夏旅といえばリゾートが定番ですが、新たな体験を求めている人におすすめなのが、温泉付きのオーベルジュ。オーベルジュとは、宿泊施設を備えたレストランのこと。温泉付きのオーベルジュでは、シェフがその土地の食材を使って腕を振るう美食に感動しつつ、心と体を解きほぐす名湯も満喫できてしまいます。

いわゆる温泉旅館とは一線を画す、夢のような滞在を叶えてくれる名宿を、温泉ジャーナリストの植竹深雪さんにピックアップしてもらいました。

今回ご紹介するのは、和歌山県・南紀白浜にある「オーベルジュ サウステラス」です。

植竹深雪さん
温泉ジャーナリスト
(うえたけ みゆき)全国各地の3000スポット以上を巡っている温泉愛好家。フリーアナウンサー、温泉ジャーナリストとして、テレビ番組をはじめ、さまざまなメディアで活躍中。著書に『からだがよろこぶ! ぬる湯温泉ナビ』(辰巳出版)がある。
公式サイト

南紀白浜のサンセットを眺めながら創作フレンチに舌鼓!

和歌山県南岸に位置する白浜は、海と温泉が楽しめるリゾートタウン。その美しいビーチを見下ろすように小高い丘の上に佇む1日10組限定の隠れ宿が、今回ご紹介する「オーベルジュ サウステラス」です。“オーベルジュ”を宿名に冠したこちらのレストランにて、海を眺めながら白浜の旬を堪能できたと植竹さんは話します。

「オーベルジュ サウステラス」のエントランス
リゾート気分に浸れる開放的なエントランス。
サンセットを眺めながらのディナー。 ※景観は季節や時間帯、座席によって異なります。
サンセットを眺めながらのディナー。 ※景観は季節や時間帯、座席によって異なります。

「大きな窓から白浜の景色が眺められるレストランで、海の幸たっぷりの創作フレンチをいただくのは格別の食体験。メニューは季節ごとに変わりますが、私が訪れた際には新鮮なカンパチのお造り、さっぱりとしたハモ鍋、火入れが絶妙なアナゴやアワビなど、旬の味覚が目白押しでした」(植竹さん)

「オーベルジュ サウステラス」の料理の一例
夕食メニューの一例「ポアロー(西洋ネギ)のブラマンジェ 帆立のマリアージュ」。
「オーベルジュ サウステラス」の料理の一例
夕食メニューの一例「旬魚と地元野菜のジャルダン風」。
「オーベルジュ サウステラス」の料理の一例
夕食メニューの一例「蝦夷鮑と紀州梅豚パンチェッタ ミルフィーユ仕立て」。

「一皿一皿にシェフのインスピレーションや創造性が凝縮された料理はどれも逸品揃い。フレンチながら塩やバターは控えめで素材が引き立ち、品数が多くても最後まで飽きずに美食を堪能できます。そして、私の座席は窓際だったこともあり、夕食時にちょうどタイミングよく南紀白浜のサンセットが見られて感動! 刻一刻と表情を変える海の景観が料理の価値をいっそう高めてくれたような気がします」(植竹さん)

「オーベルジュ サウステラス」の朝食の一例
朝食でも南高梅など地元の食材がうまく生かされている。
「オーベルジュ サウステラス」朝食のデザート
目にも涼やかな朝食のデザート。満腹でもこれならツルリ!

「ちなみに、これは夏ならではメニューというわけではないのですが、地元・紀州の南高梅を用いた食前酒も記憶に残るおいしさ。香りが豊潤で酸味のバランスもよく、夏バテ気味の体に染みるように感じられました」(植竹さん)

「オーベルジュ サウステラス」のラウンジ
フリードリンクサービスがあるラウンジも寛げる雰囲気。

趣きのある浴室で白浜の名湯に癒される

温泉は、男女別の大浴場と貸切家族風呂があり、それぞれ内湯と露天風呂を備えています。

大浴場の露天風呂。夜間はライトアップで幻想的な雰囲気に。
大浴場の露天風呂。夜間はライトアップで幻想的な雰囲気に。

「白浜温泉は、道後・有馬と共に日本三古湯のひとつ数えられ、万葉集にも登場するほど長い歴史を誇ります。その名湯を源泉かけ流しで享受できるのも魅力のひとつです。泉質は、ナトリウム-塩化物泉。肌によくなじみ、少しとろみのある浴感の湯にじっくり浸かると心身がほぐれるよう。心地よい汗を流すことで存分にリフレッシュできました」(植竹さん)

女性用大浴場。ゲスト数が少ないのでゆったりと入浴できる。
女性用大浴場。ゲスト数が少ないのでゆったりと入浴できる。
和の情緒が感じられる貸切風呂。
和の情緒が感じられる貸切風呂。

オーシャンビューのプレミアムスイートで至福の寛ぎ時間を…

プレミアムスイートのリビング。
プレミアムスイートのリビング。

客室はプレミアムスイート、デラックスツイン、ツイン、和洋室の4タイプ。なかでもワンランク上質なステイを叶えたい人におすすめなのは、最上階のプレミアムスイート。大きな窓からビーチを見下ろしたり、マッサージチェアで体の凝りをほぐしたり、客室専用の半露天風呂で癒されたり…。日常の煩わしさから解放される極上の癒し時間を過ごせること請け合いです。

プレミアムスイートの寝室。
プレミアムスイートの寝室。
プレミアムスイートの半露天風呂。
プレミアムスイートの半露天風呂。

以上、「オーベルジュ サウステラス」をご紹介しました。海の幸を生かした創作フレンチを堪能したり、歴史ある湯に癒されたり…。国内リゾートでリフレッシュしたい人は次の旅先候補のひとつに加えてみてはいかがでしょうか。

問い合わせ先

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WRITING :
中田綾美
EDIT :
谷 花生(Precious.jp)