【目次】
富ヶ谷ってどこにあるの?「場所」「最寄り駅」「治安」
富ヶ谷の「場所」…渋谷と新宿までの距離は?
東京都渋谷区富ヶ谷は、1丁目と2丁目で構成される高級住宅街で、ターミナル駅がある「渋谷」はエリアの南東から車で約10分、「新宿」はエリア北東から車で約15分と、ご近所。東側は「明治神宮」から続く広大な自然に心癒される「代々木公園」に面していて、代々木公園を抜けると「原宿駅」、その先には最先端のお店が集結する「表参道」です。
代々木公園から高級ショッピング街の表参道エリアまでは徒歩でも30分程度。緑を楽しみながら歩いていくことも可能な距離です。富ヶ谷は「都心の繁華街からほどよく距離があり、でも決して遠くない」という立地が魅力的。街なかには商店街も充実していて、暮らしやすい静かな住環境が保たれています。
富ヶ谷の「最寄り駅」
富ヶ谷エリアの最寄り駅は、エリア北側にある小田急小田原線の「代々木八幡駅」と、代々木八幡駅から歩いてすぐの距離にある東京メトロ千代田線の「代々木公園駅」です。また、エリアの南側にある京王井の頭線の「神泉駅」と「駒場東大前駅」も利用できます。代々木八幡駅から新宿駅までは電車で3駅、5分程度、神泉駅から渋谷駅までは1駅で3分程度です。そして千代田線の代々木公園駅から表参道駅までは2駅で3分ほどで到着します。千代田線は赤坂や丸の内などの東京都心部にも直結。富ヶ谷は、通勤・通学にとても便利な立地なのです。
富ヶ谷の「治安」
警視庁が発表した「区市町村別犯罪別認知件数」によると令和4年の富ヶ谷の年間犯罪総数は61件でした。これは渋谷区で起こった犯罪件数のうちの2%程度。渋谷駅前の宇田川町は274件だったので、それに比べてもかなり少なめです。富ヶ谷のお隣には「神山町」や「松濤」があり、富ヶ谷もそれに続く高級住宅地として安心安全に暮らせるエリアといえるでしょう。
富ヶ谷の「地図」
富ヶ谷の「歴史」と「由来」
なぜ高級住宅街に?富ヶ谷の「歴史」
富ヶ谷の南側すぐには、高級住宅街としてよく知られる松濤があります。江戸時代、松濤には紀州徳川家の下屋敷がありました。明治になると旧佐賀藩主の鍋島家に売却されて広大な茶畑となり、大正9(1920)年ごろには宅地開発によって、中流階級への分譲が行われました。その後、大正12年に起こった関東大震災後、被害が大きかった下町の人々が郊外へと住宅を求めるようになり、多くの人々が「新しい住宅地」として人気があったこの地へ移住してきました。
富ヶ谷の西は「代々木上原」で、この街も知る人ぞ知る高級住宅街です。昭和初期、代々木上原エリアにあった徳川邸跡地も大規模な宅地開発が行われ、田園調布を開発した目黒蒲田電鉄(現在の東急グループ)により分譲地として売却されました。松濤や代々木上原に比べると富ヶ谷は高低差があったために開発が遅れ、当時は原野が広がるエリアだったのだとか。その後、昭和13(1938)年ごろに「代々木富ヶ谷土地区画整理事業」が認可され、土地所有者による自主的な宅地開発が行われました。その土地所有者のひとりが、松濤エリアの土地を所有し、そこに茶園を作った鍋島家です。土地整理事業により、現在の富ヶ谷2丁目と上原2丁目の間に道路幅11メートルのしっかりとした道路が造られました。これが、富ヶ谷に現在の高級住宅街としての基盤です。
富ヶ谷2丁目には、平成4(1992)年にオープンした「フレッシュネスバーガー」1号店があります。人通りが少ない高級住宅街のど真ん中であるこの場所になぜ? 実は、もともとここにあった、劇団の稽古場として使われていた木造の一戸建ての建物が、フレッシュネスバーガー創業者である実業家、栗原幹雄氏がアメリカで視察したハンバーガーショップのイメージにぴったりだったからだそう。
富ヶ谷の「由来」
約4500年前、この辺りは幡ヶ谷丘陵の南方に突き出した半島の端に位置していて、カシやナラの木が茂る森が広がっていました。鎌倉時代に創建され、江戸時代にこの場所に移されたという「代々木八幡宮」(代々木5丁目)では、縄文時代の住居遺跡「代々木八幡遺跡」が見つかっています。地名は、富ヶ谷1丁目から代々木公園駅にかけての地下10メートルほどのところが貝の化石層だったことから「留貝(とめがい)」と呼ばれ、それがのちに「富ヶ谷」に変わったといわれています。
渋谷区が成立する前は、富ヶ谷は代々幡町(よよはたまち)の大字代々木富ヶ谷でした。「富ヶ谷」はその漢字が示すように、谷地にありました。渋谷区が誕生した昭和7(1932)年以後も、「代々木富ヶ谷町」と呼ばれていましたが、昭和38(1963)年に施行された住居表示では「代々木」が取れて渋谷区富ヶ谷になります。
住みやすさは?富ヶ谷の「魅力」
■1:不動産価値が下がりにくいエリアです
渋谷駅にも近い富ヶ谷エリアの物件は、高級住宅として人気があります。また、平成26(2014)年に制定された「渋谷区土地利用調整条例」により、第一種低層住居専用地域に指定されている富ヶ谷1丁目・2丁目エリアは建築物の敷地面積の最低限度がそれぞれ、140平方メートル・120平方メートルと決められています。そのため、今後も土地の細分化がされにくく、安定した住環境が保たれていくエリアです。このエリアに建てられているマンションは、築年数の古いマンションでもヴィンテージマンションとして、高額で取引されています。
■2:交通の便が抜群によい場所にあります
新宿と渋谷に近い位置にある富ヶ谷は、電車だけでなく、車移動もとても便利です。エリアは「山手通り」や「井ノ頭通り」などの幹線道路が通っていて、首都高速中央環状線の富ヶ谷出入口も近くにあります。車なら羽田空港までは30分ほど、成田国際空港は1時間10分ほど。ちなみに、品川駅までは約20分、東京駅までは約30分です。
■3:早朝からオープンしている個性的なお店がたくさんあります
富ヶ谷エリアとその周辺には複数の商店街があります。ターミナル駅の渋谷から程よい距離があるこのエリアには、個性的なお店や知る人ぞ知る隠れ家的なお店が並び、注目を集めています。
■代々木八幡商店街界隈
代々木八幡駅と代々木公園駅前に広がる商店街です。このエリア周辺には、賞味期限5時間の幻の生大福を販売する「あいと電氣餅店」やセレクトショップベーカリー「365日」、行列のできるエッグタルトで有名な焼き菓子専門店「ナタ・デ・クリスチアノ」、一日中朝食が楽しめるカフェ「プルミエメ」など、話題のお店がたくさん集まっていてとても賑わっています。
■富ヶ谷東海大学通り商店街
富ヶ谷2丁目にある東海大学代々木キャンパス前の商店街です。この商店街の南側には東京大学駒場キャンパスもあります。どの駅からも10分くらいの距離にあってとても静かな通りです。高級住宅が並ぶこの通り沿いにも隠れ家的なレストランやショップが点在しています。
■富ヶ谷一丁目通り商店街界隈
富ヶ谷一丁目通り商店街は、代々木八幡商店街から渋谷方面へと続いている商店街です。気分に合わせて豆を選定してくれる珈琲職人がいるカフェ「ロストロ」や、サンドイッチの美味しい「キャメルバック」、行列の絶えないカフェ&バー「FUGLEN TOKYO」など、代々木公園により近いこのエリアは美味しいコーヒーや食事が楽しめるお店が複数あります。
さらにこの先には「神山ストリート」があり、人気の「奥渋谷」と呼ばれているエリアへと続いていきます。富ヶ谷エリアに住んだら、美味しいコーヒーを片手に毎日楽しく過ごせそうです。
■4:緑豊かな代々木公園が近くにあります
かつて日本陸軍の練兵場を経て米軍宿舎(ワシントンハイツ)があった場所に、昭和39(1964)年、東京オリンピック選手村ができました。そしてその3年後、代々木公園が誕生します。代々木公園内には、東京オリンピックの選手村だったときにオランダの選手が利用した建物が「オリンピック記念宿舎」として残されています。春は桜、秋は銀杏並木がとてもきれいな公園です。大きな樹木が生い茂り、芝生エリアも広々として、気持ちよく散策ができる公園がすぐ近くにあるのは魅力的。代々木公園では、フードフェスなどたくさんのイベントも開催されています。
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渋谷区富ヶ谷エリアは、渋谷と新宿という都心に近い場所にありながら、緑豊富な代々木公園がすぐ隣にあり、駅周辺の商店街にはおしゃれな雑貨店や美味しいコーヒーが楽しめるショップも複数あり、充実した暮らしができそうな高級住宅街です。この場所に一度住んでその利便性を実感してしまったら、離れられなくなりそうな場所でした。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- PHOTO :
- AC,柳堀栄子
- WRITING :
- 柳堀栄子