表紙キャラクター大政 絢さんの連載【日本に出逢う、12か月の季節心得「絢ごよみ」~弥生~】陶芸作品に自分らしい銘を授けて、集大成となる唯一無二の仕上がりに

雑誌『Precious』の連載【日本に出逢う、12か月の季節心得「絢ごよみ」】では、『Precious』表紙キャラクターの大政 絢さんが日本独自の季節感を学ぶべく、「日本雅藝倶楽部」主宰の川邊りえこさんのご指南のもと、繊細な美意識に触れていきます。

本連載で、書や花、和菓子などの日本文化を通して感性を磨いてきた大政さん。最終回を迎える今回は、これまでの学びの集大成ともいえる【陶芸作品】に挑戦します。

絢さんが教わったのは … 「日本雅藝倶楽部」主宰 川邊りえこさん
書道家・美術家。「総体の美」の結晶である、創造性に満ちた空間作品を手掛ける。北海道や軽井沢には『TAMATEBAKO』のプロジェクト作品がある。

「オリジナリティが光る器が完成したら、桐箱に銘と落款を添えて。日本文化ならではの総体の美を体現」川邊りえこさん

趣味_1,和文化_1,器_1

金黒の釉薬に「天王星」、黄瀬戸に「海王星」、鉄赤に「火星」と惑星記号の銘を授ける。桐箱に収める器は布で包み、細部までこだわりを(上写真)。

大政さん:「連載を重ねるほどに、日本文化への意識が深まっていき、その奥深さや魅力に改めて感銘を受けるばかりです。最終回では、今までの歩みの結晶ともいえる陶芸に挑戦していきたいです」

川邊さん:「日本の美学では、個々の要素だけでなく、全体での美しさが重視されます。陶芸作品が完成したら、桐箱に銘を書き、名前と落款を添えましょう。連載で培った経験から唯一無二を目指します」

「土を捏(こ)ねる感触や釉薬を選ぶ楽しみ、焼き上がりを待つ期待感…。創造の醍醐味を味わうことができました」大政 絢さん

大政 絢_1,和文化_2
「手のひらや指を使い土を捏ね、ぐい呑みの形へと整える…。時間を忘れるほど夢中になり、自分だけの表現を形にする楽しさを実感しました」(大政さん)。トップス/私物

大政さん:「手びねりの陶芸は初めてのことでしたが、力加減に苦戦しながらも温もり感のあるぐい呑みを制作することができました。3つの器の釉薬を選び、『金黒・黄瀬戸・鉄赤』の異なる質感が味わえるのも楽しみのひとつに。桐箱に施した銘は、『天王星・海王星・火星』とし、惑星記号を施しました」

川邊さん:「岐阜県・可児市の『弘法窯』で、松の木を使ったのぼり窯にて焼成された器は重厚感があり魅力が光りますね。独創的な銘や名前を書き、落款が押されることで総体の美を表現した作品が完成しました」

大政さん:「この連載では、季節の情緒を味わいながら、日本文化の本質を見つめ直すことができました。これからもたゆまずに学び続け、日本ならではの美意識を磨いていきたいです」

※大政 絢さんの新連載が来月号からスタートします。お楽しみに!

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PHOTO :
長谷川 潤
MODEL :
大政 絢(Precious専属)
EDIT&WRITING :
川口夏希、遠藤智子(Precious)
撮影協力 :
日本雅藝倶楽部