「傍杖」ってなんと読む?「ぼうづえ」ではありませんよ!
明日、10月15日は『国際白杖の日』です。白い杖といえば、目の不自由な方が使用する道具として、世界共通で使われています(デザインの細かな違いはございます)。その方の目や手の代わりとなって情報を得る役割も持っていますが、目が不自由であることを周囲に知らせる役割ももっています。混雑した場所など危険を伴うシーンで白杖をお持ちの方を見かけたら、「お手伝いしましょうか?」など、積極的に申し出たいですね。本日は「杖」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「指揮杖」ってなんと読む?
「指揮杖」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:部隊や楽隊(マーチングバンドなど)の指揮者が、指揮に用いる杖状のものです。
<使用例>
「指揮杖のデザインが衣装の色と合っていて、華やぎがあるわね」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 指揮杖(しきじょう) です。
「指揮杖(しきじょう)」と同じく、「白杖」も「しろつえ」ではなく「はくじょう」と音読みします。「指揮杖(しきじょう)」は、コンサートホールで演奏するオーケストラの指揮者が持つ指揮棒とは違い、軍楽隊にルーツを持つマーチングバンドの先頭で、制服に身を包んだ華やかな指揮者が使う杖状の道具のことです。「メジャーバトン」とも呼ばれます。スポーツの大会の先導などでおなじみですが、意外とアイテム名を知らない方も多そうなので、おさらいしてみました。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「傍杖」ってなんと読む?
「傍杖」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「自分と関係ないことのために被害を受けること」です。
<使用例>
「ゆうべは友人の夫婦げんかの傍杖で、電話で長時間、愚痴を聞かされたのよ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 傍杖(そばづえ) です。
もとは「けんかの傍にいて、打ち合う杖で打たれること」という意味で、転じて「とばっちりを受けること」という意味で使われるようになりました。「とばっちり」では、言い回しが砕けすぎていると感じるときなど、大人の語彙として「傍杖(そばづえ)」を選べばスマートです。
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本日は、10月15日『国際白杖の日』にちなんで、「杖」という字の入った日本語から、
・指揮杖(しきじょう)
・傍杖(そばづえ)
の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/日本赤十字社ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱