発売から50年!定番文房具「MONO消しゴム」

文房具はシンプルで機能性に優れたものを身近に置きたいもの。筆記具で「書く」機会が減る一方で、機能性とデザイン性に優れた文房具に注目し、愛好する人は少なくありません。

そこで今回は、青と白と黒のストライプでおなじみ、MONOの消しゴムのあまり知られていない秘密に迫ります。いつも身近にあるこの消しゴムが誕生した経緯やストライプ柄の理由、また機能やデザインをバージョンアップする現在の消しゴムなど、トンボ鉛筆の広報担当にお話を伺いました。

最初は鉛筆の付属品だった…?MONO消しゴム、誕生の経緯

MONOシリーズのラインナップ

MONOという名前は、ギリシャ語で「唯一の」という意味を表す「MONOS(モノス)」を語源に命名したのだそう。MONOシリーズの消しゴムが発売されてから50年。どのようにして開発され販売にいたったのでしょうか?

「1967年にトンボ鉛筆が創立55周年を迎え、その記念として鉛筆シリーズ『MONO100』を発売しました。この商品の付属品の消しゴムがよく消えると評判になり、独立した商品として2年後の1969年に発売。それまでは合成ゴムが主流でしたが、MONO消しゴムは素材にプラスチックを使った消しゴムで、当時は新素材だったんです」

創立55周年を記念し登場した鉛筆シリーズ「MONO100」
「MONO100」のおまけだったころの消しゴム(1967年)

1960年代は高度経済成長期と学齢人口の増加が重なり、どんどんと供給する時代。当時、高級鉛筆として発売した「MONO100」は製図や芸術を制作するなど、ものをつくるための筆記具で、学習や事務目的のものではありませんでした。

青・白・黒のストライプ柄はどのようにして生まれた?

MONO消しゴムといえば 青、白、黒の3色のストライプを連想する方も多いのでは?

世代を超えて認知されている青、白、黒の3色のストライプ柄。おなじみのこのデザインは、お店に並んだときのことを考えてつくられたとのこと。

消しゴムはサイズの小さい商品です。ですから、店頭で目立つデザインを検討し、かつ長方形という形を生かすために旗のデザインを採用したと言われています。国旗でも、3色の配色パターンを使っているものがありますよね。そういったストライプには、大きく見える効果があります。

青、白、黒の配色を選んだ理由については記録がないのですが、どれもフォーマルなカラーで、男女で好みが分かれる色でもありません。それで使用したのではないでしょうか」

この青、白、黒の配色は、第一号の「色彩のみからなる商標」として商標登録されています。ちなみに、配色のみの商標第2号はセブン-イレブン・ジャパンの看板などで使われているオレンジ、緑、赤の3色柄だそう。

■ユーザーの声を反映!デザインや機能はどう変わっている?

消しゴムのスリーブの端にあるU字のカットは「Uカット」と呼ばれるそう

消しゴムのスリーブをよく見てみると、角が落とされたデザインになっています。これは「Uカット」といい、傷が入らずに長持ちするための工夫で、ユーザーからの提案を採用したデザイン。スリーブの角が消しゴム本体に入り込んで、割れ、そこへまた力が加わることで、もげてしまう悩みを解消しました。

そのほかにもトンボ鉛筆では、積極的にお客様の意見を採用した商品を展開しているそう。例えば消しゴムのカスが散らばらない「モノノンダスト」。消しゴムの消しカスがまとまる消しゴムです。

「モノノンダスト」消しゴム

「勉強机が畳にあったときには目立たなかった消しカスが、約30年前にフローリングが主流になったことで、足の裏に付くなどして気になるようになりました。これは、床に消しカスが散らばらないようにしてほしいという住宅事情から、開発されたものです」

ブラックタイプのMONO消しゴム

こちらのブラックタイプの消しゴムは、より綺麗に使いたいという声を反映したアイテム。

「ブラックタイプは、白い消しゴムを使って消した際に、『鉛筆の黒鉛が付いて汚れが目立つ』という声に対して、『それなら消しゴム自体を黒くしてしまおう』という発想の転換で生まれた商品です」

そのほかにも、ペンシル型のホルダータイプなど、さまざまなシチュエーションに応じた新しいシリーズも展開。

新製品だというモノゼロメタルタイプはスクエア型のボディ

「2017年に発売した『モノゼロメタルタイプ』は、2007年発売のホルダー消しゴム「モノゼロ」のハイエンドモデルとして開発しました。ピンポイントに消せる2.5㎜×5㎜の極細消しゴムサイズはそのままに、金属の平型ボディとクリップを採用することで、手帳での携帯がよりしやすくなりました」

定番アイテムのMONO消しゴム。ユーザーの声に真摯に耳を傾け、細かいところまで工夫が施されているようです。ロングセラーの文房具の確かな実力を、手にとって実感してみてはいかがでしょうか。

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WRITING :
石水典子
EDIT :
高橋優海(東京通信社)
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