What’s up in Milano？ミラネーゼとは、生き方｜軽やかでこなれていて、カッコいい — 世界を魅了するミラノのおしゃれやライフスタイル。その根底にある尽きない情熱をプレシャス世代のマダムが語ります！
2015年のミラノ万博以降、新しいエリアの誕生や歴史的な建造物の再生など、ヨーロッパの中でも活気に満ち溢れる街として注目されるミラノ。常に進化するこの街に生まれ育ったファッショニスタのスタイルと、彼女が集まる最新スポットをご紹介します。
【Interview】イタリアファッション界で活躍するミラノで生まれ育ったファッショニスタに、ミラネーゼとは何かについて聞きました。
今回は、イタリアシャツ業界をリードするアパレル会社「GIEMME」で、コマーシャル・ディレクターとして活躍するイラリア・ゴーリさんに、自分らしいファッションスタイルと、人生で大切にしていることなどを伺いました。
◇イラリア・ゴーリさん（GIEMMEコマーシャル・ディレクター）こだわりのヴィンテージピースにトレンドをミックスした活動的なスタイルが私の人生観とマッチする
エネルギー溢れるファッションテイストに、どのようなトレンドをどう取り入れ、自分らしさを表現するのか。自らのファッションとライフスタイルが重なるイラリア・ゴーリさんにとって、人生で大切にしていることとは？
「友情は唯一無二の価値であり、双方に特別なものを与えて受け取るべきだというのが、私の意見です」イラリア・ゴーリさん
イタリアシャツ業界をリードするアパレル会社「GIEMME」で、コマーシャル・ディレクターとして活躍するイラリア・ゴーリさんにとって、ミラノ風ファッションとは必ずしも有名ブランドと結び付いているわけでなく、ファッションに対する情熱やこだわりと結び付いているのだと言う。
例えば、ナヴィリオ運河近くにある「マリーザ・タッシー」。ふたりの姉妹が経営する、ミラノらしいセンスのよい服が揃うショップは、フランスのスノッブな香りとミラノの心地よさが入り混じったテイストだ。また、エレガントなオケージョン用の服を扱うミラノの伝統的なショップ、「ラ・テンダ」。そして、ブランド品が揃うミラノのアイコン的存在である「アントニア」。この3つはイラリアさんにとってミラノを代表するセレクトショップだ。彼女は言う。
「私はオンラインショップで購入するよりも、ブティックで実際に購入するほうが好きです。なぜなら、私が買うアイテムを、いく通りものコーディネートで実際に見ることができるし、なによりもお店のバイヤーが数あるブランドのなかからセレクトしたそれぞれの服へのこだわりを感じることができるから」
そんな彼女の典型的なファッションとは、ヴィンテージピースに、トレンドアイテムをミックスして遊んだスタイル。特に冬は、キーアイテムのパンツに、コントラストのある色彩と特徴のある生地が組み合わさったコートなどのアウターが多く登場する。それに、ミラノらしい仕上げのアイテム、帽子をプラス。着心地がよく、ディテールにセンスが感じられるスタイルが基本だ。
その日のコーディネートは、シューズから決めるのだそう。朝、シューズクローゼットに入って、スニーカーやミリタリーブーツでカジュアルにするか、ローファーやパンプスでビジネステイストのルックにするのかを決め、そこから、残りの部分をつくっていく。最近は「セリーヌ」のスエードのチェルシーブーツがお気に入りという。
「冬のシーズンは、ボンバージャケットやコートを取り入れることが多いです。中に着る服を覆い隠すという特性があるので合わせやすい。また、レイヤーするニットウエアは、それまで考えたこともなかったような色を組み合わせることができるので、そこでトレンドカラーを取り入れて。最先端のトレンドを身近に感じるミラノやパリコレは、ワードローブに新鮮な風を吹き込んでくれるので必ずチェックします」と、ファッションに対するこだわりは並々ならない。
順調にキャリアアップしながら家族との時間も多く割いているイラリアさんに、仕事とプライベートのバランスに秘訣があるか聞いてみると、
「私にとってすべての中心は家族です。夫は公私にわたって、私が今まで下したすべての決断を常にサポートしてくれました。母親になったときも、転職してキャリアアップしたときも、彼のおかげで、困難にもなりうる出来事を楽々と乗り越えることができました。幸運にも私は、8歳のエレットラと3歳のオリンピアというふたりの娘をもつことができましたが、どの母親にとってもそうであるように、彼女たちはユニークで特別な存在です。仕事以外の時間は、可能な限り娘たちに割くようにしています」と、自らの人生のあらゆる場面において、家族の存在こそが最も大事なのだと語ってくれた。
また、家族と同じくもうひとつ欠かせない友人の存在については「彼女・彼らとは、一緒に成長し、人生経験を共有することで、血のつながり以上に絆を深めることができます。学生時代からの友人もいれば、大人になってから人生の一部となった友人もいますが、友情は唯一無二の価値であり、双方に特別なものを与えて受け取るべきだというのが、私の意見です」と答えてくれた。
ミラネーゼとは日々進化を遂げるミラノが、生まれ変わる一瞬一瞬を大切に生きようとする街のありようだと語るイラリアさん。それは、こだわりと情熱をもって生きる彼女の人生観と不思議と重なって見える。
◇大好きなバレエ鑑賞の後は「サンタルチア」へ。
定期的に行う女子会のひとつがスカラ座のクラシックバレエ鑑賞。そのあとに欠かせないのが、老舗レストラン、「サンタルチア」でのディナーと延々と続くおしゃべり。ミラノっ子たちの台所的レストラン。
トレンドをリードする選りすぐりのブランドアイテムが並ぶミラノを代表するセレクトショップ、「アントニア」。イラリアさんも定期的にチェックしている。
※こちらで紹介したアイテムはすべて私物です。ブランドへの問い合わせはご遠慮ください。
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- Jeck Scardy（人物）
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- ヘア／Max Valvano、メイク／Elena Torbol@trb_makeup
- 撮影プロデューサー ：
- Alessandro Tonino
- 構成 ：
- 増田さをり
