「褐色」…「かっしょく」以外の読み方、日本人なら知っておきたい!

明日、11月16日は『いいいろの日』『いい色・色彩福祉の日』『いい色・琉球びんがたの日』など、11(いい)16(色)の語呂合わせで、「色」に関連した複数の記念日になっています。…ということで本日は「色」のなかでも、日本古来の「和の伝統色」の名称に関連した日本語クイズをお送りします。

【問題1】「褐色」ってなんと読む?

「褐色」は「かっしょく」と読むと「黒みがかった茶色」を意味しますが、和の伝統色名で「黒く見えるほど濃い藍色。濃紺色」を意味する別の読み方をお答えください。

ヒント:画像のような色です。

「○○いろ」。
「○○いろ」。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 褐色(かちいろ) です。

「かついろ」とも読みます。
「かついろ」とも読みます。

藍を濃く染めるため、布を搗(つ)くこと(=こねるようにたたくこと)を「搗(か)ち」と言うことに由来します。江戸時代は「搗染(かちぞめ)」と呼ばれましたが、その後、「毛織物」を指す「褐」の字が当てられるようになりました。「勝ち」に通じる色、という考え方で、武士や、明治時代には武具や軍服に好んで使われた、という歴史もございます。日本の伝統色として「褐色(かちいろ)」という読み方、色があること、覚えておきたいですね。

さて、2問目にまいりましょう。

【問題2】「秘色色」ってなんと読む?

和の伝統色の色名で「秘色色」の正しい読み方をお答えください。

ヒント:画像のような色です。

「○○○いろ」。
「○○○いろ」。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 秘色色(ひそくいろ) です。

「秘色(ひそく)」は、その昔、焼き物の青磁の異名としても用いられました。

「秘色色(ひそくいろ)」は、ごく薄い青色です。色名は、中国唐代、越州窯で作られた青磁が、天子へ供進する品として、高貴で神秘的である…と考えられたことに由来します。和服でも格の高い、フォーマルな色留袖や訪問着にふさわしい、上品な色味ですね。

*** 

本日は、「和の伝統色」の色名から、

・褐色(かちいろ)

・秘色色(ひそくいろ)

の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。

この記事の執筆者
TEXT :
Precious.jp編集部 
BY :
参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/日本記念日協会ホームページ/きもの用語大全ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
ILLUSTRATION :
小出 真朱