どれほど専門性の高いスキルをもっていたとしても、人との関わりを一切排除し、ビジネスを成立させることはまず不可能です。また、「社交性がある」ことのメリットはたくさんありますが、「社交性がない」ことで得られるメリットというのは、あまり思い浮かびませんね。今回のテーマは「社交性」。その意味や使い方、類語、英語表現について解説します。
【目次】
【「社交性」の「読み方」「意味」など「基礎知識」】
■要するに、どんな「意味」?
『デジタル大辞泉』によれば、「社交性」とは「人とつきあうことが好きであったり、あるいは人付き合いが上手い性質」のこと。要するにコミュニケーションスキルが高いことを意味する言葉です。「社交」とは「人と人との付き合いや社会での交際、世間の付き合い」を意味します。「社会での交際」ですから、誰か特定の人とだけ交流を深めることを「社交性がある」とは言いません。「広く社会と関わり、不特定多数の人と協調できる人」が「社交性のある人」です。「社交性がある」ことを「社交性に富む」、「社交性がない」ことを「社交性に欠ける」とも言いますね。では次に、その具体的な特徴を見ていきましょう。
【「社交性がある」「社交性がない」と言われる人の特徴は?】
■「社交性がある人」とは?
・人付き合いがまったく苦にならないどころか、むしろ好き
・初めて会った人、苦手なタイプにかかわらず、誰にでも明るく笑顔で接することができる
・おしゃべりが好き
・人の世話をするのが好き
・好奇心が旺盛
・人の話をよく聞き、理解できる
・連絡がマメ
・基本的にポジティブ思考
■「社交性がない人」とは?
・人と付き合うのが苦手、嫌い
・他人に興味がない
・人と接すると疲れてしまう
・仕事上、断れない誘い以外は、ほぼ付き合わない
・口数が少ない、おしゃべりが嫌い
・基本的にネガティブ思考
・「人生の楽しみは家の中にある」と思っている
【「類語」「言い換え」表現】
■「社交性がある人」の「類語」「言い換え」
・社交的
・人当たりがいい
人なっこい
・社会性がある
・コミュニケーション巧者
・顔が広い
・外向的
・陽キャ
■「社交性がない人」の「類語」「言い換え」表現
・非社交的
・社交嫌い、人嫌い
・人付き合いが苦手
・人見知り
・内向的
・コミュ障
・陰キャ
【「英語」で言うと?】
「社交的な」は英語で[sociable]です。「社交嫌い」は[antisocial]で表現できます。
・He is not the sociable type.(彼は社交的なタイプではない)
・He's not antisocial, just shy.(彼は交際嫌いなのではなくて,ただ内気なだけだ)
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多くの職種では、顧客や取引先、クライアントとの定期的な連絡が必要不可欠です。業務を効率的に進めるためにも、優れたコミュニケーション能力は重要でしょう。また、専門性が高く、顧客と直接には接する機会のない職種であっても、社内のメンバーとのコミュニケーションは必要です。このように、ビジネスにおいて「社交性」は、ないよりもあったほうが有利であると言えますね。とはいえ、過剰な社交性は、「軽佻浮薄(けいちょうふはく/行動が軽々しいこと)で信頼できない」印象を周囲に与えることも…。なにごとも程度問題。頃合いが大切と言えそうです。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- 参考資料:『日本国語大辞典』(小学館) /『デジタル大辞泉』(小学館) /『プログレッシブ和英中辞典』(小学館) /『ランダムハウス英和大辞典』(小学館) :