忙しない日常から解放される温泉旅は自分へのご褒美に最適。なかでも一生に何度とない特別な記念日を祝う旅などには、贅を尽くした環境で極上のおもてなしを受けられる宿を選びたいところです。
そこで温泉ジャーナリストの植竹深雪さんに“プレミアムな滞在を叶えられる湯宿”をピックアップしてもらいました。シリーズ企画の最後となる今回ご紹介するのは、「エスパシオ 箱根迎賓館 麟鳳亀龍(りんぽうきりゅう)」です。
公式サイト
“幻の湯”が待つ未踏の谷間で唯一無二のリュクスな旅時間を過ごす
箱根登山電車「宮ノ下駅」から徒歩5分。そこからホテル専用のモノレールで下ること5分。国道から高低差100メートルの深山幽谷の地にある「エスパシオ 箱根迎賓館 麟鳳亀龍」。2024年夏に開業したばかりで、箱根七湯のひとつ堂ヶ島温泉を源泉かけ流しで堪能できるアートミュージアムホテルです。
静寂に包まれた約4万4,000平米の敷地内に、個人邸宅型の9棟のヴィラが点在。すべての客室がリビングダイニングやベッドルームのほかに、内風呂や露天風呂、プールを備え、サウナ付きの客室もあります。また、客室にセットアップされている飲み物はお酒もソフトドリンクもご自由に、とのこと。
※客室内の飲み物は一部有料のものもあります。
客室の設えや装飾は、日本の伝統工芸分野で第一人者として活躍するアーティストが担当し、それぞれがギャラリーのよう。例えば、141.4平米(室内99.5平米+テラス41.9平米)の広さがある「煌(きらめき)」は、彫刻家の橘智哉氏の繊細かつダイナミックな金属アート作品で彩られ、独特の世界観に魅了されます。
客室のプライベートな空間で満喫できるのは、箱根七湯のひとつ堂ヶ島温泉。車で立ち入ることのできない谷間の秘境に湧くことから幻とも称される湯で、現在はこちらのホテルを訪れたゲストしかその恩恵を享受することができません。
「その希少な湯のポテンシャルを100%活かすべく、湯遣いへのこだわりも格別。源泉に一切加水することなく、湧き水による熱交換で丁寧に湯温を調整し、混じりけのないピュアな状態で各客室の湯船にかけ流しています。間近に渓流を望む客室『煌』の露天風呂は、どこか俗世を離れたムードもあり、川のせせらぎに耳を澄ませながらの湯浴みができる至福の環境。谷間の自然に抱かれて大地のエネルギーを宿した湯に浸かれば、五感が研ぎ澄まされ真のリラクゼーションを得られることでしょう」(植竹さん)
華やかさと遊び心の融合した美食をプライベート空間で味わう
食事は、ミシュラン一つ星を獲得した京都の名店「富小路やま岸」が監修。京料理の伝統や茶懐石のおもてなしの精神を基本にしつつ、雲丹ドッグをはじめ独創的なメニューも楽しめます。
※メニューは季節や仕入れ状況により異なります。
その超人気店ならではの味を、客室で片肘張らずに堪能できるのも魅力的。温かいものは温かく冷たいものは冷たく、一品一品がゲストのペースに合わせた絶妙なタイミングで提供されます。そして、お酒のペアリングは、“酒ソムリエ”として世界的にも活躍している赤星慶太氏が監修。料理・酒・器を三位一体と捉えるトリプリングの発想で、ディナーを最高潮に盛り上げます。
選りすぐりの食材を尽くした朝食も同ホテルならではの非日常体験。鶏の一生のうち最も生命力が溢れる2か⽉間に絞って採取した最高峰のブランド卵「たまゆら琥珀」を使った卵かけご飯や特製イクラ漬け、さらには珍味の小鉢セットや「小田原のかまぼこ 3社食べ比べ」など大人の遊び心も感じさせるユニークなメニューで、箱根の余韻に浸りながら、旅のフィナーレを迎えることができます。
以上、「エスパシオ 箱根迎賓館 麟鳳亀龍」をご紹介しました。箱根の無垢な自然とアートの融合した空間で、他所では浸かれない堂ヶ島温泉の名湯に癒されたい人は次の旅先候補のひとつに加えてみてはいかがでしょうか。
問い合わせ先
- エスパシオ 箱根迎賓館 麟鳳亀龍
- 住所/神奈川県足柄下郡箱根町宮ノ下72
客室数/全9棟
料金/朝夕2食付き 2名1室 ¥300,000(「煌」は¥400,000)~ ※税込・入湯料別 - TEL:0460-87-9200
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- WRITING :
- 中田綾美
- EDIT :
- 谷 花生(Precious.jp)