「らさい」ではありません!「罹災」ってなんと読む?
明日から9月に入りますね。今年はまだまだ残暑が続くようなので、みなさま、ご自愛くださいね。
さて、9月1日といえば、1923(大正12)年に発生した大地震「関東大震災」を忘れぬように、と『防災の日』『防災用品点検の日』などに制定されております。また、日本古来の雑節で、台風に見舞われることの多い時期であることを注意喚起する「二百十日(にひゃくとおか)」でもあります。自然災害は、人間の力で避けようと思って避けられるものではありませんが、「もしものとき」のために備えることはできます。しまいっぱなしになっている防災用品に期限切れのものがないか、また、お住まいに補修が必要なところはないか、緊急時の行動についての確認など、この機に、ぜひご確認くださいね。
本日は、災害の「災」と、台風の「台」という字から、日本語クイズをお送りします。
【問題1】「罹災」ってなんと読む?
「罹災」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「地震や家事など、災害に遭うこと。被災」という意味の言葉です。
<使用例>
「もしも罹災してしまったら…と、この機に、家族でシミュレーションしてみましょう」
・・・さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 罹災(りさい) です。
「罹」という字は「罹る(かかる)」と読む字で、「罹災(りさい)」のほかにも「罹患(りかん)」「罹病(りびょう)」などの熟語がございます。喜ばしくない状態になること表す熟語に広く使われるため、文書や大人の会話ではしばしば登場しますが、この字を「羅(ら)」と混同してしまう例があるようで、「罹患(りかん)」を「らかん」と表現する方に出会ったこともございます。…ということで、改めて確認しておきました。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「台」の読み方「う○○」…なんと読む?
「台」という字の読み方として正しくなるよう、読みがな「う○○」の○に入る、それぞれのかなをお答えください。
ヒント:「四方を眺めるために建てられた、高い建物」「極楽に往生した者の座る、蓮の花の形をした台」「眺望をよくするために土を積んで高くしたところ」などの意味をもつ言葉です。
<使用例>
「この丘を登ると、街全体を見晴らすことのできる台(う○○)があるのよ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… ○○に てな が入り、 台(うてな) です。
「うてな」という言葉、人名や社名などで出会うことがございますね。固有名詞は、響きの雰囲気で付けられたものもありますが、「うてな」に関しては「台(うてな)」という一般名詞とも関係ありそうです。「台(うてな)」は、包括的には「周囲を見渡せるような、地面よりも高い場所」というイメージをもつ言葉です。「(高貴なイメージの)血族。同族」、また、極楽浄土の蓮台のイメージから「植物の蕚(がく)」という意味で使われることもあります。
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本日は、9月1日『防災の日』『防災用品点検の日』『二百十日』などにちなんで、「災」「台」という字の入った日本語から、
・罹災(りさい)
・台(うてな)
という言葉の読み方をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版 日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱