明日・3月8日は、3と8の語呂合わせで、『サバの日』『さやえんどうの日』『サワークリームの日』など、食べ物に関連する複数の記念日に選ばれています。…ということで本日は、「食べ物」に関係する日本語クイズをお送りします。
【問題1】「蒟蒻」の語源は?
「蒟蒻(こんにゃく)」の語源として正しいものを、以下の選択肢の中から選んでください。
1:外来語
2:今昔(こんじゃく)
3:今夜食うもの
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 1:外来語 です。
「蒟蒻(こんにゃく)」は、サトイモ科の多年草の名称であり、また、この植物の地下茎(蒟蒻芋)を原料とする加工食品を指す言葉です。改めて考えると「こんにゃく」、特殊な音の呼び名ですね。これは、外来語の音変化による呼び名です。植物の「蒟蒻」は、奈良時代に中国から伝来し、その際に「蒟蒻」という漢語も一緒に伝わりました。漢語の「蒟蒻」の撥音は「クニャク」です。平安時代につくられた漢語事典『和名類聚抄)(わみょうるいじゅしょう』に、「蒟蒻」の読み方として「古迩夜久(こにやく) 」とありますので、外来語の音変化で、しだいに現在の「蒟蒻(こんにゃく)」という名称が定着した、と考えられます。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「雁擬」ってなんと読む?
「雁擬」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:豆腐を原料とする加工食品です。
<使用例>
「母の得意料理だった、雁擬の煮物が懐かしいわ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 雁擬(がんもどき)です。
「雁」という字は、音読みで「ガン」、訓読みで「かり」と読みますが、「雁(がん)」も「雁(かり)」も、同じ鳥を指す名称です。「擬」は、「ギ」という音読みのみ、常用漢字として扱われますが、字の意味に「まねる。にせる」「まがい。もどき」などがございます。「雁擬(がんもどき)」は、江戸時代に、鳥の雁の肉に味と食感を似せた精進料理として考案されたと言われており、当時は蒟蒻を使用した料理だったようです。
***
本日は、3月8日『サバの日』『さやえんどうの日』『サワークリームの日』など、複数の食べ物関連の記念日にちなんで、「食べ物」にまつわる日本語から、
・蒟蒻(こんにゃく)
・雁擬(がんもどき)
の読み方をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/一般財団法人日本こんにゃく協会ウェブサイト/『語源由来辞典』(株式会社ルックバイス)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱