5月のヨーロッパは一年でいちばん心晴れやかなシーズン。長く暗い季節が終わりを告げ、マグノリアに続き、桜、チューリップ…と雲ひとつない真っ青な明るい空のもと、たくさんの花が開いて華やかな季節を迎えます。そんなハッピーなムードを体現したかのような装いで、日々公務に励んでいたベルギー王室フィリップ国王の妻・マティルド王妃。鮮やかな色と柄を思いっきり楽しんでいた52歳の最新スタイルを紐解いていきましょう。

■1:赤で繋げて統一感を!スカートが主役のカラースタイル

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バッグや足元はスエード素材で、赤でも落ち着いた印象。

2025年5月6日にベルギーのルーヴェンで行われた、がんと妊娠に関する研究プロジェクトの20周年を記念するルーヴェン・カトリック大学での科学シンポジウムに出席。ブリュッセル発のブランド「ナタン オートクチュール」のイカット風のエスニックな香り漂うスカートを軸にしたスタイリングです。柄のなかの一色とリンクする赤で他のアイテムを統一したことで、柄が悪目立ちすることなくエレガントな印象に。存在感あるミディスカートをキーホールのようにVに開いた胸元や、7分の袖丈が特徴のトップスで軽やかに仕上げています。クラッチバッグは「ディオール」のもの。

■2:艶やかな素材感とフローラルプリントで華やかさアップ

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ブーケのトーンもスタイルに合う色味で、トータルコーディネートのよう。

2025年5月5日、ブリュッセルのフラジェで行われたエリザベート王妃国際音楽コンクールの第一次予選に出席。1と同じ「ナタン オートクチュール」のスカートです。大胆に描かれたフローラルプリントとふんわりフレアなシルエットで華やかなムードが漂います。シルクのブラウス、パテントのパンプス、そしてイヤリングも赤で統一。艶のある素材を選んだことで、よりドレスアップなムードのスタイルを完成しています。

■3:青みピンクを主役にフローラル刺繍のコートでアクセントをプラス

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服のトーンにぴったり寄り添うイヤリングは「セザンヌ」。

2025年3月4日、ベルギーのメヘレンにあるマリーヌ市庁舎を訪問。トップスは最愛の「ナタン オートクチュール」のもの。お揃いカラーのパンツと合わせたワントーンコーデですが、ピンクでもラベンダーのようなブルートーンを選んだことで、可愛くなり過ぎず甘さを抑えた印象です。襟元にあしらわれたドレープが優雅さと立体感を添えて。さらに「ドリス・ヴァン・ノッテン」のコートを羽織っていっそう華やかに奥行きある着こなしに。「ジョルジオ・アルマーニ」のバッグや足元も淡ピンクで揃え、ピンクを満喫するカラーリングにまとめています。


今回は、ベルギー王室、フィリップ国王の妻「マティルド王妃」の春夏らしく華やかなカラーコーデをご覧いただきました。遠くからでも存在を確認できる目を引く色味は、ロイヤルファッションの特徴のひとつ。マティルド王妃の装いは華美ななかにもモダンなセンスを感じるとともに、日常になかなか取り入れづらい鮮やかな色味を思いっきり着こなしている姿は、まさに眼福です!

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この記事の執筆者
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PHOTO :
Getty Images
WRITING :
神田朝子