出書房新社) :