『Precious』本誌をはじめ、テレビや広告など幅広く活躍する人気スタイリストの犬走比佐乃さんに、大人の女性に必要なファッションについて教えていただく連載。

前回に続いて番外編的に、唐沢寿明さん主演の木曜ドラマ『プライベートバンカー』に出演する鈴木保奈美さんが着こなすコーディネートをフィーチャー! 長らく保奈美さんのスタイリングを手がけ、もちろん本作にも携わっている犬走さんが意識したというスタイリングのポイントを伺いました。

犬走比佐乃さん
スタイリスト
(いぬばしり ひさの)『Precious』本誌をはじめとする数々の女性誌、テレビ、広告など多彩な分野で活躍。女優のスタイリングも手がけ、「マダム犬走」の愛称で多くのファンをもつ。30年以上を誇るキャリアと卓越した審美眼でセレクト&スタイリングする自身の着こなしも注目されている。

脱・トラッドでモードな雰囲気に仕上げたブラウスコーデ

現在放送中の木曜ドラマ、『プライベートバンカー』(毎週木曜夜9:00〜9:54 テレビ朝日系)。富裕層相手に資産管理や資産形成の助言をする金融のプロフェッショナル「プライベートバンカー」に焦点を当てたオリジナルストーリーのなかで、保奈美さんが着こなすコーディネートも注目を浴びています。

今回ピックアップするのは、第5話で潜入調査としてギャラリーのスタッフに扮したシーンでのコーディネートです。

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潜入先の『天宮寺アート』でスタッフに扮した久美子。(C)テレビ朝日

「潜入調査らしくウィッグもつけて変装したシーン、変装もギャラリーのスタッフということで、これまでこの連載でご紹介してきたトラッドベースの“久美子カジュアル”とはガラリと変えて、個性的で少しエッジの効いたスタイリングにしました」(犬走さん)

大人の女性もトライしたくなるちょっとモードなモノトーンコーデ、着こなしのポイントやブランドなど、詳しく教えていただきましょう!

「アートを嗜む女性像」を“Y's”のトータルコーデで表現

まず目を引くのが、薄手のタートルにややオーバーサイズのブラウスを重ねたトップスのレイヤードスタイル。

「全体をモノトーンでまとめるにあたり、ブラウスのインにブラックのタートルネックを入れて顔周りを引き締めました」(犬走さん)

木曜ドラマ『プライベートバンカー』出演の鈴木保奈美さんと、ドラマ内で着用していたコーディネート
前髪ぱっつんのショートボブのウィッグと黒縁のメガネも、モノトーンコーデの絶妙なアクセントに。(C)テレビ朝日 

「メガネとブーツ以外はすべて“Y's”でトータルコーディネートしました。私自身も“Y's”は好きでたまに着ていルのですが、なんとなくアートを嗜む大人の女性をイメージしたときに、まず思い浮かんだブランドだったんです」(犬走さん)

シャツ_2,パンツ_1,ブーツ_1,バッグ_1
「Y's」のトータルコーデに効かせた黒縁のメガネは「シャルマン」。ブーツは犬走さんの私物で、「チャーチ」のもの。

「このシーンではバッグから携帯電話をとるため、ある意味必要性があってブラックの斜めがけバッグを合わせたのですが、洒落感を高めるポイントとしてうまく効かせることができました」(犬走さん)

また、同じ回では、「Y's」のトレンチコートも登場!

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グレー系のトレンチコートはリネン素材。フロントにはボタンがなく、ベルトで留めるデザイン。

「襟から袖にかけての流れるようなドレープが綺麗で、1枚で絵になるシルエットは“Y's”ならでは! このドラマでは、こういったデザインの衣装は初めてだったので、私自身も、また保奈美さんも演じながら楽しんでくれたと思います」(犬走さん)


今回は、鈴木保奈美さんが出演する木曜ドラマ『プライベートバンカー』で犬走さんが手がけたスタイリングから、モードなモノトーンスタイルをご紹介しました。これまでになかった「痛快マネーサスペンス」のめくるめくストーリー展開と共に、楽しみな“久美子スタイル”。ドラマもいよいよ佳境へと向かいます! また次回も犬走さんによる解説をお届けする予定なので、お楽しみに!

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この記事の執筆者
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PHOTO :
田中麻衣(静物/小学館)
WRITING :
岡村佳代
EDIT :
谷 花生(Precious.jp)