「代替」の正しい読み方は?「だいがえ」は正解なの?

明日・8月12日は、祝日法が適用された「山の日」の振替休日ですね。…ということで、本日は「替」という字の入った日本語クイズをお送りします。

【問題1】「代替」ってなんと読む?

「代替」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「それに見合うほかのもので代えること。代わり」という意味です。

<使用例>

「ご注文の商品が欠品している場合は、代替品をお送りしてよろしいですか?」

かな4文字です。
かな4文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 代替(だいたい) です。

もともとの正解はこちらですが、慣用読み「だいがえ」も現実的にはよく使われます。
もともとの正解はこちらですが、慣用読み「だいがえ」も現実的にはよく使われます。

「代替(だいたい)」という熟語に関しては、過去にも扱ったことがございますが、この言葉を取り巻く解釈が時代に沿って変化してきているので、改めて扱いました。本来の正解は「代替(だいたい)」で、「だいがえ」と読むのは誤読、というのが、ひと昔まえまでの理解でした。しかし昨今では「慣用読み」として「だいがえ」という読み方を正解に準ずるもの、と扱う辞書も登場しています。「だいたい」という響きが「大体」と混同しやすい、ということもかんがみ、あえて「化学(かがく)」を「ばけがく」、「市立(しりつ)」を「いちりつ」と読むような形である、という解釈もあるようです。言葉は時代に添って変化するものですので、「代替」という熟語の読み方に関しては、厳密に考えすぎない、というのが、現在の状況に合っているかもしれません。

さて、2問目にまいりましょう。

【問題】「直物為替」ってなんと読む?

「直物為替」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「売買契約の成立した当日または翌々営業日以内に、外国為替とその対価である自国通貨の受け渡しが行われる外国為替。現物為替」のことです。

<使用例>

「このバックを買った日より少し日本円が上がったから、決済日の直物為替でちょっとだけ得しちゃった!」

かな7文字です。
かな7文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 直物為替(じきものかわせ) です。

「為替(かわせ)」は難読熟語の定番で、皆さま読めたと思いますが…。

「直物(じきもの)」の読み方が、やや特殊でしたね。読めたでしょうか? 海外サイトからショッピングをする際など、特に意識せずに「直物為替(じきものかわせ)」が適用されていると思いますので、覚えておきたい言葉です。「時期物」ではございません。「直物為替(じきものかわせ)」に対し、大きな商取引などでは、「先物為替(さきものかわせ)」…あらかじめ外貨の種類、金額、為替相場、受け渡し時期などの取引条件を決め、一定の期間内で条件に合った時期の為替を適用する、という方法もございます。

*** 

本日は、8月12日の振替休日にちなんで、「替」という字の入った日本語から、

・代替(だいたい)

という言葉の読み方を取り巻く現在のイメージと、

・直物為替(じきものかわせ)

の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/漢字文化資料館ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
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ILLUSTRATION :
小出 真朱